2/12(月・祝)レポート ギバーの素晴らしい特徴とは?“時間に鷹揚”がもたらす効果-行動心理学とブッダから学ぶ GIVEの精神3

勉強会主催の みなみ です。

今回の勉強会には初めての方4名を含む、7名の方にご参加いただきました^^
3連休最後の日の夜だったので、参加する方がおられるか少し不安でしたが、多くの方にご参加いただくことになり、嬉しく思いました(^^)

今回もディスカッションが盛り上がり、お話ししやすい空気をみなさんが作ってくださり、ありがたかったです(>_<)

3連休最後も充実した時間をいただけました♪

記事の内容を動画でもご紹介しています

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組織心理学者が教える「人間の3つのタイプ」

今回の勉強会のテーマは
行動心理学とブッダから学ぶ”GIVEの精神”
についてでした。

『GIVE&TAKE』という本をもとにお話ししています。

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

この本はペンシルベニア大学ウォートン校の終身教授であるアダム・グラント氏によって書かれた本です。

グラント教授は、人間には3つのタイプがあることを提唱しました。

それは

  1. Giverギバー、受け取る以上に多くを与えようとする人)
  2. Takerテイカー、与えるよりも多くを受け取ろうとする人)
  3. Matcherマッチャー、与えることと受け取ることのバランスを取ろうとする人)

の3つです。

この中で、最も成功から遠い位置にいるのはギバーといわれます。

ギバーは「いい人」であるゆえ、テイカーからだまされてしまったり、自分のことを顧みないために燃え尽きてしまったりするのです。

こんなことを聞くと「ギバーになるなんてバカらしい。テイカーやマッチャーとして振る舞ったほうがよほどいいんじゃないか」と感じられるかもしれません。

ところが実は、最も成功している人もまたギバーなのです

なぜそうなるかというと、ギバーにも「他者志向性」と「自己犠牲型」の2通りのギバーがいるからです。

「自己犠牲型」のギバーはだまされやすく、燃え尽きやすく、割を食っているのですが、「他者志向性」のギバーは割を食うことも燃え尽きることもなく、他者と良好な関係を築いて成功しているのです

ではどうすれば、そのような「他者志向性」のギバーになれるのでしょうか?

そのメソッドを3つにまとめて紹介します。

前回の記事ではメソッドの紹介の前に、仏教を説かれたお釈迦様もギバーになることを勧められていることをお話ししました。

前回の記事はこちら

1/28(日)レポート 仏教が由来?”旦那”の本当の意味とは-行動心理学とブッダから学ぶ GIVEの精神2
勉強会主催の みなみ です。 今回の勉強会には初めての方お2人を含む、6名の方にご参加いただきました^^ 今回は特にディスカッションの時間がとても盛り上がりまし...

ギバーの素晴らしい特徴とは?成功する人の3つの特長

「他者志向性」のギバーになる3つのメソッドとは

  1. ギバーの素晴らしい特徴
  2. 自己犠牲型と他者志向性のGiverの違い
  3. 「与えることが当たり前」の環境

を知っていただくことです。

今回は、1番目のギバーの素晴らしい特徴についてご紹介します。

ギバーにどのような特徴があるのか、それがわからないことには、ギバーになりましょうと言われてもなれませんよね。

ではギバーの特徴は何かというと、その1つが「時間に鷹揚」ということです。

人に与えたからといって、それが即 成功につながるわけではありません。結果が出てくるまでは時間がかかります。

畑に種をまいて、翌日に収穫できるほどすぐに成長するなんてことは、絶対にありません。

これは人間関係でも同じです。ギバーは、結果が返ってくるまで焦らずに待てる人なのです

グラント教授はこのように語っています。

確かに、ギバーが好意と信頼を築き上げるのには時間がかかるが、最後には、成功へと導いてくれる評判と人間関係をつくることができるのだ

事実、ギバーであることの恩恵は時間とともに大きくなっていく

もちろんリスクもあるが、長い目で見れば、素晴らしい結果をもたらしうるのだ

与えるということは、自分の時間を相手のために使うということであり、自分のことに時間を使えなくなります。
すると、自分のことがおろそかになり、仕事や勉強で成果を上げられないことはあるでしょう。

しかしそれは一時的なものなのです。相手のために時間を使えば、それだけ良い評判と人間関係が構築され、それらが自らを成功へと押し上げてくれるのですね。

ジョワ・ド・ビーブル・ホテルの創業者であるチップ・コンリー氏は、こう話しています。

ギバーであることは100メートル走では役に立たないが、マラソンでは大いに役立つ

人生は、一部の方を除けば、100メートル走のような短いものでありません。マラソンのようなものでしょう。

そのマラソンという人生において、長年にわたって大いに役に立つのがギバーであることなのですね。

私達は目先のことのみ考え、すぐに結果ばかりを得ようと思ってしまいがちですが、人生というマラソンで成功したいのなら、与えることに時間を使い、結果に対して鷹揚とした態度を取ることが大切といえるでしょう。

 

この「時間に鷹揚」という精神は、仏教の精神とも重なるところがあります。

それについては次回、詳しくお話しします。

まとめ

  • ペンシルベニア大学ウォートン校の教授 アダム・グラント氏は、人間を3つのタイプ(ギバー・テイカー・マッチャー)に分類されました。このなかで最も成功しているのを、最も成功から離れているのもギバーといわれています
  • ギバーは自己犠牲型と他者志向性に分かれます。自己犠牲型のギバーは利用されて疲弊し、成功から離れてしまうのに対して、他者志向性のギバーは相手を信用しつつ、自分のことも守ることができ、搾取されるのを防ぎます
  • 成功するギバーになるには、まずギバーの素晴らしい特徴を知ることです。その1つが「時間に鷹揚」、ギバーは相手を助けることにフォーカスし、見返りを求めません。すると、評判や信頼関係が徐々に広がっていき、時間が経つほどそこから大きな恩恵を受けられます
  • テイカーやマッチャーは、見返りを求めて相手を助けるため、助ける相手は限定され、助けられたほうも恩着せがましさ、後味の悪さを感じ、強固な関係を築くことは難しいのです

勉強会に参加された方の感想

◯これまでの考えが覆されたり、興味深いお話を沢山聴くことができ、ありがとうございました。
 give & takeは早速読もうと思います。

続きの記事はこちら

4/28(土)レポート “果報は寝て待て”の正しい意味とは-ブッダと行動心理学に学ぶ GIVEの精神4
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この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計750回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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