勉強会主催の ゆう です。
5/10(木)開催のワークショップには、初めての方2名を含む、5名の方にご参加いただきました^^
ゴールデンウィークが明けてからは急に寒くなり、最近は天気も悪かったのですが、10日は昼から晴れてきて、久しぶりに外でも気分よく過ごせました。
ワークショップでも、連休明けのため来られる方がいるかどうか少し不安でしたが、多くの方にご参加いただき、よかったです(^^)
今回は特に「考える」と「悩む」との違いについてフォーカスしたところ、いろいろと気づきを得ていただいたようでした。
前に進まないために悩むのではなく、前進するために考えていきたいですね!
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アドラー心理学のパイオニアが指摘する「悩みの実態」
今回は、
アドラーとブッダに学ぶ「人間関係の悩み解消の3ステップ」
というテーマでお話ししました。
アドラー心理学では、人間の悩みについて
人間の悩みはすべて対人関係の悩みである
と教えられています。
アドラーが語るように、対人関係で悩んでいない人はいないのではないでしょうか。
その悩みをいかに解消し、幸せな生きていけるかを教えているのがアドラー心理学であり、ブッダの説いた仏教です。
前回のレポートでは、その悩みの解決法を紹介する前に、そもそも悩みとは何かについて、アドラー心理学のパイオニアである野田俊作さんの見解をお話ししました。
前回のレポートはこちら
![](https://psychology.tokyo-workshop.info/wp-content/uploads/2018/01/600_460431130.jpg)
「そもそも人間には悩みはない、便利だから悩んでいるにすぎない」と、野田さんは悩みについて驚きの発言をされています。
なぜ悩むと便利なのか、何を目的として悩んでいるのかというと、それは悩んでいれば自分が周りから責められることはなく“同情してもらえる”からです。
悩んでいれば周りからの受けも良くなるし、責任を自分以外の人に押し付けることができるのです。
しかしそんな自己保身のために悩んでいて、事態は良くなるでしょうか?
実際には良くなるどころか、ますます事態は悪化してしまうでしょう。
なぜなら、はじめは周りの人は同情してくれるかもしれませんが、やがて何も行動しないで周りを間接的に責めてばかりいるその人の態度にだんだんと嫌気が差してくるからです。
責められる人も、態度を改めるどころか(態度を改めれば自分の誤りを認めることになるため)、ますます困らせてやろうという気持ちになるでしょう。
これでは、やがて悩んでいる人は孤独になってしまいます。
そんな状態から脱却するためにどうすればいいのでしょうか?
その3ステップも、野田さんがわかりやすく教えてられています。以下のものです。
- 課題の分離
- 結末を予測する
- 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を考え、実行する
今回は、はじめの「課題の分離」とは何かについて、ご紹介していきます。
ステップ① 対人関係を激変させる「課題の分離」とは?
悩みを解消する最初のステップが「課題の分離」です。
「課題の分離」について、ベストセラー『嫌われる勇気』には以下のように書かれています。
およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むこと―
あるいは自分の課題に土足で踏み込まれること―
によって引き起こされます。
課題の分離ができるだけで、対人関係は激変するでしょう。
なぜ対人関係のトラブルが起きるかというと、それは課題の分離ができていないからです。逆にいえば、課題の分離ができれば、対人関係は良い方向に激変する、ということですね。
課題の分離にもステップがあり、
まず ①これは「誰の問題か」を問う こと。
そして ②自分の課題と相手の課題を切り離す こと、といわれています。
これだけだとわかりづらいと思いますので、具体例から考えてみます。
今はコミュニケーションツールとして、LINEを使われている方が多いと思います。
LINEでよく問題になることといえば、「既読スルー」でしょう。
相手の返信を求めるメッセージを送り、それには既読とついているのに返信がない。「どうして返信してこないの?!」とイライラしたことがある方も多いのではないでしょうか。
この「LINE既読スルー問題」を課題の分離を使って解決してみましょう。
まず、これは誰の問題かを問いましょう。
それはあなたと相手の2人の問題ですね。ここで大事なのは、無関係な人を問題に巻き込まないことです。関係のない人を巻き込めば、解決策を見出しにくくになります。
次に、自分の課題と相手の課題を切り離してみましょう。
この場合、相手の課題は何でしょうか?
それは、あなたのメッセージに「返信するかどうか」ですね。
私が相手に代わって返信することはできません(たとえ相手のスマホを奪って自分宛てに返信したとしても、意味がありませんね。なおさら問題が大きくなってしまいます)。
課題の分離の基本ルール「相手の課題に介入しない」
ここで重要なのが、「相手の課題に介入してはならない」ということです。
この場合の課題への介入は、「返信しないことを責める、強く催促する」ことですね。
課題に介入すると、相手との関係が悪くなってしまいます。
相手を責めたり、強く催促したりすれば、相手は反発するか、仕方なくその場は返信をしたとしても、それ以降の反応は悪くなってしまうでしょう。
相手の立場に身を置けば、課題への介入が良くないことが よりわかると思います。
自分には返信ができない事情があったとすると、責められたり、強く催促されたりするのはイヤですからね。
では、課題へ介入してはならないとなると、どう問題を解決すればいいのでしょうか。
それは「自分の課題は何か、自分にできることは何か」を考える、ことです。
自分の課題へ目を向けることで、問題をもっと広い視野で考えられるようになり、より良い解決策を見つけることができます。
この問題の、自分の課題、そして自分にできることは何かについては次回、詳しくご紹介します。
まとめ
- アドラー心理学のパイオニアである野田俊作さんは、人間にはそもそも悩みなんてない、自分の顔を立てるため、同情してもらうために悩みを使っている、といわれています
- 悩んでいる状態からの脱却するには、以下の3つステップを踏むことが勧められてます
- 課題の分離
- 結末を予測する
- 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を考え、実行する
- ステップの1つ目が「課題の分離」です。まず、これは誰の問題かを問い、その次に自分の課題と相手の課題とを分類します(※課題とは、最終的にそれをするのは誰か、決定権は誰にあるのか、それをやらなかったときに最終的な結果は誰にふりかかるのか、というものです)
- 課題の分離で重要なルールが「他者の課題に介入しない」ことです。相手を責めたり、強要したりすることは相手の課題への介入であり、相手との関係が悪化します。相手を問題にするのではなく、「自分にできることは何か」を考えるようにしましょう
引用した書籍
続きの記事はこちら
![](https://psychology.tokyo-workshop.info/wp-content/uploads/2018/01/asa-11-16.jpg)
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