勉強会主催の ゆう です。
今回の勉強会には初めての方6名を含む、11名の方にご参加いただきました^^
平日にもかかわらず多くの方に来ていただき、嬉しく思います。
今日のテーマに関連し、
自分から決断をしたいと思ってもなかなかできない、決めることを先延ばしにしている…。
そういうときに皆さんはどうやって決断する勇気が得ているのか、その方法について話し合っていただきました。
具体的な方法を共有していただき、私自身も勉強になりました。
やはりディスカッションは相手の意見も聞くことで、テーマについての理解もグッと深められると感じました(^^) こういう機会を大切にしていきたいと思います。
スポンサーリンク
なぜ流行?常識をくつがえし、多くの人の共感を生んだアドラー心理学
今回のテーマは、
アドラー心理学から学ぶ「自らの人生を生きるための“属性付与”の退け方」
についてでした。
アドラー心理学といえば、『嫌われる勇気』がベストセラーとなったことで、一躍有名になりましたね。
国内累計の発行部数は160万部を超えており、また韓国や台湾でも翻訳されて、それぞれベストセラーになっています。
なぜここまで人気になったかといえば、これまでの常識を覆すような対人関係のあり方、根底からの悩みの解決法が教えられているからと思います。
タイトルにもある「自由とは他者から嫌われること、自らの人生を生きるには他者から嫌われることを恐れてはならない、勇気を持つべき」という考えは、大きな衝撃を与えましたね。
斬新さがありながらも納得せざるを得ない内容を聞き、SNSの普及により「人から嫌われてはならない。嫌われては生きていけない」という強迫観念が渦巻くようになった時代とも相まって、多くの人に共感が生まれたのだと感じます。
その「常識へのアンチテーゼへの側面がある」ともいわれるアドラー心理学のなかでも、このシリーズでのレポートでは「属性付与と、その退け方」について詳しくご紹介していきます。
人間の悩みの原因とは?避けられない対人関係
まずアドラー心理学では、人間の悩みについてこう定義されています。
人間の悩みはすべて対人関係の悩みである
なぜ悩みのすべてが対人関係にあるといえるのでしょうか?
それは、私たちの言動には必ず他者の存在があるからです。他者と無関係の言動はない、ということですね。
その他者が、自分の思いどおりに動いてくれるなら、何の問題も発生しません。しかしそんなことはあり得ませんね。
『アドラー心理学実践入門』(岸見一郎著)にはこういわれています。
相手は、当然のことながら、自分の意のままに動くわけではありませんから、自分にとってしてほしいことはしないで、してほしくないことをするということはよくあります。
自分がしてほしいと思うこと(認められる、感謝される、優しくされる、すぐに返信をくれる、自分の仕事を助けてくれる)はしてくれない、
それなのに、やってほしくないこと(考えを押しつけられる、好意を受け流される、既読スルー、お願いしても応えてくれない)はされてしまう、ということは残念ながら日常茶飯事だと思います。
このように他者との関わりは避けられず、その他者と間に亀裂が生じるために、悩みのすべては対人関係だといわれているのですね。
無人島や宇宙の果てまで行かない限りは、対人関係はなくなりません。そんなことはほぼ不可能なので、対人関係の正しいあり方を知って、そこに近づけていくことが幸せに生きるために必要です。
その対人関係の正しいあり方とは何かということと、そのあり方に近づく方法を教えているのがアドラー心理学なのですね。
そして、その対人関係の悩みを引き起こすもの、ひいては人生の後悔さえもたらすものが「属性付与」です。
属性付与とは何か、またその退け方をご紹介していきます。
多くの患者と関わった看護師の語る“最も多かった後悔”とは?
まず知っていただきたいのが、私たちは人生の最後、どんなことに後悔してしまうか、ということです。
人生の終幕で後悔の念ばかりに苦しむのは、あまりに悲しいですね。
多くの人がどんなことに後悔してしまうのか、あらかじめ知って意識しておくことは大切なことでしょう。
これについて、『エッセンシャル思考』という本の中で、オーストラリアの看護師 ブロニー・ウェアさんが紹介されていました。
ウェアさんは、死を迎える患者たちが最後に後悔していることを聞き、記録し続けたそうです。
そのブロクが多くの人の注目を集め、やがて書籍化され、数十カ国で翻訳されるまでになりました。
では最も多かった後悔とは何だったのでしょうか?
こう書かれています。
I wish I’d had the courage to live a life true to myself, not the life others expected of me.
意訳しますと、
他人の期待に合わせるのでなく、自分に正直に生きる勇気が欲しかった
ということです。
他人(親や家族、友人、上司、同僚など)の期待に応えることが必要なことも多いでしょう。
しかし他人に合わせてばかりで、他人の価値観にしたがってばかりで、「本当はこれがやりたかったのに、それができなかった。もうチャンスはない」となれば、まさにいくら後悔してもしきれなくなってしまいます。
「自分の人生なのに、他人の思いのためだけに生きてしまった」という後悔が多いことを、まずぜひ知っていただきたいと思います。
次回は、人生の後悔をもたらす「属性付与」とは何かについて、具体例をまじえながらお話ししていきます。
まとめ
- アドラー心理学では「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」といわれています。他者との関係は切り離せず、その他者が自分の望み通りには動いてくれないと感じるため、悩みが生じるのです。その悩みの実態、悩みの解消法を教え、幸福へと導くのがアドラー心理学です
- オーストラリアの看護師 ブロニー・ウェアさんの記録から、人生の最後にする、最も多かった後悔は「他人の期待に合わせ過ぎた。自分に正直に生きてこなかった」であるといわれています。その人生の後悔をもたらすものが「属性付与」なのです
続きの記事はこちら

引用した書籍
アドラー心理学 実践入門—「生」「老」「病」「死」との向き合い方 (ワニ文庫)
スポンサーリンク