3/17(土)レポート 相手を勇気づける“私メッセージ”-アドラー心理学に学ぶ 良好な人間関係を築く 勇気づけの方法3

勉強会主催の みなみ です。

今回のワークショップには、初めての方5名を含む、9名の方にご参加いただきました^^

年度末の忙しいときながら、たくさんの方にご参加いただき、嬉しく思います。

役職が上がって部下を指導される立場になられ、部下への接し方に役立てようと思われ、参加された方がいました。
これまでの考え方が整理され、いろいろと気づきを得ていただいたようでした。

ワークショップでお話ししたことを日常で活かされ、悩みの解決や、相手との関係が良好化されたのなら、これほど嬉しいことはありません。

私自身もお話ししたことをワークショップ外でしっかり実行していきたいと思います。

記事の内容を動画でもご紹介しています

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アドラー心理学から知る、実は勇気をくじいている行為とは?

今回の勉強会のテーマは、
ブッダとアドラーの心理学に学ぶ『良好な人間関係を築く“勇気づけの方法”』
でした。

アドラー心理学は「勇気の心理学」ともいわれます。
私達が精神的に健康に、前向きに生きていくのに絶対に必要な要素が“勇気”です。

勇気がなければ前向きな行動が取れずに、仕事を放棄したり、コミュニケーションを避けたり、相手の勇気を奪ったりするような行動さえ取ってしまいます。
良好な対人関係を築くのに勇気は不可欠です。

ではどうすれば相手を勇気づけることができるのでしょうか?

まず知らないといけないのは、相手を勇気づけているつもりで、実は勇気をくじいている行動がある、ということです。

その代表的な行為が、

  1. 叱る
  2. ほめる

の2つでした。

前回は、なぜほめることが勇気をくじくことになるかをお話ししました。

前回の記事はこちら

2/4(日)レポート ほめるのは“縦の関係を築いてしまう”-アドラー心理学に学ぶ 良好な人間関係を築く 勇気づけの方法2
勉強会主催の みなみ です。 今回のワークショップには、初めての方3名を含む、11名の方にご参加いただきました。 いつも以上にたくさんの方にご参加い...

ほめることが勇気くじきになるのは、「縦の関係」を構築してしまうからです(叱る場合も同様です)。

「縦の関係」は、自分が相手の上に立って、相手を評価したり、自分の意のままに動かそうとしたりする関係です(反対に、相手を評価したり、欠点を指摘したりするのではなく、同じ目線で接するのが「横の関係」です)。

ほめるというのは、相手の上に立たないとできない行為ですね。下の人が上の人をほめる、ということはできません(叱ることも同じですね)。

ほめることで縦の関係を構築してしまうと、相手はほめられている間は建設的な行為に向かうのですが、ほめられなくなると建設的な行為をやらなくなったり、非建設的な行為をしてしまったりするのです

だから、ほめる(叱る)ことは、長期的に見れば相手の勇気をくじき、自立から遠ざけることになることがわかります。

では、相手を勇気づけ、自立に向かわせる行為とは、何なのでしょうか?
どうすれば勇気づけられるのでしょうか?

料理をつくって待っていたときに、言われて嬉しい言葉は?

相手を正しく勇気づける方法が、アドラー心理学のパイオニアである野田俊作さんの著書『アドラー心理学を語る4 勇気づけの方法』で紹介されています。

このような具体例が書かれてありました。

今日は旦那さんの誕生日で、手のこんだ料理をつくって旦那さんの帰りを待っている。

旦那さんが帰ってきました。

さて、どう言ってくれるとうれしいですか。

あなたなら、どんな言葉を聞くと勇気づけられるでしょうか?

「おお、偉いねー」

と言われたら、どうでしょう?

何も言われないよりはマシかもしれませんが、いい気持ちはしませんね。
なんとなく、上から見られた印象を受け、スッキリしません。

では

「ありがとう」「うれしい」

と言われたらどう思いますか?

これは、言われて自分を嬉しい気持ちになりますよね。

その理由について、野田さんはこのように語っています。

「偉いね、頑張ったね」って言われるのもいや、黙ったままもいや、でも「おいしいね」と言われるのはうれしいですね

また、「ありがとう」とか「うれしいな」とかいうメッセージがくると、勇気づけられるでしょう

よし、またおいしいものをつくってあげようという気になる。

(中略)

「偉い」は「あなたメッセージ」だから。

「あなたはよい、あるいは悪い」というのを、こちらが判断している。

「うれしい」とか「ありがとう」というのは、こちらがどう感じているかを言っている「私メッセージ」です。

相手をいいか悪いか判断するのは、勇気くじきなんです。

「偉い」は、相手を評価する、「いい、悪い」を判断している言葉であり、「縦の関係」から出た言葉です。
これは「あなたメッセージ」といわれ、勇気をくじいてしまいます。

「おいしい」
「ありがとう」
「うれしい」

というのは相手を評価していませんね。
感謝やねぎらい、気遣いの言葉というのは「横の関係」から出た言葉であり、相手を勇気づける言葉です

これは「私メッセージ」といわれます。

「あなたメッセージ」は勇気をくじき、「私メッセージ」は相手を勇気づけるので、「私メッセージ」を使うことで「縦の関係」から「横の関係」へと変えることができるのです。

「あなたメッセージ」「私メッセージ」はもっと具体的にどんなことなのか、次回、詳しくご紹介します。

まとめ

  • アドラー心理学は「勇気の心理学」ともいわれるように、勇気が重要視されています。自立し、他者と良好な関係を築いていくには勇気が不可欠です
  • 相手を勇気づけているつもりで、実は勇気をくじいているのが「叱る」「ほめる」ことです。それらは「縦の関係」を構築し、ほめられればやる(叱られないようにやる)、ほめられなければやらない(叱られないとわかればやらない)となり、長期的に見れば自立から遠ざけます
  • 正しく勇気づける方法とは、感謝やねぎらいを伝える「わたしメッセージ」を使うことです。反対に、いい・悪いを判断する「あなたメッセージ」は、相手の勇気をくじくのです

勉強会に参加された方の感想

◯私メッセージを伝える実践をもっとやっていきたいと思いました。

◯あなたメッセージ、私メッセージ、これを使い分けることができれば、人間関係がより良く豊かになると強く感じました!本日から実践していきます!

続きの記事はこちら

9/8(土)レポート あなたメッセージ から 私メッセージ への変換-アドラー心理学に学ぶ 良好な人間関係を築く 勇気づけの方法4
勉強会主催の みなみ です。 今回のワークショップには、初めての方2名を含む、8名の方にご参加いただきました! 約1年以上ぶりにご参加いただいた方も...

引用した書籍

勇気づけの方法 (アドラー心理学を語る4)

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コンテンツブッダとアドラー心理学レポート
この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計500回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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