勉強会主催の みなみ です。
今回の勉強会には、初めての方2名を含む、5名の方にご参加いただきました!
天気が大崩れすることなく、桜の花びらも多く残っていたため、会場の近くは目黒川の花見をされる方で溢れていました。
そんな絶好の花見日和にもかかわらず、ワークショップにご参加される方がいて、嬉しさもひとしおでした^^
このように心理学、そして仏教の内容の素晴らしさをシェアできる機会を大切にしていきたいと思います。
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具体的な悩みに対する、アドラー心理学の実践的な解答
今回は、
ブッダとアドラー心理学に学ぶ「即実践的 悩みの解決法」
というテーマでお話ししました。
アドラー心理学ブームの火付け役となったのが『嫌われる勇気』ですね。
その『嫌われる勇気』の著者の岸見一郎さんの最新作が『人生を変える勇気』です。
人生を変える勇気 – 踏み出せない時のアドラー心理学 (中公新書ラクレ)
『人生を変える勇気』では、さまざまな年代の人たちから寄せられた具体的な悩みに対して、アドラー心理学の観点から解決法が示されています。
ワークショップでも、そこで紹介されている具体的な悩みを取り上げ、その問題点と解決方法をお話ししました。
以下のような、本心を言うことができない男性の悩みについて続けて考察をしてます。
ボクは自分に自信がありません。
他の人からどう思われているかがいつも気になってしまい、本心を話すことができません。
遊びに誘われると、本当は家で一人でいたいのに断ることができません。
こんな性格、どうしたらいいですか。
前回は、本心を話せる勇気を持つ方法として、「不合理な自己理想を持たないようにする」ことをご紹介しました。
前回の記事はこちら
「自分は嫌われてはならない、どんな人からも嫌われたくない」という理想を持っていると(それは実現不可能ですね)、「本心を言えばきっと嫌われてしまう」と思って、本心を言うことができなくなってしまいます。
そこで、不合理な自己理想を持たないようにし、「どんな人でも、その人を嫌う人はいるんだ」と思えることで、本心を言う勇気が湧いてくる、ということをお話ししました。
今回は、本心を話せるようになるための2番目の方法「課題の分離」についてお話ししていきます。
本心を言えるようになるには?実行したい「課題の分離」
課題の分離は、
「自分の課題と相手の課題を切り離す」
「自分と相手に境界線を引く」
ということです。
自分と相手で、どう課題を分けるかの基準は、最終的にそれをする決定権があるのは誰か、最後に責任を引き受けるのは誰か、です。
今回の男性の悩みで考えると、
友だちに誘われたとき、あるいは意見を求められたときに、本当のことを言うか言わないかというのは、この男性の課題ですね。
最終的な決定権はこの男性にあります。
では、その男性が言ったことがどう評価されるのかというのは、友人の課題ですね。
男性がなんと言おうが、友人の評価を完全にコントロールすることは不可能ですね。
この課題の分離には基本的なルールがあります。
それは「相手の課題に介入してはならない」ということです。
課題への介入とは、本来は相手に決定権のあることを強制的にやらせようとしたり、相手が決定しないことを責めたりすることです。
先の例でいえば、友人からの承認を求めることは課題への介入になるのですね(この男性をどう評価するかは友人の課題だからです)。
相手の承認を求めると、過度に相手の顔色を窺ってしまい、批判されるのを恐れて本心を言えなくなってしまうのです。
もちろん、相手との関係を破壊するような言動は慎むべきであり、また相手に喜んでもらえるような言動を心がけることも大切です。
相手から、自分の承認を求める言動が問題、ということですね。
『人生を変える勇気』で、岸見一郎さんもこのようにアドバイスをされています。
「行きたくない」と答えたら嫌われるのではないかとどれほど心配しても、それは相手が決めることであり、あなたはただ自分が行くか行かないかを決めればいいのです。
自分の意見をいう時も同じです。
他の人にそれがどう評価されるか、また、意見をいうあなたがどう思われるかはあなたの課題ではありません。
(『人生を変える勇気』より引用)
本心を言ってそれをどう評価するかは相手次第、自分の課題ではないと思えれば、思い切って本心を話す勇気も出てきます。
悩みが生じたら、この課題の分離で物事を整理することで、取るべき適切な行動がわかり、それをしようという気持ちも強くなるでしょう。
ぜひこの課題の分離を日常で取り入れていくことをおすすめします。
次回は、本心を話せるようになるための3番目の方法をご紹介していきます。
まとめ
- 本心を話せるようになるための方法の1つが、「課題の分離」を実行することです。それは、自分と相手の課題を切り離し、相手との間に境界線を引くことをいいます
- 本心を言えないケースでは、本心を言うかどうかは自分の課題、自分の言ったことをどう評価するかは相手の課題です。相手からの承認を求めることは課題への介入となり、相手からの批判を恐れて、本心を言えなくなってしまいます
- 相手が何を言うか、どう評価するかは相手の課題と割り切り、ただ自分は本心を言うかどうかを決めればいい、とアドバイスされています。本心を言うかどうかという問題にかかわらず、何か悩みが生じたときは、自分の課題とは何かを考え、それに集中するようにしましょう
続きの記事はこちら
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