勉強会主催の みなみ です。
『運のいい人の法則』を通して、偶然ではない、運のいい人に共通する法則、幸運を実現する仕組みについてご紹介しています。
今回はその25回目です。
『運のいい人の法則』は、ハートフォードシャー大学の心理学教授 リチャード・ワイズマン博士によって書かれた、「運の科学的研究」に関する本です。
ワイズマン博士は、運のいい人は本人も気づかないうちに法則に従って幸運を作り出していることを発見しました。
そして、その法則に従って考えて行動すれば、誰でも幸運を実現できる、といわれています。
その運のいい人に共通する法則が、以下の4つです。
- チャンスを最大限に広げる
- 虫の知らせを聞き逃さない
- 幸運を期待する
- 不運を幸運に変える
前回は、4番目の法則「不運を幸運に変える」のポイントの4つ目「運のいい人は積極的に行動して将来の不運を避ける」に関して、
不運に遭遇したときに 運の悪い人が取ってしまう、さらに状況が悪化しかねないアプローチについてお話ししました。
運の悪い人の中には、そもそもの目標を変えて「問題をなくす」というアプローチを取る人がいました(ある男性は、「デートに3回連続で失敗したらどうする?」の質問に「修道士にでもなるか」と答えたそうです)。
失敗から学ばないこのようなアプローチは、「ただあきらめる」ことと、本質的には変わらないですね。
そして、多くの運の悪い人に共通したアプローチが、「的外れなアプローチ」でした。
それは、悪い結果が起きたのはすべて自分が不運であるからと説明し、悪い結果から教訓を学んで対策を立てるのではなく、運気を上げることに取り組む、というものです。
ある運の悪い女性は、4度の交通事故を起こし、彼女に過失があることが複数 認められているにもかかわらず、「事故が起きたのは、車が呪われているからだ」と譲らず、運転の練習は行わずに、他人を助けるというアプローチで運気を上げようとしていました。
このような問題の解決にはほとんど意味のない行動をしても、運気が上がるどころか、同じような悪い結果が起き続けてしまうでしょう(運の悪い人は否定的な迷信を信じる傾向にある、ということも調査でわかっています)。
反対に運のいい人は、失敗から学び、問題の本質を踏まえた対策を立て、正攻法でうまくいかないときには創造的なアプローチをして、不運を幸運に変えているのです。
前回の詳細はこちら
今回は、これまで紹介した「不運を幸運に変える」4つのポイントを踏まえた、運のいい人が実践している、不運を幸運に変える4つのレッスンをご紹介していきます。
運のいい人に共通する「不運を幸運に変える」法則
不運を幸運に変える4つのレッスン
レッスン1 ゴミの山から宝物を探す
「不運を幸運に変える」ポイントの1つ目は、「運のいい人は、不運のプラス面を見ている」でした。
運のいい人は不運に見舞われても、もっと悪い展開になったかもしれないと考え、そのプラス面を見ようとします。
ある運のいい男性は、「階段から落ちて足首を捻挫した」という架空のシナリオを、「首を骨折しなくてよかった」と考え、運のいい出来事と捉えたそうです。
このような運のいい人を見習い、不運のプラス面を見ていくようにしましょう。
そのための具体的な方法として、以下の3つのポイントを意識して不運を見ることが勧められています。
ポイント① 状況がさらに悪くなった場合を想像する
交通事故に遭った ← 少なくとも命は助かった
仕事の大切な約束に遅れた ←行けなかったわけではない
このように状況がさらに悪くなっていたかもしれないと想像することで、現状を「これは実は運がよかったことなんだ」と受け入れられ、落ち込みから早く回復することができるのです。
ポイント② 運の悪い出来事が、あなたにとって本当に重要かどうかを考える
- 会社で昇進を認めてもらえなかった
- 財布を落としてクレジットカードがなくなった
ということを経験すれば、「自分はなんて不運なんだ」と思うかもしれません。
「けれどそれが人生においてどれだけ意味があることなのか。健康や身近な人との関係など、より大切なことがあるのではないか」
「長い人生を考えれば大したことではないのではないか」
と考えれば、自分は不運な人間だとは思わずに、より大切なことに時間を使うことができるようになるでしょう。
ポイント③ あなたより不幸な人と比べる
「自分はとても運が悪い」と思える出来事が起きても、世の中にはもっと大きな不幸を味わっている人、深刻な病気で苦しんでいる人もたくさんいます。
そのような人と比べれば、自分の不幸は些細なものと気づけて、感謝の気持ちが湧いてくるでしょう。
また、不遇な環境の中でも、ひたむきに努力を続ける人の姿に刺激を受け、気持ちがより前向きになっていくはずです。
レッスン2 灰の中から不死鳥が飛び立つ
運のいい人には「不運な出来事から最高の結果が生まれるときもある」と信じている、という特徴もありました。
運のいい人は長い目で人生を見ることができ、不運に見舞われても、最後にはそれがいい結果をもたらすと思っています。
そう思うことで、いたずらに落ち込むことなく、前向きに行動し続けることができるのです。
若いころから警察の厄介になっていた ある運のいい男性は「刑務所に入ったことが、人生で最も幸運な出来事の1つになった」と語っています。
この運のいい人の特徴を踏まえ、悪い出来事が起きたときはひと呼吸おいて、目の前の不運から幸運が生まれるかもしれない、と考えてみましょう。
仮に就職の面接に大失敗してしまったとき、
「今回の面接で決まらなかったということは、ほかの仕事にも応募できるチャンスがあるということ。よりよい条件の仕事が見つかるかもしれない」
「今後、人生を変えるようなビッグチャンスが紹介されるかもしれない。仕事が決まっていなければ、迷わずにすぐ引き受けられる」
と想像してみます。
続いて、2つの質問を自分にしてみることが勧められています。
1つ目は「いま、想像した幸運な出来事が、絶対に起こらないと断言できるだろうか」、
2つ目は「不運から幸運な出来事が生まれるはずがない、と断言できるだろうか」です。
こう質問すれば、幸運なシナリオがまったくあり得ないとは思わずに、苦境から立ち上がって、次の行動へと踏み出す気力が湧いてくるはずです。
そうやって、不運にこだわらずにくよくよしなければ、状況は着実によくなっていき、不運が幸運へとつながることを実感できるでしょう。
次回は、不運を幸運に変える4つのレッスンの3つ目・4つ目をご紹介していきます。
まとめ
- 「不運を幸運に変える」ポイントを踏まえたレッスンを2つ、ご紹介しました
- ゴミの山から宝物を探す-
不運に遭遇したとき、そのプラス面を見るようにすることです。運のいい人は、もっと悪い展開になったと想像する、人生にはもっと大切なことがあると気づく、世の中にはもっと不幸な人がいると考えることで、気持ちを明るくさせています - 灰の中から不死鳥が飛び立つ-
悪い出来事が起きたとき、ひと呼吸をおいて、目の前の不運から幸運が生まれるシナリオを考えることです。「想像した幸運なシナリオが絶対に起きないと断言できるか」と問いかけることで、未来への希望を持つことができます
- ゴミの山から宝物を探す-