勉強会主催の みなみ です。
6月にもかかわらず30度超えの日が続いており、体が驚いていて、疲れやすくなっています…。
そんな季節外れの猛暑の中でしたが、今回の勉強会には初めての方6名を含む、11名の方にご参加いただきました!
たくさんの方に来ていただき、疲れも吹き飛ぶようでした(^^)
今回は、ディスカッションで積極的に意見を言っていただける方が多く、いつも以上に学びを深めることができました。
やはりインプットだけでなくアウトプットすることで、グッと理解を深められるのだと強く感じます。
勉強会では参加された方に発言いただく時間も取っていますので、新たな気づきの場としてぜひご参加いただければと思います^^
記事の内容を動画でもご紹介しています
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劣等コンプレックスと“見かけの因果律”
今回のテーマは、
ブッダとアドラー心理学に学ぶ「“不健全な劣等感”を克服する方法」
でした。
劣等感と聞くと、悪いイメージを持たれている方がほとんどだと思います。
「周りと比較しては落ち込み、劣等感で苦しんでいる」などのように使われ、自分の成長を妨げるもの、持ってはいけないもの、と思いますよね。
ところがアドラー心理学では、目標がある限り劣等感はあるのは当然であり、劣等感があるからこそそれをバネにして目標達成に向かえるのだ、と教えているのです。
ですから劣等感はどんな人にもあり、本来は健全なものなのですね。
しかしこの劣等感を目標達成から逃げるための言い訳として使ってしまうことが、私達には多々あります。
その劣等感を言い訳として使うのを「劣等コンプレックス」といいます。私達にはこの劣等コンプレックスで苦しんでいるのです。
前回はこの劣等コンプレックスを、赤面症の女性の例を通してお話ししました。
前回の記事はこちら
赤面症の女性の例でいうと、「私は赤面症だから(きっとそれが原因でうまくいかないので)好きな男性に告白できない」と言っています。
この「Aであるから、Bできない」という考えは「見かけの因果律」といわれ、因果関係は本当は成り立っていないのに、成り立っているように見せかけているのです。
この「見かけの因果律」にとどまっている人が劣等コンプレックスの人なのですね。
ではなぜ因果関係が成り立っていないといえるのでしょうか。
また彼女が見かけの因果律にとどまる理由とは何なのでしょうか?
見かけの因果律にとどまる理由とは?
まず、因果関係が実は成り立っていないとなぜ言えるのかというと、
私たちは赤面症の人に対して、悪印象を抱くどころか、むしろ好感を持つ、ということが心理学実験で明らかになっているからです。
赤面症の女性は、そうでない女性よりも告白するには有利、とさえ言えるのですね。
このように因果関係は成り立っていない、むしろ赤面症は武器にさえなる、と彼女に伝えたところで、彼女はそれを否定し、「赤面症だから告白できない」と言い続けるでしょう。
ではどうして彼女は見かけの因果律にとどまり続けるのでしょうか?
それは彼女には「告白してフラレて、傷つきたくない」という目的があるからです。
もし赤面症は告白には有利、という事実を認めれば、彼女は告白しなくてはなりません。でもそれは傷つく恐れがあるのでしたくない。だから見かけの因果律にとどまるのですね。
見かけの因果律にとどまれば、告白をしなくて済み、自己正当化ができるのです。
たとえ赤面症を治したとしても、「傷つきたくない」という彼女の思いが変わらない限りは、彼女は別のものを言い訳にするでしょう。何か別の症状を作り出しさえするかもしれません。
ということは、本当の原因は赤面症ではなく彼女の目的・思いにあったのですね。
このように「でも、私には~だから」と言い訳をしている人、あるいは「もし~さえなければ、〇〇できるのに」と可能性に生きている人はみな、劣等コンプレックスの人であり、苦しんでいるのです。
ではどうすればこの劣等コンプレックスを克服して、悩みを解消できるのでしょうか?
次回はアドラー自身が劣等コンプレックスを乗り越えたエピソードをご紹介します。
まとめ
- アドラー心理学で劣等感とは自己理想との差に対して感じるものであり、目標がある限り劣等感を持つのは当然といわれています。それは決して不健全なものではないのです
- 劣等感を目標達成から逃れる言い訳に使えば不健全となり、それは「劣等コンプレックス」といわれ、悩み・苦しみの原因であるといわれています。劣等コンプレックスの人の特徴が「AであるからBできない」という見かけの因果律にとどまっていることです
- 見かけの因果律にとどまるのは、「私は~だから、〇〇できない」といえば、行動を起こさずに目標達成に向かわないことを正当化できるからです。「でも」と言い訳する人や、「もし~ならば、〇〇するのに」と可能性に生きている人はみな劣等コンプレックスの人といわれています
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