勉強会主催の みなみ です。
今回のワークショップには初めての方4名を含む、8名の方にご参加いただきました^^
3連休の中日、落ち着ける時間に多くの方と学びを共有でき、とても充実できました。
初めて参加された方から「参加者の方と終わった後にも話せて、周りの人の考えていることが聞けたことも楽しかった」と感想をいただきました。
今回は特に、積極的に意見をいわれる方に来ていただけて、ディスカッションも盛り上がったと感じます。
休日のワークショップは終わった後も時間に余裕があるので、自然と交流の時間になって、お互いの考えを聞けるのも魅力ですね。
皆さんとの交流の時間も大切にしていきたいと改めて思いました(^^)
記事の内容を動画でもご紹介しています
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対人関係のトラブルを劇的に解消する“課題の分離”とは?
今回の勉強会のテーマは
アドラー心理学に学ぶ「対人関係を激変させる“課題の分離”」
についてでした。
アドラー心理学では、「トラウマの否定」や「劣等コンプレックス」、「嫌われる勇気」など、目を引く項目が多く教えられています。
そのなかでも印象に残りやすいのが、今回のテーマである「課題の分離」だと思います。対人関係のトラブルを劇的に解消する方法として、アドラー心理学では取り上げられています。
課題の分離の考え方を知り、実生活に取り入れたことで、気が楽になった、落ち着きを得られるようになった、という声もお聞きします。
私自身も気持ちの整理がつきやすくなったと実感しています。
この課題の分離について、前回は「『お礼を言われないことへのイライラ』にどう対処するか?」という具体例を挙げてお話ししました。
前回の記事はこちら
課題の分離の手順は以下のように教えられています。
- これは「誰の問題か」を問う
- 自分の課題と相手の課題を切り離す
まずこの問題は誰の問題かを問う、ということですね。
親と私の問題か、
子供と親の問題か、
上司と私なのかなど、
当事者を挙げます。
次に、自分の課題と相手の課題と切り離すのです。
お礼を言われないことへイライラする場合、相手の課題は「お礼を言うか言わないか」ということです。私が無理やり相手にお礼を言わせることはできません。お礼を言うかどうかの選択権は相手にあります。
自分の課題は「相手がお礼を言わないことにどう対応するか」です。
相手の課題 | 自分の課題 |
お礼を言うか言わないか | 相手がお礼を言わないことにどう対応するか |
そしてこのとき押さえておくべきルールが、「相手の課題に介入してはならない」ということです。相手の課題に介入することで、トラブルが生じてしまいます。
この場合の相手の課題への介入は「お礼を求めること、承認を求めること」です。これは相手の課題への介入となり、求めた方も、求められた方も良い気分にはなりませんね。
では課題へ介入しない方法とは何でしょうか?
他者に期待するのでなく、“他者貢献感”を持つ
承認を求めるのではなく、課題への介入にならない方法として、「他者貢献感」を持つべき、と教えられています。
他者貢献感とは、「他の人たちの役に立つ」ということを感じている状態のことをいいます。
これは人からほめられたり承認されたりして得られるものではなく、自分が感じている状態です。自発的な、主観的なものなのですね。
『アドラーに学ぶ 生きる勇気とは何か』(岸見一郎著)には他者貢献感についてこう説明されています。
先に「〔他者から〕期待するが、〔自分からは〕何も与えない」人について見た。
アドラーは、むしろ、これを逆転するのだ。「〔他者から〕期待せず、〔自分から〕何かを与える」と。
(中略)
他者に期待しない。それでいながら、貢献感を持ちたい。
自分から何も与えないのに、他者に期待するのは論外ですが、与えたことに対して見返りが欲しくなるのが私たちです。
しかしアドラーは、自分から何かを与えて、かつ他者に期待しないこと、貢献感を持つことを勧めているのですね。
もちろん「言うは易く 行うは難し」で、他者に期待せずに貢献感を持つことは簡単ではないでしょう。しかし少しでもそうなるよう近づくことが対人関係で大切なのですね。
承認を求めてそれが得られるかどうかは相手の反応によりますから、精神的に不安定で不健康な状態につながります。
反対に、他者貢献感を持つことは自己完結するため、精神的な安定が得られるのです。貢献感を持つことは自らの幸福感を上げることにもつながます。
他者貢献感と幸福感との関係については次回、詳しくお話しします。
まとめ
- 対人関係のトラブルを劇的に解消する方法が「課題の分離」です。問題を抱えたときには、「これは誰の問題か」を問い、自分と相手の課題を切り離し、相手の課題には介入しないことが勧められています
- 「お礼を言われなくてイライラする」という問題に対して、他者の課題に介入しないには「他者貢献感」を持つことです。「私はほかの人の役に立てている」という貢献感を持つことで、相手を責めることなく自己完結し、精神的な安定も得られるのです
続きの記事はこちら
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