勉強会主催の ゆう です。
GWも残り3日となりましたね。10連休は相当長いと思っていましたが、あっという間に過ぎていった感覚があります(それだけ充実していた、と思いたいです)。
今回の勉強会には初めての方お2人を含む、4名の方にご参加いただきました!
3ヶ月ほどぶりに来ていただいた方もおられ、久しぶりにお会いできて嬉しかったです^^
今回は「6つのライフスタイル」についての自己診断を受けていただいたのですが、結果をどう見て、どう受け止めればいいのかを積極的にご質問くださり、私自身もより理解を深めることができました。
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性格は変わる?変わらない?アドラー心理学での答え
今回のテーマは上記でも少し触れました、
アドラー心理学に学ぶ「ライフスタイル診断と、自己受容法」
についてでした。
アドラー心理学ではよく「ライフスタイル」という言葉が使われます。
ライフスタイルと聞くと、一般には「生活様式」という意味で使われていますね。
しかしアドラー心理学ではそのような意味では使われていません。「認知行動パターン」のことを指します。
あるものを見てどのように受け止め、どのように考えて行動をするのか。それは一人ひとり、異なりますね。独自の受け止め方、考え方をしています。
そのパターンをライフスタイルといい、人はそれぞれ独自のライフスタイルを持っているのです。
よりわかりやすく言うと、「性格」のことです。
なぜ性格と言わずに「ライフスタイル」という言葉が使われるのでしょうか?
それは、性格というと、固定不変なもの、というイメージが強いと思います。
「私の性格は生まれつきのもの」
「こんな育てられ方をしたから、もう自分の性格は決まってしまっている」
と、思われがちですね。
しかしライフスタイルは自らが選び取ったものであり、ゆえに自分で選び直すこともできる、というのがアドラー心理学の考え方なのです。
「私のこの性格は変わらないのではないか?」
と思われている方も、その性格を保とうとする努力をなくせば、性格は簡単に変えることができるのです。
そのライフスタイルには代表的な6つのパターンがあります。
それは以下のタイプです。
- 欲張りタイプ(ゲッター)-他者は自分に奉仕して当然
- 赤ん坊タイプ(ベイビー)-他者からの保護がほしい
- 人間機関車タイプ(ドライバー)-私は優越でなければならない
- 自己抑制タイプ(コントローラー)-私は失敗してはならない、私は感情的にとりみだしてはいけない
- 犠牲者(ヴィクティム)-私は無実の犠牲者だ
- 興奮探し(エキサイトメント・シーカー)-私は興奮しているときだけOKだ
今回は、これらの6つのライフスタイルの特徴をお話ししていきます。
※ライフスタイルとは何かについて詳しくご紹介した、前回の記事はこちらです
6つのライフスタイルの特徴(ゲッター、ベイビー、ドライバー)
①欲張りタイプ(ゲッター)
ゲッターは、「他者は自分に奉仕して当然」という自己概念を持っています。
「ギブ アンド テイク」の「テイク」の要素が強く、相手は自分のために時間や労力を使って当たり前に思っています。
ゆえに、人が自分の期待に応えないと、腹を立ててしまうような人です。
そして、自分の利害に敏感ではあるものの、他者のニーズには鈍感で、相手のニーズへの考慮が欠けています。
と、欠点ばかりを述べてきましたが、「自分の思いをはっきりと言う」という特徴もあります。
それは自分の利を守り、害を避けるために言っていることではあるのですが、目的には何にしろ、しっかりと自己主張ができる人、とはいえますね。
仮に、目的が自分の利害ばかりではなく、他者のニーズを守るためとなれば、周りから頼られる人、みんなを守る心強い人にもなり得るでしょう。
②赤ん坊タイプ(ベイビー)
ベイビーは、他者からの保護がほしい、という自己理想を持っている人です。
自分の弱さを強調して、他者の援助・保護を当てにする傾向があります。
本来なら、自分ひとりで挑戦し、たとえ失敗してもそれを成長の糧にしていくべきことも、「自分は弱い」と決めつけて他者の援助を当てにしてしまう、ということですね。
また、「自分は特別な取り扱いを受けるべきだ」と思っている面もあり、特別扱いされないことに不平不満を持ってしまいがちです。
「他者の感情に敏感」という特徴もあり、相手が不快に思うような言動は避けるというような、場合によっては良い方向にそれが働くこともあるでしょう。
すべての人は「ベイビー」から始まる
もともとは、誰もが「ベイビー」のライフスタイルを選ぶことから始まります。
生まれたころは自分はひとりで生きていくことはできず、他者の援助が不可欠です。他者の援助無しには1日たりとも生きていけませんね。
泣くことで自分の弱さをアピールし、周りの人たちに動いてもらうのです。
しかし私たちはいつまでも世界の中心にいるわけにはいきません。
成長するにつれて、「自分はこの世界の中心にいるのではない。特別に扱われるとは限らない。むしろそうでないことが普通である」と意識し、他者に対しても関心を持っていってこそ、他者と健全な関係を築き、精神的に健康に生きていくことができるのです。
そのなか、ベイビーであり続ければ、他者との関係に支障が出てきてしまうのですね。
③人間機関車タイプ(ドライバー)
ドライバーは、「私は優越でなければならない」という自己理想があります。
「他者に負けてはならない」と思い、いつも一番になろうとし、人の上に立ち、優越を目標にする傾向があります。
優越であるべきと思うあまり、他者に対して支配的、権力的になりがちで、攻撃性も強いタイプといえるでしょう。
「優越でなければならない」という目標は健全であるとはいえないのですが、目標に向かっての努力は惜しまない「頑張り屋、努力家」と見ることもできます。
強迫的ともいえる自己理想が改善できると、共同体にとってより有用な人になり得る、ともいえますね。
以上がゲッター、ベイビー、ドライバーの特徴でした。
残りの3つのタイプ(コントローラー、ヴィクティム、エキサイトメント・シーカー)の特徴については次回、ご紹介していきます。
まとめ
- アドラー心理学で使われる「ライフスタイル」は「認知行動パターン」を意味します。よりわかりやすく言うと「性格」という意味ですが、それは固定的なものではなく、自らが選び直すこともできるのです
- 代表的なライフスタイルに以下の6つがあります
- ゲッター
- ベイビー
- ドライバー
- コントローラー
- ヴィクティム
- エキサイトメント・シーカー
- ゲッターは欲張りタイプ。ギブアンドテイクのテイクの要素が強く、人が自分のために動くのは当たり前と思い、期待に応えないと腹も立ててしまう人です
- ベイビーは赤ん坊タイプです。自分の弱さをアピールし、人からサポートしてもらうこと、保護してもらうことを当てにします。すべての人はこのベイビーから始まります
- ドライバーは人間機関車タイプ。他者に負けてはならないという思いが強く、相手に対して攻撃的になる傾向があります。目標に向かっての努力も惜しまない頑張り屋とも見ることができます
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