勉強会主催の みなみ です。
本日の勉強会には初めての方6名を含む、8名の方にご参加いただきました^^
今回は、武蔵小杉での今年初のワークショップでした。
前回の中目黒でのワークショップに続いて多くの方にご参加いただき、感謝です(>_<)
心理学、仏教、ともに関心の高い方に来ていただき、私自身も刺激を得られ、有意義な時間となりました(^^)
武蔵小杉での今後のワークショップの開催がますます楽しみです。
記事の内容を動画でもご紹介しています
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劣等感と劣等コンプレックス、その明確な違いとは?
今回のテーマは、
ブッダとアドラー心理学に学ぶ「“不健全な劣等感”を克服する方法」
でした。
アドラー心理学では、これまでの常識を覆すような提唱が多くされていますが、その1つが「劣等感」についての認識です。
劣等感と聞くと、ネガティブなもの、持ってはいけないのもの、自分を落ち込ませるもの、という認識を持っている人が多いと思います。
しかしアドラーは、劣等感とは、現状と自己理想の間にある差から抱くものであり、誰しもが自己理想を持っているゆえに劣等感があるのは当然のことだ、と語っています。
むしろ劣等感があるからこそ、私たちは自己理想との差を埋めようと努力ができるのであり、劣等感を持つのは健全である、とさえ言われています。
しかし私たちはいつでも前向きに努力できるわけではありません。
むしろ、さまざまな言い訳をして努力することを放棄し、そのことを正当化しようとします(この状態が劣等コンプレックスです)。
けれどいくら自己正当化しようとも、未来をよくしようとする努力を怠っているので、現状は良くならないどころか、ますます悪くなってしまうでしょう。
この劣等コンプレックスで私たちは苦しんでしまっているのですね。
ではどうすれば劣等コンプレックスを克服することができるのでしょうか?
前回は、アドラー自身が劣等コンプレックスを乗り越えたエピーソードを紹介しました。
前回の記事はこちら
このエピーソードにも劣等コンプレックス克服の大きなヒントがあります。
それも踏まえて、これから何回かに分けて、いくつかの方法をお話ししていきます。
劣等コンプレックスで苦しむ理由は?キーワードは「自己受容」
目標達成から逃げてしまう最大の理由は、「自己受容」ができていないから、だといわれています。
アドラー心理学では、「すべての始まりは自己受容」といわれるほど、自己受容は重大な要素です。
自己受容とは、ありのままの自分を受け入れている、という状態であり、「自分のことが好きである」「自己評価が高い」とも言い換えられます。
では自己受容と反対の意味の言葉とは何でしょうか?
それは「自己欺瞞」です。
自分のことを偽っている、だましている、目標に向かわない自分を正当化している、ということですね。
ありのままの自分を認められないから、弱い部分も含めて自分を受け入れることができていないから、劣等コンプレックスに陥ってしまうのですね。
逆に言えば、自己受容ができていれば、自分をいつわったり正当化しようとしたりする必要はなくなります。
自分の弱い部分も受け入れた上で、自己理想に向かって努力できるのですね。
では自己受容をするにはどうすればいいのでしょうか?
劣等コンプレックスの克服法① 欠点を長所とみる
アドラー心理学のパイオニアであり、精神科医の野田俊作さんは、自分を好きになれない理由をこう語っています。
「それでは、自分のことを好きになりましょう」と言っても、これはなかなかなれません。
人間である限り不完全であり、人間である限り、さまざまな欠点がありますからね。
で、「こういう欠点がある限り、私は自分のことが好きになれない」とみんな言う。
(『劣等感と人間関係(アドラー心理学を語る3)』より引用)
私たちはどうしても、j自分のできていないところ、欠点に目が入ってしまいます。
欠点にばかり注目してしまうと、自分を受け入れること、好きになることはとてもできませんね。
そこで野田さんは、「欠点への見方を変えて、長所と見る」ことを勧めています。欠点と長所というのは、実は表裏一体であり、欠点も長所と見ることができるのです。
たとえば、
「気が小さい」というのは「慎重である」ともいえます。
「融通が利かない」は「几帳面でしっかりしている」ともいえるでしょう。
「飽きっぽい性格」は「さまざまなことに興味を持っている。好奇心が強い」とも言い換えられますね。
また「人付き合いが苦手」というものにも、「気遣いができる。優しい性格」とさえ見ることができるのです。
このように、欠点への見方を変えることで、自分そのものへの印象も良くなり、自信が湧いてくるでしょう。
それを強みとし、日々の行動に生かしていければ、飛躍的に自己評価が高まっていきますね。
次回は、2番目の克服法についてご紹介します。
まとめ
- アドラー心理学で劣等感とは、現状と自己理想との差に対して抱く感情です。ゆえに劣等感を抱くのは当然であり、それは不健全なものではありません。むしろ劣等感があるからこそ、自己理想との差を埋めようと、私たちは努力できるのです
- 劣等感を言い訳にして、努力しないことを正当化している状態が劣等コンプレックスです。私たちはこの劣等コンプレックスで苦しんでいるといわれています
- 目標達成から逃げて、それを正当化してしまうのは、自己受容ができていないから、自己評価が低いからです。自己受容ができていれば、正当化する必要はなくなり、目標達成に向かっていけます
- 自分を好きになれないのは、「自分には欠点があり、だめな人間だ」と思うからです。ゆえに、欠点を長所と見ること、弱点を強みと見ることで、自己受容ができるようになります
続きの記事はこちら
引用した書籍
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