自分の能力をどう思っていますか?マインドセットが仕事の業績を決める-ブッダとポジティブ心理学から学ぶ「幸福優位 7つの法則」9

勉強会主催の みなみ です。

『幸福優位 7つの法則』を通して、心理学の新しい分野である「ポジティブ心理学」とは何か、
ポジティブ感情を高めて幸福になるにはどうすればいいかについて、続けてご紹介しています。

今回はその9回目です。

幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論

記事の内容を動画でもご紹介しています

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物事の捉え方(マインドセット)は、行動自体よりも現実を決定する

『幸福優位 7つの法則』は、ハーバード大学のポジティブ心理学者 ショーン・エイカー氏によって書かれた本です。

エイカー氏のポジティブ心理学の研究によって、「幸福優位性(ハピネス・アドバンテージ)」が発見されました。
それは、幸福であるからこそ人は能力を最大限発揮することができ、結果的にものごとがうまくいく、成功できる、ということです。

幸福優位性(ハピネス・アドバンテージ)|ポジティブ心理学研究でわかった新事実

その幸福優位性を活かすための法則が7つに分けて教えられています。

  • 幸福優位 7つの法則
    1. ハピネス・アドバンテージ
    2. 心のレバレッジ化
    3. テトリス効果
    4. 再起力
    5. ゾロ・サークル
    6. 20秒ルール
    7. ソーシャルへの投資

前回は、2番目の法則「心のレバレッジ化」の中の「期待効果」についてお話ししました。
それは、私達が「次にこうなるだろう」と予測をすると、脳がそれに反応し、現実に変化が生じることをいいます(プラセボ効果ともいわれます)。

期待効果に関する実験では、「清掃作業には運動効果・健康への好影響がある」と説明を受けたホテルの清掃員は、実際に体重が減り、コレステロール値が減少したことをご紹介しました。
自分の仕事の捉え方-マインドセット-を変えただけで、ポジティブな変化が生じたのですね。

これを受けて「日々の自分の行動をどう捉えているかは、その行動自体よりも現実を決定する」とまでエイカー氏は語られています。

前回の詳細はこちら

マインドセットを変えれば現実が変わる理由「期待効果」とは?-ブッダとポジティブ心理学から学ぶ「幸福優位 7つの法則」8
勉強会主催の みなみ です。 『幸福優位 7つの法則』を通して、心理学の新しい分野である「ポジティブ心理学」とは何か、 ポジティブ感情を高めて幸福になる...

今回は、能力へのマインドセットが実際の成績・業績に与える影響をお話しします。

能力へのマインドセットが、あなたの実際の業績を決める

自分の能力をどう捉えるかは、学業の成績や仕事の業績も変える、といわれています。
つまり「自分は目標を達成できる」「困難も乗り越えられる」と信じるほど、成功しやすくなるのです。

これは「自己充足的予言」という心理作用として実証されています。
「自分の人生はよい方向に行く」と信じることで、それが実現するような行動を多く取るようになり、結果的にその思いが達成されやすくなるのです。

112人の新人会計士を対象に行った研究では、「自分で決めた目標が達成できる」と信じていた人は、10カ月後に上司から最も高い評価を得た、ということがわかりました。

自分の能力をどう捉え、仕事とどう向き合っているかがいかに重要か、知らされますね。

能力を信じられるかどうかは、もともと備わっている特性ではない

このように聞くと「私は自信のないタイプだから、物事の捉え方をよくするなんてできない」とも思われるかもしれません。

しかしエイカー氏は、「自分の能力を信じるかどうかは、あらかじめ備わった特性ではない」と言われています。
どんなに自信家でも自分の能力に疑いが生じることもありますし、悲観的な性格の人も自分の能力を強く信じることはできるのです。

それについて、ハーバード大学の心理学者 マーガレット・シー氏と同僚たちが行った研究が紹介されていました。

アジア人女性を対象に、2度、別々の日に似たような数学のテストを受けてもらう、というものです。

1回目のテストの前は、「女性は男性に比べて数学が苦手である」という事実を考えさせました。

2回目のテストの前には、「アジア人はほかの人種と比べて数学の能力が高いとされている」という説明を受けました。

その結果、2回目のテストの成績は最初のテストの成績と比べてはるかに高かったのです。

テストを受けた女性たちのIQは1回目と2回目で変わっていなく、問題の難易度も同等です。
大きく変わったのは、女性たちの自らの能力への考え方・捉え方です。2回目のテストでは、彼女たちは自分の能力に前よりも自信を持ちました。

それだけで成績に大きな差が出たのですね。

もともとがどんな性格であろうとも、マインドセットを変えること(マインドセット介入)により自分の能力に自信を持ち、その結果としてパフォーマンスを高めることは可能なのです。

能力のマインドセットを改善し、高いパフォーマンスを発揮するには?

もし仮に、

「自分のことが信じられない」
「自分は取るに足らない存在だ」
「目標を達成することは無理だろう」

などと自己不信に陥ってるならば、仕事でよい成果を出すことは到底望めないでしょう。

たとえ優れた能力を持っている人でも自信を失い、「自分にはできない」と思えば、持ちうる力は十分に発揮されず、自己充足的予言が悪いほうへ働いてしまうからです。

では難しい仕事や困難に立ち向かうときには、具体的にどうすればいいのでしょうか。

前提となるのは、失敗する理由ではなく、総動員して<成功する理由>に注目することです。

  • 足りない能力が気になり、心配する → 自分の持っている重要な能力を考える
  • 過去に同じような状況を切り抜けてきたことを思い出す
  • 自分が最高の状態であったときのことを振り返る

などを実践することが勧められています。

マインドセットに関する何年にもわたる研究によっても、困難な仕事をするときには、自分の具体的な強みに注目することが最高の結果につながる、とわかっているそうです。

たとえば、大きなプレゼンテーションをする前に不安になったら、「自分は人前で話すことは苦手だ。この前も緊張してうまくしゃべられなかった」と自分の弱みやできなかった出来事に注目するのではなく、

「自分は情報収集や論理の組み立ては得意で、資料は完璧に近い出来だ」
「人前で話すのは得意ではないが、今回はかなりの練習をやってきた」

と、自分の強みやできているところに注目し、そこに意識を集中させることで、普段どおり、あるいはいつも以上の力を出すことができるでしょう。

強みに注目し、意識を向ける≠自信過剰・楽天主義

マインドセットを変えると聞くと、

  • 弱みを見て見ぬふりをする、ごまかす
  • 普段の行動がどうであれ、とにかく自信を持たなければならない

のように感じるかもしれませんが、ここで勧められる<成功する理由>に注目することと、自信過剰や楽天主義とは異なります。

常日頃から十分な努力をすることは、成功するためには不可欠です。

その上で、「やっぱり自分には無理だろう」という不安がこみ上げ、弱気な自分が顔を出したときに、自らの強みに着目することで、培った力を最大限出すことができる、ということなのです(空想にふけり、元々が空っぽの状態では、そもそも発揮できるものがありませんね)。

マインドセットと行動は別々のものではなく、つながっていることをぜひ忘れないでいただきたいと思います。

 

次回は、自己成長に関する2つのマインドセットをご紹介します。

まとめ

  • 自分の能力に自信を持ち、強く信じることで、実際の業績もよくなることが実証されています(「自己充足的予言」の影響)。また、その「能力を信じるかどうか」はあらかじめ備わっている特性ではなく、後から身につけることができるのです
  • 難しい仕事や困難に立ち向かうときには、総動員して<成功する理由>に注目すること-自分の強みや重要な能力、これまで成し遂げてきたことに意識を集中させること-で、いつも以上のパフォーマンスを発揮することが可能になります
  • 成功する理由に注目することは、自信過剰や楽天主義とは異なり、普段から十分に努力することが前提です

続きのの記事はこちら

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