自分を大切して、自己主張ができるようになる3つの実践法-生きづらさを解消する 自己評価メソッド21

勉強会主催の みなみ です。

『自己評価メソッド』を通して、不安や恐れなどの生きづらさを解消するにはどうす ればいいのか、そのための自己評価の高め方について、続けてご紹介しています。

今回はその21回目です。

自己評価メソッド―自分とうまくつきあうための心理学

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自己主張ができると自己評価もよくなるメカニズム

『自己評価メソッド』は、フランスで人気の精神科医 クリストフ・アンドレ氏によっ て書かれました。

こちらの記事では、『自己評価メソッド』で紹介されている、自己評価をよくする方 法を以下の4つのパートに分けてお話ししています。

  1. 自分を受け入れる
  2. 自分との関係を改善する
  3. 他人との関係を改善する
  4. 行動の仕方を改善する

前回は、「自分との関係を改善する」の中の<自己主張>について、自己主張ができることで自己評価がよくなるメカニズム、
また、自己主張するための実践法をお話ししました。

自己主張ができると、自己評価がよくなる理由

クリストフ・アンドレ氏は、自己主張は自己評価をよくする道具の1つ、といわれています。

なぜ自己主張できることで、自己評価もよくなるのか。

それは自己主張し(自分の考えや気持ちを伝えて)、それが素晴らしい意見だと評価されれば、「私には価値がないから、意見を言っても嫌われるだろう」という自分へのネガティブな見方が和らぎます

「意見を言っても嫌われるとは限らない。自分は、価値のない存在では決してない」と気づくことができ、自己評価にもよい影響が出るのですね。

自己主張の実践法① 自分の感情や欲求に目を向ける

では自己主張ができるようになるには、具体的にどうすればいいのかについて、
そのための実践法の1つ目「自分の感情や欲求に目を向ける」についてお話ししました。

自己主張するには、まず、自分の感情や欲求を認めることです。それを認めなければ、思いを伝えることはできません。

特に自己評価の低い人は自分の感情や欲求を抑えつけてしまいがちですが、抑えつけても、それらがなくなるわけではありません
身体の一部を緊張させたり、不快な感覚をもたらしたりして、心身に悪影響が出てしまいます。

そのため、いったん立ちどまり、心の声に耳を傾けることが勧められています。

自分はいま、どんな気持ちなのか
本当は何をしたいと思っているのか

という心の声を聞き、それを認めるところから始めましょう。

メカニズムと実践法①について詳細(前回の記事)はこちら

自己評価がよくなるメカニズムとは?“自己主張”が自己評価を高めていく仕組みを解説-生きづらさを解消する 自己評価メソッド20
勉強会主催の みなみ です。 『自己評価メソッド』を通して、不安や恐れなどの生きづらさを解消するにはどうす ればいいのか、そのための自己評価の高め...

今回は、自己主張ができるようになるための実践法の2つ目、3つ目をお話ししていきます。

自己主張ができるようになるための3つの実践法

実践法② 自分を大切にする

実践法の1つ目で自分がどんな感情を持っているか、どんな欲求を持っているかがわかったら、次は、その欲求をできる限り 叶えることです。

それは、どんな欲求でも必ず叶えてやらなければならない、ということではありません。現実問題として、すべての欲求が満たされることはありませんね。

大切なことは、まずその欲求を受け入れて、できる限り叶えられるように努力をすることです。

「そんなことを人に頼むなんて、とんでもない!」と最初から否定をしては自己主張はできず、自分に対する見方を変えることはできません。

また自分の気持ちを伝えなければ、相手に<本当のあなた>に興味を持ってもらえることもありませんね。

これでは人間関係はよくならず、「自分には価値がない」という思いを強化し、自己評価を下げることにさえなってしまいます。

では自分の欲求を叶えるには、具体的にどうすればいいのでしょうか。

クリストフ・アンドレ氏は、心理セラピーで実際に使われているやり方を、3つのステップで紹介されています。

ステップ① 自分の感情や欲求を<個人の権利>として認める

そんな欲求を持ってはならない、と否定をするのではなく、<個人の権利>として認めましょう。

さらに、それぞれの欲求を

  • いやだという権利
  • がっかりする権利
  • 頼みごとをする権利
  • 言い返す権利

のように書き出してみることが勧められています。

ステップ② 自己主張ができない状況を書いてリスト化する

2つ目は、自分はどんなときに「いやと言えない」か、「頼みごとができない」か、具体的な状況を書いて、リスト化することです。

このときに、

  • それができたときのメリット
  • それができなかったときのデメリット

も合わせて書くことが勧められています。

例として、

「店に入ったら、何も買わずに出てくることができない(店員からの営業に対してノーと言えない)」

ことで悩んでいる場合は、

それができたときのメリットそれができなかったときのデメリット
ムダなお金を使わずに、後悔しなくてすむ出てくるときに気まずい思いをする

と書くとします。

こうすると、自分の状況を相対化して見ることができるため、理性的にも「いやといったほうがいい。後悔しなくてすみ、気まずい状況を避けられる」と判断することができます。

ステップ③ 実際に行動に移す

自己評価に関する他の要素を同じように、自己主張も、とにかくやってみなければ変化は起こりません。

また、実際にやってみると、絶大な効果が得られることもあります。

まずステップ②で作成したリストのうち、できそうなものから着手していきましょう。

経験を数多く重ねていくことで、さらに自己主張がやりやすくなります

「この人に自分の気持ちを伝えるなどできない」と思っていた相手にも、自分の思いをしっかりと伝えることができるようになるのです。

実践法③ 自己主張と対人関係は両立できると知る

自己主張するときに二の足を踏んでしまうのは、

「こんなことを言ったら、相手との関係を壊してしまうのではないか」

という思い込みがあるから、といわれています。

しかし普通の人間関係では、「思いやりの気持ちをもとに、相手の欲求もできる限り認める」ことで成り立っていますね。

逆の立場を考えてみると、相手が何かを依頼してきたならば、思いやりの気持ちで、可能な限り相手の欲求に応えようとするはずです。

それと同じようにして自分の欲求も相手に伝えればいいのですね。相手が常に欲求に応えてくれるとは限りませんが、少なくとも相手との関係が壊れることはないでしょう。

もし壊れてしまうならば、それは伝え方に誤りがあるからです。

有無を言わさないような攻撃的な態度をとり、相手の気持ちを無視して強引に要求を通そうとすれば、当然、相手との関係は悪化してしまいます。

しかし相手のことを配慮しつつ、自分の思いを丁寧に伝えたならば、相手との関係が壊れる心配は、まずありません

攻撃的な態度で要求を無理に通そうとするのではなく…

相手のことも配慮しつつ、自分の気持ちを伝えれば、関係が壊れる心配はない

ただ、相手と意見が食い違い、対立しそうになることはあるでしょう。

その際は、「自分は正しい。相手こそ間違っている」という思いはいったん棚に上げて、

「そうか。ぼくはこう思うけれど、いろいろな考え方があるんだね」

と言えばいいのです。

無理に相手の意見に合わせることなく、自分の意見を押し通そうとするのでもなく、お互いの価値観を認め合うようにする。
そうすれば共感が生まれ、お互いが納得のいく折衷案が出てくるでしょう。

 

以上が、自己主張ができるようになるための実践法でした。

次回は、「劣っている勇気を持ち、不完全なまま生きる」ことを通して、よい自己評価が持てるようになる方法をお話ししていきます。

まとめ

  • 自らの欲求を否定しては、自分への見方は変わらず、相手が自分に関心を持つこともなく、自分へのネガティブな思いは強化されてしまいます。欲求を認め、できる限り叶えるための努力をしていくことが大切です
  • 欲求を叶えるための方法が、以下の3つのステップで紹介されています
    1. 自分の感情や欲求を<個人の権利>として認める
    2. 自己主張ができない状況を書いてリスト化する
    3. 実際に行動に移す
  • 自己主張をためらうのは、相手との関係が壊れる心配があるからですが、自己主張をしたからといって関係が壊れることはありません。相手に配慮しつつ、自分の気持ちを伝えるようにすれば、関係が壊れる心配はないのです

続きの記事はこちら

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コンテンツブッダと自己評価の心理学
この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計500回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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