8/10(土)レポート 仏教で説かれる意識的な生き方“自因自果”、無意識的な生き方”他因自果”とは?-自信を育てる心理学から学ぶ「適切な自己評価の高め方」7

勉強会主催の みなみ です。

今回の勉強会には初めての方4名を含む、6名の方にご参加いただきました!

社会人の方ですとお盆休みの時期のため、参加される方がおられるか不安でしたが、初めての方にも多くご参加いただき、嬉しく思います^^

今回は、自信を失って悩んでいる相手に対して、その人の自己評価を支えるにはどうすればいいか、ということを詳しくお話ししました。

ポイントの1つは、相手が何の心配もなしに自分の考えや意見を言えるようにすること=傾聴することです。
自分の思いを聞いてもらい、しかも受け入れてくれれば、とても安心をしますよね。

ワークショップでは、ペアになって実際に傾聴の練習もしていただき、傾聴の難しさ、話を聞いてもらえたことの喜びを実感されているようでした。

私自身も、相手の方が話しやすい雰囲気づくりと、相手の方のお話しを正確に聞いて受け入れることをしっかりと心がけていきたいと思います。

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自己評価とは「自信」と「自尊」-満ち足りた人生を送り、幸せに生きる鍵

今回は、
ブッダと自信を育てる心理学から学ぶ「適切な自己評価(セルフ エスティーム)の高め方
についてでした。

このテーマの勉強会では、『自信を育てる心理学』という本の内容をメインでお話ししています。

自信を育てる心理学 「自己評価」入門

この本は、アメリカの臨床心理学者 ナサニエル・ブランデン氏によって書かれました。

このなかには、セルフ・エスティーム(=自己評価)がいかに重要であるかということ、またセルフ・エスティームを高めるエクササイズが紹介されています。

セルフ・エスティームは「自信」と「自尊」の2つの要素からできている、とブランデン氏は言われています。

自信は「自分は有能である」という実感、
自尊は「自分には価値がある」という実感のことです。

ゆえに自己評価が高いというのは、自分には価値があり、有能であると思っている状態のことですね。

自分に価値があると思えれば安心でき、感情も安定するでしょう。また有能であると思えれば、積極的に行動できるようになりますね
行動の結果、成功すればますます自信がつきますし、たとえ失敗しても、そこから教訓を得て、すばやく立ち直ることができるのです。

それとは反対に自己評価が低ければ、自分の価値を感じることができず、不安や恐れの感情を持ちやすくなります
そのようなネガティブな感情を持てば、「どうせやってもうまくいかない」と自信を失い、行動を回避していしまいます。

行動回避が積み重なり、ネガティブな感情が悪化すれば、やがては心理的な障害さえも引き起こされることになるのです。

ゆえに、「自己評価は幸せな人生の鍵」とも言われています。

自己評価を高める基本は「意識的に生きる」こと

ではどうすれば、その自己評価を高めることができるのでしょうか。

自己評価を高めることのベースとなるのが「意識的に生きる」ことであり、前回は意識的に生きる7つのポイントをご紹介しました。

前回の記事はこちら

7/6(土)レポート 本当の自己評価を育む“意識的に生きる”7つのポイントとは-自信を育てる心理学から学ぶ「適切な自己評価の高め方」6
勉強会主催の みなみ です。 今回のワークショップには、初めての方5名を含む、8名の方にご参加いただきました。 お仕事が落ち着かれて、久しぶりにお会...

「意識的に生きる」ポイントとして、

  • 真実を否定するのではなく尊重する
  • 現実を認めて受け入れる、責任を引き受ける
  • 積極的に行動する

などがあります。

起きた現実を見ようとせずに責任を回避するのではなく、それを受け入れ、責任を引き受ける。進んで誤りを認めて訂正した上で、積極的に行動することで、自己評価は着実に高まっていくのです。

今回は、仏教の観点から「意識的に生きる」こととは何かをお話ししていきます。

仏教で教えられる意識的な生き方-自因自果とは?

仏教に「自因自果(じいんじか)」という言葉があります。これは、現実がどのようにして決まるのかを教えられた言葉です。

いま起きている出来事はどのようにして生まれたのか、何が原因で引き起こされたと思いますか?

仏教ではそれは「自因自果」であり、自分に起きた結果は自分に原因がある、と教えられています。

自因自果は「自業自得」ともいわれます。自業自得はいまでも使われている言葉ですね。

自業自得というと、何か悪い結果が起きたときに使われています。

「試験の点数が良くなかった。それは勉強をしなかった自分の自業自得だ」
「パートナーとの別れは、相手を気遣わなかった自分の自業自得」

など。

しかし仏教本来の意味からすれば、善い結果も自業自得なのです。

自業の「」とは、私たちの行為行いのこと。私たちに起きる出来事は、自分の行いによるということですね。

仏教では「善因善果(ぜんいんぜんか)」「悪因悪果(あくいんあっか)」ともいわれ、善い結果は善い行いによるのであり、悪い結果は悪い行為が生み出したと教えられています。

自因自果と真逆の考え-他因自果とは?

この自因自果に対する考えを「他因自果(たいんじか)」といわれます。

他因自果は、他の因(他人の行為)によって自分はこんな結果を受けたんだ、このような結果を受けたのは他人のせいと考えることであり、他人を責めることです。

もちろん、私の受ける結果に、他人が影響を与えているのは間違いありません。しかしそれは因ではなく“”、間接的な原因であると教えられています。
あくまで直接的な原因は自分の言動にあるのですね。

他因自果の考え方は、現実を見ようとしない、過ちを認め正そうとしない、責任を回避する「無意識的な生き方」といえるでしょう。
そのような生き方では自己評価を高めることはできません。

 

起きた結果を、この結果の直接的な原因は自分の言動にあると認め、過ちを正し、責任者としての生き方をする。これが自因自果であり、意識的な生き方といえるでしょう。

また、過度に自分の責任だと思い込むのも無意識的な生き方にあたります。

「私がすべて悪い。こんな結果を招く私は劣った人間だ」
「あの人がこんなことを言うのは、私が価値のない人間だからだ」

と、自分を一方的に責めていても、自己評価は決して高まらないでしょう。相手と私の間に境界線を引くのが、意識的な生き方なのです。

そのような心がけを持ち、実践すれば、着実に自己評価は高まっていくのですね。

 

次回は、意識的な生き方をするための2つのエクササイズをご紹介します。

まとめ

  • 自己評価を高めるベースとなるのが「意識的に生きる」ことです。それは現実を認めて、その責任を引き受けること、状況を良くするために積極的に行動していくことです
  • 仏教では、起きた出来事はすべて「自因自果」と教えられています。自分に起きた結果は自分の言動に原因があるということです(「自業自得」ともいわれます)。それに則るのは責任者としての生き方であり、意識的な生き方といえます
  • 自因自果に対する言葉が「他因自果」であり、他人の行為によって自分はこんな結果を受けたんだという考えです。現実を認めず、責任を回避する生き方であり、無意識的な生き方といえるでしょう
  • 過度に自分の責任だと思い込むのは、現実をありのまま認めているとはいえず、無意識的な生き方です。他者との間に境界線を引く生き方が望まれます

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コンテンツレポートブッダと自信を育てる心理学
この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計500回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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