3/28(木)レポート 幸福感を高めるには“意識して”親切をする-ブッダとポジティブ心理学から学ぶ「幸福優位 7つの法則」4

勉強会主催の みなみ です。

今回の勉強会には初めての方2名を含む、5名の方にご参加いただきました。

来月から新社会人となる人、
これから就活にさしかかる大学生、
働きながらカウンセラーの資格取得を目指している方など、

多様な方にご参加いただき、私自身もさまざま考え方に触れられ、良い機会をいただけました^^

参加者の方同士で、自分の考えも聞いてもらえて、別の視点からの意見ももらえて視野が広がる。それもワークショップの良い点であると改めて感じました。

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成功と幸福に関する新常識「幸福優位性」とは?

今回の勉強会のテーマは、
ブッダとポジティブ心理学から学ぶ「人生を充実させる“幸福優位 7つの法則”」
についてでした。

このテーマに関するワークショップでは、『幸福優位 7つの法則』という本の内容をメインにお話ししています。

幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論

こちらは、ハーバード大学で人気ナンバーワン講師に選ばれたこともあるポジティブ心理学者 ショーン・エイカー氏によって書かれました。

エイカー氏がポジティブ心理学の研究によって明らかにしたのが「幸福優位性ハピネス・アドバンテージ)」です。

幸福優位性についてエイカー氏はこう語っています。

人は幸福感を覚えているとき、つまり心のあり方や気分がポジティブであるときに、頭もよく働き、やる気も生じ、結果的にものごとがうまくいく。

幸せが中心にあって、成功はその周りを回っているのである

成功と幸福について、

懸命に働けば成功し、成功してはじめて幸福が訪れる、
成功しなければ幸福にはなれない、

という考え方がこれまでの主流であったと思います。

しかし真実はその正反対であり、

幸福であるからこそ、モチベーションも高まって頭もよく働き、コミュニケーション能力にも長け、創造性が発揮され、結果的にものごとがうまくいって成功できる

ということをエイカー氏は教えているのですね

ではその幸福優位性の恩恵を最大限活かすには、具体的にどうすればいいのでしょうか?

前回は、その方法に「マインドフルネス」「何かを楽しみにする」があることをご紹介しました。

前回の記事はこちら

2/21(木)レポート マインドフルネスに大きな効果が?幸福優位性を発揮する方法-ブッダとポジティブ心理学から学ぶ「幸福優位 7つの法則」3
勉強会主催の みなみ です。今回の勉強会には初めての方3名を含む、10名の方にご参加いただきました。平日のワークショップながら、多くの方にご参加いただき、嬉しく...

今回はさらに2つの、幸福感を得られる具体的な方法をお話しします。

ポジティブ感情を高め、幸福優位性を発揮する方法

③ “意識して”人に親切にする

3つの目の方法が、「“意識して”人に親切にする」ことです。

利他的な行為(友人にでも見知らぬ人にでも)をすると、ストレスが軽減され、精神の健康度が高まるということが、たくさんの実証的研究によって確認されている。

と、エイカー氏は語っています。

昔から「情けは人のためならず」といわれますが、まさに人への親切が自分に幸福度の高まりとなって巡ってくるのだとわかりますね。

このように、親切は相手を喜ばせ、自分も幸せになれる素晴らしい行為ですが、ポジティブ感情を高める上でのポイントがあります。

ポイント 意識的にする

“意識して”人に親切にする、とご紹介したように、意識的に行うことで、自らの幸福感が高まります。

一日を振り返って、

「あ、そうそう。そういえば銀行から出てきた人のためにドアを押さえてやったっけ。あれは親切だったな」

と思ったとしても、それではあまり幸福感が上がらないのですね。

心理学的に有効であるためには、親切を意識的にやらなければならない」とエイカー氏は言われています。

「困っている人がいたら積極的に手を差し伸べよう」と意識し、実際の行為に移すことで、自分も喜びを感じ、精神的に健康になれるのですね。

意識的に行うために「1日親切デーをつくる」

「親切の報告書」を出す実験によると、

1週間のうち、1日だけを決めて親切な行動を5つ取った人は幸福度がかなり高まりました

しかし、合計で5つ、1週間のいずれかのときに親切な行動を取った人の幸福度はあまり高まらなかったそうです。

もちろん、普段から当たり前のように親切をすることは素晴らしいことですが、「今日はいつも以上に親切な行為に励もう」と決めて「1日親切デー」をつくることで、親切への意識が強まり、幸福感をより高めることができるのですね。

④ 固有の強みを発揮する

ある心理学者のチームが、577名の実験協力者を集め、強みを1週間毎日いろいろな方法で使うように指示しました。

すると1週間後、彼らは、それをしなかったグループよりもはるかに幸福度が高く、抑うつも少なかったといわれています。

しかもこの効き目は持続し、実験が終わった後も、幸福度は6ヵ月も高い状態のままだったのです。

アメリカの世論調査会社ギャロップによる調査でも、自分の強みを生かし、最も得意とすることを毎日するようになった人は、心配やストレス、怒り、悲しみ、物理的な痛みに関する報告が減ることがわかったといいます。

自分の強みを発揮することは、幸福への特効薬になるのです

1日の多くの時間を費やす仕事で自分の強みを発揮できれば、それは最も幸福感に直結しますが、
それが難しい場合でも、やり甲斐のあることができるコミュニティを見つけるなど、自分の強みを生かせる場を求めていくといいのですね。

 

次回は幸福感を高める具体的な方法の最後「ポジティブな感情が生じやすい環境をつくる」をご紹介します。

まとめ

  • ポジティブ心理学の研究によって明らかになったのが「幸福優位性(ハピネス・アドバンテージ)」です。「成功しなければ幸福になれない」という従来の考えは誤りであり、幸福であるからこそ、結果的にものごとがうまくいって成功できる、と教えられています
  • 幸福感を得るための方法の1つが、人に親切にすることです。利他的な行為はストレスを軽減し、精神的な健康度を高めることが数多くの研究で明らかになっています
  • 親切によって幸福度を高めるときのポイントは、“意識して”親切をすることです。「〇〇の後で△△さんに励ましの言葉をかけよう」などと意識して実行に移してみましょう。「1日親切デー」をつくると幸福感がより高まることが研究により証明されています
  • 自分の強みとは何かを知り、それを生かせる物事に取り組むことで、感情的・身体的な痛みを減らし、幸福度が高まることもわかっています。自分の強みの発揮は、幸福への特効薬となり得るのです

続きの記事はこちら

4/25(木)レポート 幸福感を高めるには?ポジティブな感情が生じやすい環境整備の仕方-ブッダとポジティブ心理学から学ぶ「幸福優位 7つの法則」5
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コンテンツレポートブッダとポジティブ心理学
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この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計850回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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