勉強会主催の ゆう です。
今回の勉強会には、初めての方8名を含む、18名の方にご参加いただいました^^
今回は勉強会初めて以来、最も多くの方に来ていただき、会場も定員いっぱいとなりました。
本当にたくさんの方が来られ、お話の機会をいただき、感謝の思いです(>_<)
勉強会の日時が3連休の最終日のお昼ということで、ご都合あった方が多かったのかと思います。
ディスカッションやワークの時間も取り、それぞれのグループで盛り上げていただいたようで、嬉しく思います。
さまざま職種の方と学びの時間を共有でき、非常に密度が濃く、有意義な時間となりました。
スポンサーリンク
悩みも対人関係の悩み、しかし喜びもまた対人関係の喜び
今回の勉強会のテーマは、
アドラーとブッダに学ぶ「人間関係の悩み解消の3ステップ」
についてでした。
アドラー心理学では、「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」と、人間の悩みについてこう定義されています。
それは私達の言動には必ず他者の存在があり、その他者が自分の思うようには動いてくれなかったり、してほしくないことをしたりするからです。
しかし同時に、「すべての喜びもまた対人関係の喜びである」ともいわれています。
対人関係からこそ生きる喜びを得ることできるのであり、対人関係を嫌ったり恐れたりして引きこもれば、人生の喜びを味わえず幸せになることはできないのですね。
ただ、対人関係がうまくいかず、悩みが多いのもまた事実です。
そこでぜひ学びたいのが、対人関係の悩みを解消し、幸せに生きる方法を教えているアドラー心理学ですね。
アドラー心理学の第一人者である野田俊作さんは、対人関係の悩みの解消方法を3ステップで教えられています(『グループと瞑想(アドラー心理学を語る2)』より)。
そのステップは、
- 課題の分離
- 結末を予測する
- 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を考え、実行する
の3つでした。
前回は1つのステップである「課題の分離」についてご紹介しました。
前回の記事はこちら

まず「課題の分離」とは何かについて簡単に振り返りましょう。
相手の「課題への介入」が、関係悪化の引き金
課題の分離とは、対人関係のトラブルが生じたときに、相手の課題と自分の課題とは何かを明確にすることです。
課題とは、その人自身に選択権があること、最後に責任を取るのはその人というものです。
そして重要なルールが、「相手の課題に介入してはならない」ということでした。
たとえば、LINEでメッセージを送ったけれど、相手からなかなか返信が来ない。既読スルーをされてしまいイライラしたということは、LINEをされている方なら経験があると思います。
この場合、相手の課題は「返信するかどうか」、自分の課題は「返信がないことにどう対処するか」です。
相手の課題 | 自分の課題 |
返信するかどうか | 返信がないことにどう対処するか |
ここで課題への介入とは、「返信しないことを責める、問い詰める」ことですね。
返信するかどうかの選択権は相手にあるものの、無理に返信させようとする、返信がないことをとがめるのは、課題への介入になります。
仮に自分が介入される-返信がないことを責められたら、どう思うでしょうか?
返信しなかったのには事情があるはずです。それを聞かれもせず、一方的に責められたら、決して良い気分にはならないですよね。
嫌悪感を抱き、相手の言う通りにするものか、という思いさえ出てきてしまうでしょう。
このように介入すればするほど、相手は自分の望むこととは反対の方向に行ってしまうのですね。
なので、自分の課題に集中することが、それ以上の関係を悪化させないために大切になります。
課題の分離の出発点「自分にできることは何かを考える」
では自分の課題は何かというと、「返信がないことにどう対処するか」ということでしたね。
たとえば、相手がとても忙しくしている時間帯や時期にメッセージを送っていたとしたら、それは返信がないのも無理ありませんね。
またそもそも相手が返信しやすいような、返信したくなるようなメッセージ内容かどうかもよく考えないといけないでしょう。
そう考えると、自分ができること、改善の余地はいろいろあることに気づきます。
相手の問題はいったん棚上げし、自分にできることは何かを考える、それに集中することが課題の分離になるのですね。
ただ、そうはわかっていても、どうしても相手の問題点を指摘したくなることもあると思います。
しかし相手を責めるのは課題への介入になるので、それは避けなければなりません。
こんなときはどうすればいいのでしょうか?
そういうときに使うべきなのが、相手を批判するのではなく、自分の思いを伝える「私メッセージ(Iメッセージ)」です。
私メッセージは介入にはならず、相手との関係を良好にするのに効果的な言い方です。
次回は「私メッセージ」と、その反対であり、使うべきではない「あなたメッセージ(YOUメッセージ)」について詳しくご紹介します。
まとめ
- アドラー心理学では、人間の悩みはすべて対人関係の悩みである、と教えられています。対人関係は避けることができず、悩みはつきものです。そのなかを、いかに対人関係の悩みを解消して幸せに生きられるかを教えているのがアドラー心理学です
- アドラー心理学の第一人者である野田俊作さんが、対人関係の悩み解消法を以下の3つのステップで教えられています
- 課題の分離
- 結末を予測する
- 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を考え、実行する
- 最初のステップ「課題の分離」とは、自分の課題と相手の課題とを切り離し(誰の課題かの見極めは、最終的な決定権があるのは誰かを見る)、相手の課題には介入しないことです。選択権が相手にあるのに無理にさせようとしたり、しないことを批判したりするのは課題への介入であり、トラブルが生じます
- 相手の問題はいったん棚上げし、自分にできることは何かを考え、それを実行に移すことが自分の課題に向き合っている態度であり、課題を分離することになるのです
続きの記事はこちら

参考にした書籍
スポンサーリンク