3/5(木)レポート 低い自己評価の人がたどるプロセス、ますます自己評価が低くなるメカニズムとは?-生きづらさを解消する 自己評価メソッド4

勉強会主催の南です。

今回のワークショップには初めての方3名を含む、5名の方にご参加いただきました💡

新型コロナウイルスの影響もとても心配されるなかでしたが、予定通りご参加になる方が多く、ありがたく思います(>_<)

勉強会では「自己評価」をテーマにお話ししました。

初めて参加された方で、これまでの人生で自己評価がいちばん低いときだと言われた方がいらっしゃいました。
これまではできていたこと、乗り越えられていたことも、後ろ向きな気持ちになったり、自分を奮い立たせても行動が伴わなかったりすることがあるそうです。

ただ、いまは新しいことにもチャレンジされて、少しずつ自信を取り戻しているともおっしゃっていました。

今回のワークショップでの学びが、より自信を取り戻される上で役立てていただければ幸いに思います。

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生きづらさの原因-自己評価に“ゆがみ”をもたらす4つのものとは?

今回のテーマは、
ブッダと心理学から学ぶ「生きづらさを解消する“自己評価メソッド” 」
についてでした。

このテーマの勉強会では、『自己評価メソッド』という本の内容をメインでお話ししています。

自己評価メソッド―自分とうまくつきあうための心理学

こちらは、フランスで人気の精神科医 クリストフ・アンドレ氏によって書かれた「自己評価」についての本です。

自己評価とは、

「自分についてどう思うか。自分で自分のことをどう思っているか」
「他人からどう見られていると感じているのか」

の2つから成り立っているといわれています。

自分を見るときに、不当な思い込みをしている(自己評価にゆがみが生じている)ゆえに、自信を失って自分のことをダメな人間だと思い、生きづらさを感じている人も多いと思います。

そのゆがんだ自己評価をときほぐし、前向きに生きるためのメソッドが紹介されているのが、『自己評価メソッド』なのです。

前回は、自己評価にゆがみをもたらすもの4つをご紹介しました。

前回の記事はこちら

12/5(木)レポート 自信が持てないのはなぜ?「自己評価のゆがみ」をもたらす4つのもの-生きづらさを解消する 自己評価メソッド3
勉強会主催の みなみ です。 今回のワークショップには初めての方5名を含む、8名の方にご参加いただきました。 平日の開催ながら、多くの方が参加され、とても嬉しく...

自己評価のゆがみをもたらすものは、

  1. 欠点ばかりへの注目
  2. 完璧主義
  3. 悪い形で人と比較する
  4. 他の人の目や判断を気にしすぎる

の4つでした。

人には誰しもできていないところ、欠点があります。そこばかりを気にし過ぎてしまうと自信を失いますね。

また、自分に厳しすぎる基準を設けると、たとえ周囲から認められていることも「まだまだできていない。不十分だ」と感じてしまいます。

さらに、人の優れた部分を見て、「あの人はできているのに、自分は全然できていない。自分は劣っている」と悪い形で比較すると、自己評価が下がりますね。

そして、他人の目を過剰に意識すると、やりたいこと・やるべきこともやれず、言いたいこと・言うべきことも言えず、自己嫌悪に陥ってしまうでしょう。

この4つに代表される考えを持つことで、自己評価がゆがみ、自己評価に悪影響が出てしまうのですね。

自己評価のゆがみをもたらすもの

自己評価に“ゆがみ”をもたらす4つのもの

自己評価にゆがみが生じると、「低い自己評価」、あるいは「高くてもろい自己評価」へとつながります。

今回は、「低い自己評価」の人がたどるプロセス、また、ますます自信を失ってしまうメカニズムをご紹介していきます。

低い自己評価の人がたどるプロセス、ますます自己評価が低くなるメカニズムとは?

自己評価にゆがみが生じることで、自分を相対的に見ることができなくなります。

たとえば、自分の短所を気にし過ぎて、短所を大きなものとして捉えてしまうと、自分を客観視できなくなり、「こんな大きな短所を持つ自分はダメな人間だ、悪い人間だ」と思います。

そうなれば自分に自信を持つことなどできなくなりますね。

自信を持つことができないと、「相手にこれ以上嫌われなくない、悪く見られたくない」と思って、相手の言うことをなんでも認めてしまいます
言いたいこと・言うべきことを言えずに、自己主張を回避します。

また、「失敗して、さらに自己評価を下げることは避けたい」と思い、何もしなくなります。行動を回避するのですね。

自己主張も回避し、行動も回避していれば、状況が良くなることはなく、自己評価は低いままです。

むしろ、「言いたいことも言えない。やるべきこともやれない自分はやっぱりダメな人間だ」と思って、ますますできていない自分を責めて、自己評価が下がる、というスパイラルに入ってしまうのですね。

低い自己評価になるプロセス

反対に、よい自己評価を持つ人は、自分の欠点を認めた上で、それを上手に生かそうとしたり、すでにできているところに目を向けたりして自信をつけます

自信があることで、相手のことも認めつつ、しっかりと自己主張することもできます。

また、失敗を過度に恐れずに積極的に行動し、たとえ失敗しても、その失敗から学習し、「失敗したことで、グッと成功へと近づくことができた。これは自分にとって大切な経験だった」と捉えて、自己成長へとつなげるでしょう。

そうなれば、ますます自分の長所が磨かれ、前向きに行動していくことができますね。

自信を高めるプロセス

以上が、低い自己評価の人がたどるプロセス、ますます自己評価が低くなるメカニズム、またよい自己評価の人が自信をつけていくメカニズムでした。

 

次回は、「低い自己評価」と表裏一体の関係にある「高くてもろい自己評価」の人がたどる過程、高くてもろい自己評価の人が周囲との関係を悪化させてしまうメカニズムをご紹介していきます。

まとめ

  • 欠点ばかりに注目したり、厳し過ぎる基準で自分を見たりすると、自己評価にゆがみが生じ、自分を正当に評価できなくなります。それによってもたらされるのが「低い自己評価」と「高くてもろい自己評価」です
  • 低い自己評価の人は、これ以上自己評価が下がらないようにと、行動や自己主張を回避します。すると「自分はすべきこともできない、言いたいこと言えない」とさらに自信を失って自己評価を下げる、という悪循環に陥ってしまうのです
  • よい自己評価の人は、自分の欠点を認めた上で、それを生かす。相手を認めつつ自己主張する。失敗を恐れずに行動し、失敗から学習します

続きの記事はこちら

高いけれど“もろい”自己評価に至るプロセス、さらに生きづらさを感じるメカニズムとは-生きづらさを解消する 自己評価メソッド5
勉強会主催の みなみ です。 『自己評価メソッド』を通して、不安や恐れなどの生きづらさを解消するにはどうすればいいのか、そのための自己評価の高め方について、続け...

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コンテンツレポートブッダと自己評価の心理学
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この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計750回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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