勉強会主催の みなみ です。
『運のいい人の法則』を通して、偶然ではない、運のいい人に共通する法則、幸運を実現する仕組みについてご紹介しています。
今回はその17回目です。
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運のいい人が幸運を手繰り寄せるメカニズムとは?
『運のいい人の法則』は、ハートフォードシャー大学の心理学教授 リチャード・ワイズマン博士によって書かれました。
この本には、運のいい人には共通した法則があること、
その法則に従って考えて行動すれば、誰でも幸運を実現できることが紹介されています。
その運のいい人に共通する法則が、以下の4つです。
- チャンスを最大限に広げる
- 虫の知らせを聞き逃さない
- 幸運を期待する
- 不運を幸運に変える
前回は、法則の3番目「幸運を期待する」の中のポイントの2つ目「運のいい人は、たとえ可能性がわずかでも目標を達成するために努力して、失敗してもあきらめない」についてお話ししました。
運の悪い人は、自分の人生は悪い出来事ばかりが起こるだろうというマイナスな期待度を持っているために、「自分にはどうすることもできない」という思い込みを強めてしまい、夢や望みを簡単にあきらめてしまいます。
その結果、将来に対する暗い予言は現実のものとなってしまうのです。
反対に運のいい人は、将来に対してのプラスの期待度を持っているがゆえに「自分の行動次第で、人生はよくすることができる」という意欲が高く、可能性がわずかでも努力を続けます。
その結果、困難を乗り越え、よい結果に恵まれるのです。
ワイズマン博士の実験によっても、運のいい人は、目標を達成するための重要な要素「粘り強さ」に長けていること、
反対に運の悪い人は粘り強さに欠け、困難に挑戦してもやり抜くことはめったになく、簡単にあきらめがちであることがわかりました。
前回の詳細はこちら
今回は、「幸運を期待する」の3つ目のポイント「運のいい人は対人関係がうまくいくと思っている」についてお話ししていきます。
対人関係がうまくいく秘訣とは?運のいい人が抱いている期待の力
対人関係におけるプラスの期待度、マイナスの期待度に対しても、運のいい人・悪い人で大きな違いがあります。
運のいい人は、「自分が出会う人たちは親切な人、陽気で楽しい人が多い」と思っています。
対して運の悪い人は、「自分は暗くて退屈な人としか出会えない運命だ」と思っているのです。
そしてこの相反する思いがそれぞれ現実になる可能性もまた高いのです(運のいい人は親切な人、陽気で楽しい人との出会いに恵まれ、運の悪い人は暗くて退屈な人としか出会えない傾向にあります)。
なぜ対人関係に関する期待度が、現実にまで影響をおよぼすのでしょうか。期待にはどのような働きがあるのでしょうか。
気さくだと思う人は本当に気さくな人になる?期待が現実になるプロセス
ワイズマン博士は、例えばとして、友人の紹介で初対面の人とカフェでデートをすることになった場合を挙げられています。
友人からは「気さくな人だから、きっと楽しい時間を過ごせる」と言われていて、あなたはプラスの期待を持っていました。
このような期待はあなたの振る舞いにどのような影響を与えるでしょうか。
プラスの期待が対人関係に与える影響
約束の相手と出会ったとき、
- あなたは気さくな人だと思っているから、自然と笑顔で挨拶をする
- 相手はあなたの笑顔を見て、自分に会って喜んでいる、自分に好印象を持ってくれていると思う
- 相手はあなたに好印象を持ち、笑顔を返す
- あなたは相手の笑顔を見て、聞いていたとおり気さくな人だと思う
これは、期待があなたや相手に影響をおよぼし、期待が現実になるプロセスを単純化した例であり、このような理想的な展開になるとは限りません。
期待以外の要素が影響を与え、思ったほどお互いに好印象は持たない可能性もあります。
しかし最初に相手に対してプラスの期待を持っているかどうかは、あなたの振る舞い、その後の展開に重要な影響を与えることは確かといえるでしょう。
笑顔が多くなって相手にいい印象を与え、あなたは相手の長所に目が行くようになって、ますます印象が良くなっていきますね。
マイナスの期待が対人関係に与える影響
これとは正反対のパターンも起こりえます。
(これから会ってもらう相手のマイナス面をわざわざ言うことは、あまりないケースではありますが)仮に友人から、紹介してもらう人はあまり明るい性格ではないと聞かされていたとします。
この場合は、
- あなたは相手が明るくないと思っているから、笑顔で接しようともしない
- 相手はあなたの表情を見て、自分と会っても嬉しくないのだと思う
- 相手はあなたに良くない印象を持ち、笑いかけない
- あなたは聞いていたとおり相手は明るい性格ではないのだと思う
ということが予想されます。
お互いに笑顔で接することは少なく、第一印象は悪い感じに…。相手の良さにはなかなか気づかず、短所ばかりが目について、印象はさらに悪くなってしまうかもしれません。
このように相手に対する期待は、あなたの反応に確実に影響を与え、いい人たちに恵まれるか、それとは反対の人にしか出会えないかの、重要な方向を決めるといえるのですね。
ワイズマン博士のインタビューに答えた、ある運のいい女性は、「出会った人とすぐに前向きの関係を築ける」と語っています。
彼女は新しい人と出会うときには「自分が出会う相手は開放的で、気さくで、親切な人だ」と期待をしているそうです。
彼女は出会う前から最高の好意を期待していて、それを感じた相手は積極的に応える。そうして期待が、予言が当たるかのように実現するのですね。
期待が相手の良さ、親切心、魅力的な部分をどんどんと引き出す、好例といえるでしょう。
職場での期待もまた実現する
相手にどんな期待を持っているかは、職場での人間関係の構築にも影響を与えます。
運のいい人は仕事でも、自分のまわりにいる人は有能で、生産性も高いと期待しています。このような期待を持って職場の人と接していれば、周囲の人のやる気が上がり、実際に高いパフォーマンスを示してくれる可能性が高まりますね。
それとは反対に、運の悪い人は同僚やクライアントが特に有能だとは思っていません。そのような思いで職場の人と接していれば、周囲の人のやる気も高まることなく、能率は上がりません。
さらに不満を口にするようなことがあれば、周囲は落胆し、生産性が下がりかねませんね。
職場の人間関係の中でも、良くも悪くも特に強い影響がもたらされるのが部下に対する上司の態度です。
上司の期待が部下の生産性を大きく左右することは、昔から数多くの研究から指摘されてきた、ともいわれています。
上司が部下に高い期待を抱いていると、周囲のスタッフはモチベーションが高まりますが、上司の期待が低いと、部下も落ち込んで能率が下がってしまいます。
この現象はあらゆる場面で見られます。将来に対する期待には、ビジネスの世界においても理想を実現させる力があるのです。
以上が、「幸運を期待する」の3つ目のポイント「運のいい人は対人関係がうまくいくと思っている」についてでした。
次回は、「幸運を期待する」の3つのポイントを踏まえた、運を鍛えて幸運を実現させるレッスンをご紹介していきます。
まとめ
- 運のいい人は「自分が出会う人たちは親切な人、気さくな人が多い」と思い、反対に運の悪い人は「自分は暗くて退屈な人にしか出会えない」というマイナスの期待を持っています
- 対人関係においても相手に対する期待は私達の反応に確実に影響を与えます。運のいい人はプラスの期待を持っているため笑顔が多くなって相手の良さを見つけやすく、相手もあなたの好意に積極的に応えようしてくれるため、良好な関係が築きやすいです
- 逆に運の悪い人は笑顔が少なく相手の悪いところが目につき、相手のこちらに対する印象も悪化しやすく、よい関係は構築されにくいです。このようにして、運のいい人も悪い人も、ともに期待が現実のものとなるのです
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