勉強会主催の みなみ です。
『幸福優位 7つの法則』を通して、心理学の新しい分野である「ポジティブ心理学」とは何か、
ポジティブ感情を高めて幸福になるにはどうすればいいかについて、続けてご紹介しています。
今回はその13回目です。
幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論
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どの仕事のマインドセットを持つかは自分次第!どんな仕事も「天職」だと思えるようになる
『幸福優位 7つの法則』は、ハーバード大学のポジティブ心理学者 ショーン・エイカー氏によって書かれました。
エイカー氏のポジティブ心理学の研究によって、人は気分がポジティブであるときに、能力が最大限発揮され、結果的にものごとがうまくいくこと-幸福優位性(ハピネス・アドバンテージ)-が発見されました。
では幸福優位性の恩恵を得るには具体的にどうすればいいのか、
エイカー氏はそのための法則を7つにまとめて教えられています。
前回は、2番目の法則「心のレバレッジ化」の中で紹介されている仕事のマインドセットについてお話ししました。
自分の仕事の捉え方には
- 勤め
- 専門職
- 天職
の3種類があり、どのマインドセットを持っているかで実際の業績も変化すること、
どのマインドセットを持つかは仕事内容で決まらず、自分で仕事の「意味」や「喜び」は見出すことは可能であり、どんな仕事であっても「天職」だと思えるようになることをご紹介しました。
前回内容の詳細はこちら
今回は、エイカー氏がコンサルティングで行っている仕事に意味を見出せる、より具体的な方法をお話しします。
いまの仕事を天職だと思える2つのエクササイズ
エクササイズ①「職務記述書」を書き換える
エイカー氏が企業にコンサルティングする際に社員たちに勧めていることが、自分の「職務記述書」を書き換えること、といわれています。
これは、自分の仕事を、ほかの人がやりたいと応募してくるように書き表すとどうなるかを考えてもらうことです。
ほかの人が応募したくなるように、せひ取り組んでみたいと思うように仕事を紹介するとなれば、いつもやっている業務への見方も変わり、そこにある意味や やり甲斐を改めて感じられるようになるでしょう。
月並みな表現ですが、接客の仕事をされているなら「お客様に気持ちよく過ごしてもらうことに喜びを感じられる仕事」、
マーケティングであれば「本当に役立つ製品を提供し、世の中のよりよい変化に貢献できる仕事」など、
このように職務記述書を書き換えると、自分の仕事がいかに有意義なものか、感じ取ることができますね。
エクササイズ② 仕事と個人的な目標・価値観とを結びつける
次にエイカー氏は、「自分の人生の目標」を考えることを勧められています。
そもそも自分にとって人生の目標とは何かを意識し、その大切で大きな目標と今の仕事はどうつながるかを考えてみるのです。
どんなささいな仕事であっても、それを個人的な目標や価値観と結びつければ、仕事に大きな意味を持たせられることが、研究の結果、わかっているそうです。
あまりやり甲斐を感じられなかった日々の仕事も、そこに個人的なビジョンとのつながりを見出だせれば、その仕事を天職と見ることも可能なのですね。
具体的には、紙を用意して、左半分には「やらなければならないが、あまり意味を感じられない仕事」を書き出していくこと、といわれています。
それから
「この仕事の目的は何か?」
「これを達成したらどうなるのか? どんな意味があるのか?」
と自問し、それぞれの仕事の横に矢印を書いて、その答えを書き出していきます。
そして、その結果からさらに何が生じるのか、何を得られるのかを、また矢印を書いて書き出していく。自分にとって意味のある答えに到達するまでこれを繰り返していく、というものです。
意味のある答えにたどり着けば、ささいに思える仕事でも、大きな目標・大切な価値観につながっているとわかり、モチベーションを高めることができます。
「報酬を得られる以外に、これをやるのに何の意味があるのだろうか…」と思いながらやるのとでは、仕事の完成度にも達成感にも気持ちの明るさにも、かなりの差が生まれるでしょう。
自分のささいな仕事も、大きな目的と結びついていると思えれば、その仕事が楽しいと思えるだけでなく、誠心誠意働くようになり、優れた成果ともなって表れるのですね。
例:法律学の教授が、研究以外の事務作業に苦痛を感じている
事務作業に取り組む→ 若い法律家に時間を使っている → ○○ → ○○ → 次世代の若き法律家たちに、成功に必要なリソースを与える
健康状態もよくなり、幸福に!価値観を書き出すことの素晴らしい効果
自らの価値観を書き出すことには素晴らしい効果があることが、スタンフォード大学の学生を対象にした研究でもわかっています。
それは学生に冬休みのあいだ、日記をつけてもらう、というものです。
1つ目のグループの学生たちは、
- 自分にとっていちばん重要な価値観はなにか
- そしてその価値観に結びつくようなどんな活動を行ったか
を日記に書いてもらいました。
もう1つのグループの学生は、その日にあったよい出来事を日記に書くよう指示されました。
すると、自分の価値観に関することを日記に書いた学生は、ほかの学生にくらべて健康状態がよく、精神的にも調子がよかったとわかったのです。
ある学生は、妹の送り迎えにストレスを感じていたのですが、自分の価値観は<家族との絆>にあると書いたことで、その妹の送り迎えは家族との絆を深めるために必要なこと、大切な時間と思えるようになり、充実感を得られたそうです。
自分の価値観について書くことで、それまではただ我慢してやっていた面倒なこともストレスではなくなり、自分の価値観を表現する行為になって、それが健康状態によい影響を与えたのですね。
このように、普段やっている仕事・ルーティーンが価値観と結びついているとわかれば、やる気も高まり、より熱心に、粘り強く物事に取り組めて、感じるストレスでさえも「それだけ懸命に取り組めているサインだ」と見なすことができるようになります。
自分にとって重要な目標、価値観とは何かを改めて振り返られ、では、今の仕事と目標・価値観とはどうつながっているのか、この仕事は自分にとってどんな意味があるのか、ぜひ考えていただければと思います。
さらにそれを紙に書き出すと、すっきりと整理され、考えもより深まり、普段やっていることに意味を見出しやすくなるでしょう。
まとめ
- その内容にかかわらず、いまの仕事に対して意味や喜びを見出して天職だと思うことはできる、といわれています。そのためにエイカー氏がコンサルティングで行っているのが以下のエクササイズです
- 「職務記述書」を書き換える-
ほかの人がやってみたいと応募してくるように、自分の仕事を書き表すことです - 仕事と個人的な目標・価値観とを結びつけるー
自分にとっての人生の目標・大切な価値観を考え、その目標や価値観と自分の仕事とがどうつながっているかを考えることです。ささいな仕事も大きな目的と結びついているとわかれば、その仕事に楽しみを感じ、より熱心に取り組めるようになります
- 「職務記述書」を書き換える-
- 自分の価値観と、その価値観と結びつくどんな活動を行ったかを日記に書くことで、健康状態がよくなることがわかっています。価値観を書くことで面倒だと思っていたことへのストレスが軽減されるのです
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