勉強会主催の みなみ です。
今回のワークショップには、初めての方お1人を含む、7名の方にご参加いただきました!
名古屋で開催した勉強会に来ていただいた方がちょうど横浜に来られていたことで、今回も参加されました。
しばらくお会いできないと思っていましたので、ちょうどタイミングが合って、とても嬉しく思います^^
「今回もとてもわかりやすい興味あるお話でした。参加者の方々もとても親しみやすくいろいろお話しでき、楽しく参加させていただきました」という感想もいただき、励みになりました。
参加してよかったと喜ばれ、参加された方が日常に少しでも良い変化が起きるようなワークショップとしていきたいです。
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アドラー心理学から知る、勇気づけの大切さ
今回のテーマは、
ブッダとアドラー心理学から学ぶ「良好な対人関係を築く“勇気づけの3段階”」
でした。
アドラー心理学は「勇気の心理学」といわれるように、“勇気”が重要視されています。
勇気は、「人が健康に、建設的に生きていくのに絶対必要な要素」といわれます。
勇気があれば精神的に健康になり、行動も前向きになっていきます。
反対に勇気が欠けていると精神的に苦しくなり、行動も後ろ向きなものになったり、そもそも行動しなくなったりしてしまうのです。
図にありますように、勇気づけられた状態とは、
「私はできる、私はほかの役に立っている」と思っている状態であり、ゆえに失敗してもすばやく立ち直ることができます。
建設的な、前向きな行動に踏み出していけるのですね。
それとは逆に、「私はできない、ほかの人の役に立てない、ダメな人間だ」と思ってのが勇気がくじかれた状態です。
このような状態では建設的な行動に踏み出せず、反対に非建設的な行動に走ってしまうこともあるでしょう。
「建設的な行動をしない・非建設な行動をしてしまう」とは、具体的には
- 失敗を恐れて挑戦しない
- 相手の顔色を窺い、他人からの評価に過敏になる
- 自信がなく、対人関係を避けようとする
- 他者に貢献しようとしない
- 相手の時間や労力を奪う
という行動を取ってしまう、ということです。これでは他者との間でトラブルが生じてしまいますね。
そのため、相手が他者と良好な関係を築いていくには、相手を勇気づけていくことが大切です。
では相手を勇気づけるには具体的にどうすればいいのでしょうか?
適切な勇気づけの方法をご紹介していきます。
勇気づけるときの前提「相手の味方でなければならない」
適切な勇気づけの方法を、以下の3つの階層に分けてお話ししていきます。
まず、勇気づけるための前提として、「相手の味方」でなければなりません。
相手の味方でなければ勇気づけることはできないのですね。
アドラー心理学の第一人者である精神科医の野田俊作さんは、それについてこう言われています。
相手にとっていやな人間になってしまったら、勇気づける力がなくなります。
だから勇気づけようと思ったら、相手の味方でなければならない。
(『勇気づけの方法 (アドラー心理学を語る4)』より引用)
自分のことに置き換えるとよくわかります。
職場や家庭でイヤな人から「私はあなたのことを心配している。話を聞いてあげるよ」と言われても、素直に話す気にはなれませんね。
「なにか裏があるんじゃないか。私のためではなくて自分の保身のためにこんなことを言っているんじゃないか」と勘ぐるでしょう。
相手の味方でなければ、勇気づけるときに不可欠な「相手の話を聴く」ということがそもそもできなくなるのですね。
では、相手にイヤな人と思われるような、相手の敵となってしまう行為とは、どんな行為なのでしょうか?
これはやってはいけない!相手の勇気をくじく行為とは?
相手の敵となる行為は、「叱る(欠点、できていないところを指摘する)」ことです。
こう言われて、「いや、むしろ叱ることで相手をやる気にさせることができるのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかしベストセラー『嫌われる勇気』の著者である岸見一郎さんは叱ることについてこう教えられています。
よく罰したり辱めることで相手を奮起させることができると考える人がいますが、勇気が相手に残っていなければ、相手の勇気をくじくだけである、とアドラーはいっています。
(『アドラー心理学入門』より引用)
叱ることは相手を奮起させられるどころか、勇気を奪い、くじくことになってしまうのですね。
叱ることによって勇気がくじかれ、相手にとってイヤな人間になってしまう。
イヤな人間となってはなおさら、相手を勇気づけることはできなくなってしまいます。
こんな悪循環から抜け出すためには、まず叱ることをやめなければなりません。そして、普段からできる勇気づけをして、信頼関係を築くことが大切なのですね。
ではどんなことが普段からの勇気づけになるのでしょうか?
それについては次回、詳しくお話ししていきます。
まとめ
- アドラー心理学は「勇気の心理学」ともいわれ、勇気が最重視されています。勇気があれば「私はできる」という効力感や「私は役に立つ」という貢献感を持つことができ、前向きに行動していけます
- 反対に勇気がくじかれると、行動を回避したり、相手のやる気を奪ったりし、他者とのトラブルも生じてしまいかねません。相手が他者と良好な関係を構築するのには、相手への勇気づけが不可欠です
- 勇気づける前提として、「相手の味方」でなければなりません。相手にとって嫌な人間になれば、どのような言葉を使っても勇気づけることは難しくなります。勇気づけに不可欠な「相手の話を聞く」ことさえもできなくなるでしょう
- 相手の敵となる行為が「叱る」こと、欠点を指摘することです。叱ることでは相手を奮起させることはできず、むしろ勇気をくじいてしまうのです
引用した書籍
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