勉強会主催の ゆう です。
今回の勉強会には初めての方6名を含む、16名の方にご参加いただきました!
とても多くの方にご参加いただき、嬉しく思います^^
今回はアドラー心理学がメインテーマであったので、アドラー心理学の本(特に『嫌われる勇気』)を読まれている方も多かったです。
※勉強会の内容は、初めての方にもわかりやすいようにお話ししています
『嫌われる勇気』とその続編『幸せになる勇気』を読んで、その考え方には感銘を受けたものの、日常でどう活かせばいいか迷っている、という方も参加されました。
私自身も迷っていた時期があったのですが、関連書籍を何冊か読んだことで日常への活かし方もわかり、その内容をお話ししました。
少しでもお役に立てれば幸いに思います。
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「性格は本当はとても変わりやすい」でも変えない理由とは?
今回のテーマは、
アドラー心理学に学ぶ「ライフスタイル(=性格)を変える方法」
についてでした。
ライフスタイルと聞くと、一般には「生活様式」という意味で使われていますが、アドラー心理学においては意味が違います。
アドラー心理学でライフスタイルとは、「認知行動パターン」のことです。
出来事をどのように見て、どのように考えて行動するか。それが認知行動パターンであり、それは人によって異なりますね(さらに詳しくいいますと、ライフスタイルは「私的意味づけ」+「私的論理」であるといわれています。出来事をどう意味づけ、その意味づけを元にどう思考するか、ということですね)。
そのライフスタイル、もっとわかりやすくいうと「性格」のことだといわれます。
自分の性格に悩まれている方は非常に多いと思います。
「この性格が変われば、もっと人間関係がうまくいくのに。悩みも解消できるのに」。このような思いを抱えている方も少なくないでしょう。
- 性格は変えることができるのか?
- 変えられるとすれば、それはどんな方法か?
そんな性格についての疑問に、アドラー心理学の第一人者であり、精神科医の野田俊作さんは「性格は本当はとても変わりやすい」とズバリ言われています。
ではなぜそんな変わりやすいはずの性格で悩んでいる方が多いかというと、
人間は、自分の性格を変えないための能動的な努力を絶えずやっている。だから変わらない。
と言われているのです。
「変わらない」のではなく、「変えたくない。変えないための努力をやっている」のが私たちなのですね(前回はそのことを詳しくお話ししました)。
前回の記事はこちら
どうして私たちは性格を変えようとしないのか、わざわざ変えないための能動的な努力をやっているのか。
今回から、そのことについて詳しくお話ししていきます。
人が性格を変えない理由に4つある
意識的には「性格を変えたい」と思っていても、無意識的には「変えたくない」と思っているのが私たちです。
人が性格を変えない理由を、野田俊作さんは4つ、挙げられています。
- 保守的である
- 統覚バイアス
- 性格が環境をつくり、環境が性格を安定させる
- 人間は自分の性格にたっぷり投資している
性格を変えない理由① 保守的である
保守的ということについて、野田さんはこう言われています。
性格を変えるということは、危険を冒すということなんです。
今までの生き方を保っていくのであれば、ともかく何が起こるかはわかっている。
まったく新しい生き方をはじめるとすれば、何が起こるかまったくわからない。
大儲けかもしれないが大損かもしれない。
そんな大博打には、めったに賭けないものですよ、人間は……。
(『アドラー心理学を語る1 性格は変えられる』より引用)
性格を変えるというのは、これまでとは違う、まったく新しい生き方をするということです。
新しい生き方をするとなれば、何が起こるかまったくわからないため、不安になりますね。失敗する可能性もあるわけです。
すると、そうやってリスクを取るくらいなら、危険を冒すぐらいなら今のままでいいと思って、結局は現状維持を選択するのですね。
「こんな生き方はいやだ、もっといい生き方があるはず」とは思うものの、
「新しい生き方をはじめても失敗する可能性のほうが大きい。何と言っても不安だし、億劫だ」という不安のほうが、不満よりも大きいので、生き方を変えようとはしないのですね。
こんなに不安な思いをするくらいなら、不便・不満な生き方のほうがまだマシと思い、保守的になるのが、性格を変えようとしない1つ目の理由でした。
しかしこれは裏を返せば、たとえ不安であっても、
「そこを乗り越えられればもっと便利な生き方ができるようになる」
「今のままの生き方を続けてはもっと不幸になる」
ということがしっかりとわかれば、変わることを受容できるのです。
その詳細は今後、お話しします。
次回は、性格を変えない理由の2つ目「統覚バイアス」についてお話しします。
まとめ
- アドラー心理学の第一人者であり、精神科医の野田俊作さんは「性格は本当はとても変わりやすい」といわれている一方、「人間は、性格を変えないための能動的な努力を絶えずやっているゆえ、変わらない」と指摘をされています
- なぜ私たちは性格を変えようとしないのか、その理由として以下の4つが挙げられています
- 保守的である
- 統覚バイアス
- 性格が環境をつくり、環境が性格を安定させる
- 人間は自分の性格にたっぷり投資している
- 性格を変えるのは新しい生き方をすること、危険を冒すということであり、不安がつきまといます。「こんな生き方はいやだ」という不満よりも、新しい生き方への不安のほうが大きいので、保守的な人間は、不安から解消されたいと思って元の生き方に戻るのです
引用した書籍
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