勉強会主催の みなみ です。
『運のいい人の法則』を通して、偶然ではない、運のいい人に共通する法則、幸運を実現する仕組みについてご紹介しています。
今回はその16回目です。
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期待すれば、幸運が実現する?
『運のいい人の法則』は、ハートフォードシャー大学の心理学教授 リチャード・ワイズマン博士によって書かれた、「運の科学的研究」の本です。
幸運は偶然の重なり合いではなく、法則があること、
その法則に従って考え、行動することで、誰でも幸運を実現できることをワイズマン博士は発見されました。
その運のいい人に共通する法則が、以下の4つです。
- チャンスを最大限に広げる
- 虫の知らせを聞き逃さない
- 幸運を期待する
- 不運を幸運に変える
前回は、法則の3番目「幸運を期待する」の中のポイントの1つ目「運のいい人は、幸運が将来も続くだろうと期待している」についてお話ししました。
運のいい人は、将来自分には よい出来事が起こるという確信を持ち、悪いことはめったに起こらないという思いを持っています。
その自分へのプラスの期待を持つことで、人はその期待が実現するような行動を取るようになり(自己充足的予言 といいます)、実際に幸運に恵まれるのです。
反対に運の悪い人はマイナスの期待を持っていて、その期待が実現してしまうような行動を取ってしまい、不幸に見舞われるのですね。
ワイズマン博士は「私たちの期待は、考え方や感情、行動を大きく左右する」といわれています。
幸運を実現させるには、プラスの期待を持ち、それが実現するような行動を取ることが不可欠といえるのです。
前回の詳細はこちら

今回は、「幸運を期待する」の2つ目のポイント「運のいい人は、たとえ可能性がわずかでも目標を達成するために努力して、失敗してもあきらめない」についてご紹介していきます。
運のいい人が幸運を手繰り寄せるメカニズムとは?コントロール感、粘り強さとの関係
運の悪い人は、自分の人生には悪い出来事ばかりが起こるというマイナスな期待を持っています。
「試験にはきっと合格しない」
「好きな仕事が見つかるわけがない」
などです。
ただ、それ以上によくないのは、これから起こる悪い出来事について「自分にはどうすることもできない」と思っていること、といわれています。
「どうせ自分は運が悪く、不運ばかりが続く。努力したところで報われず、うまくいくことはない」という思い込みを持てば、簡単に夢や望みをあきらめてしまいますね。
自分で人生を変えようとしなければ、将来に対する暗い予言は 現実となってしまいます。
では運のいい人については、将来に対してプラスの期待を持っていることが、彼らの振る舞いにどのような影響を与えるのでしょうか。
運のいい人は、物事がきっとうまくいくと思っているものの、自信過剰になって油断し、準備を怠るような傾向は見れなかった、とワイズマン博士はいわれています。
前向きな期待を持つことで、「自分の行動次第で、人生をよくすることができる」と思えるようになり、自分が欲しいものを手に入れるために、たとえ可能性がわずかでも行動を起こせるのが運のいい人なのです。
期待と辛抱強さとの関係-期待は粘り強さ(グリット)を生み、目標を達成させる
目標を達成することができるかどうか、その鍵は、「最後までやり抜く力(=グリット)」といわれています。
このやり抜く力を構成する要素の1つが辛抱強さ・粘り強さです。辛抱強く物事に取り組むことができれば、やがては目標を達成することが可能になります。
「将来に対する期待はその辛抱強さを生み、逆境に立たされたときもあらきらめない」とワイズマン博士は指摘されています。
では将来に対する期待は辛抱強さにどれほどの影響をもたらすのか。その影響を調べるためにワイズマン博士はある実験を行いました。
それは運のいい人、悪い人を研究室に集め、難しいパズルをやってもらう、というものです。
実験協力者は説明を受け、そのあと一人ずつ部屋に入り、パズルに挑戦をしてもらいました(時間はいくらかけてもかまいません)。
この実験のポイントは、パズルは難しすぎて、実際に解くのは不可能に近いにもかかわらず、参加者にはそのことを伝えなかったことです。
果たして、運のいい人・悪い人は、どれくらいがんばってから、パズルを解くのをあきらめたのでしょうか。
実験の結果、運の悪い人が20分足らずであきらめてしまったのに対して、運のいい人はさらに長く粘り、30分が過ぎても、あきらめそうな気配はまったくなかったのです。
運のいい人たちに、ワイズマン博士は途中で声をかけたところ、「まだ時間がほしい」と答えたといいます。
この実験結果も踏まえて、ワイズマン博士はこう言われています。
運の悪い人は物事が悪い方向に進むと期待しているため、挑戦する前からあきらめがちで、困難に挑戦してもやり抜くことはめったにない。
一方、運のいい人は物事がうまくいくと期待しているから、目標をめざして努力する意識が高く、たとえ成功する見込みが低くても、運の悪い人よりはるかに粘り強い。
この違いは、人生のさまざまな場面で、あきらかに運のいい、あるいは運の悪い出来事を招いている。
運のいい人は幸運を期待することで、努力・行動しようという意欲が高まり、さらには期待は辛抱強さ・粘り強さを生むため、たとえ可能性が低くても努力を続け、やがては目標を達成し、幸運を手繰り寄せるのですね。
期待と健康との関係-期待が健康にもし、不健康・病気にもする
ポイント2の最後に、期待と健康との関係についてご紹介します。
運の悪い人は健康に関しても「いずれ自分は病気になる」というマイナスの期待を持っています。
すると、「健康に気をつけても仕方がない」という思いをも持ってしまい、それによって禁煙や運動、バランスのとれた食事などに心がけることはなくなり、健康に悪影響が出てしまいます。
反対に運のいい人は、健康に関する前向きな思いを持っているからこそ、健康的なライフスタイルを心がけます。
よく運動し、バランスのよい食事を取り、予防や医学的なアドバイスにも耳を傾けるのです。
フィンランドで行われた実験からも、期待が健康に及ぼす影響が些細でないことがわかっています。
その実験では2000人の男性を、
健康について明るい期待を抱いている「前向き」のグループ、
健康に関する未来は暗いと思っている「後ろ向き」のグループ、
特に前向きでも後ろ向きでもない「中間」のグループ
の3つに分けられました。
彼らを6年間、観察したところ、後ろ向きの男性は中間の男性に比べて、癌・心臓疾患・事故による死亡率がかなり高かったそうです。
それに対して前向きの男性は、後ろ向きの男性や中間の男性より死亡率ははるかに低かったとわかりました。
健康に関する期待には私達の将来の健康に対して大きな影響力があると知らされます。
まず気持ちを前向きにして、健康に関しての希望を持ち、健康志向の生活を送っていきたいですね。
次回は、「幸運を期待する」の3つ目のポイント「運のいい人は、対人関係がうまくいくと思っている」についてお話ししていきます。
まとめ
- 運の悪い人は、これから起こる悪い出来事は「自分にはどうすることもできない」という思い込みを持っているため、簡単に夢や望みをあきらめてしまいます。対して運のいい人は前向きな期待を持つことで 行動しようという意欲が高まり、可能性がわずかでも努力できるのです
- 前向きな期待は物事に取り組む粘り強さを生むため、運のいい人は成功の見込みが低ててもあきらめずに努力を続けます。この辛抱強さにより、人生のさまざまな場面で運のいい出来事が招かれるといわれています
- 期待は健康にも少なかぬ影響をおよぼします。運の悪い人は健康についてマイナスな期待を持っているため、不健康な生活習慣をつくりがちです。運のいい人は健康に関して前向きな思いを持っているからこそ健康に気をつけ、実際に健康的な生活を送れているのです
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