してほしいことを実はさせないようにしている?“共謀”のメカニズム-箱の心理学に学ぶ 人間関係の悩み解決のメソッド6

勉強会主催の みなみ です。

ベストセラー書『自分の小さな「箱」から脱出する方法』を通して、人間関係の悩みを解消するメソッドをご紹介しています。

自分の小さな「箱」から脱出する方法

今回はその6回目です。

記事の内容を動画でもご紹介しています

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人間関係の問題の根本的な原因とは?

『自分の小さな「箱」から脱出する方法』は、これまでにはなかった視点から人間関係の問題の原因と、その解決法が書かれている世界的ベストセラーです。

日本でも25万部を超え、話題になりました。

この本には、身の周りの人間関係の問題は すべて自分が原因で引き起こしている、その原因とは自分が「箱」に入っているからである、といわれています。

「箱」というのは心の状態をたとえられたもので、「自己欺瞞」「自己正当化」に陥っている状態をいいます。
自分の問題は棚上げし、相手の欠点をあげつらって責めている状態、心が敵対的な状態のことです。

心が敵対的であることで、人間関係の問題が生じ、さらに悪化させてしまうのです。

前回は、箱に入ることで起きる3つの問題点についてお話ししました。

前回の記事はこちら

自己正当化で悪循環に?箱の中に入ることの3つの問題点-箱の心理学に学ぶ 人間関係の悩み解決のメソッド5
勉強会主催の みなみ です。 ベストセラー書『自分の小さな「箱」から脱出する方法』を通して、人間関係の悩みを解消するメソッドをご紹介しています。 今...

箱の中に入ることの問題点は以下の3つです。

  1. 箱の中に入ると、周りの世界を、自分を正当化する視点から見る
  2. 自分を正当化する視点から見るようになると、現実を見る目がゆがめられる
  3. 他の人たちも箱の中に入れてしまう

箱に入ることで、「自分は悪くない、自分は被害者だ」「相手が悪い、相手が加害者だ」と視点になってしまいます。

そして自分の正しさを証明をするために、相手の粗探しをして欠点をあげつらい、自分の長所は過大評価してしまいます。

さらには相手を責めることで、相手も自らを守るために箱に入ってしまうのですね。

そこから起こる悪循環を見ていきましょう。

人間関係がズタズタに…。「共謀」という悪循環

前回は、ケイト(キャリアウーマン)とブライアン(ケイトの18歳の息子)の例を通してお話ししました。

ケイトは、自分を過大評価し、連絡もなしに夜遅くに帰ってくるブライアンを一方的に責めています。

そうなるとブライアンもまた、「独裁的で優しさに欠けるお母さんこそ悪い。僕は悪くない」と反発し、早く帰るどころか、うんと遅く帰るようになっていきます。

ブライアンがもっと遅く帰るようになると、ケイトはどう思うでしょうか?

「やっぱりこの子は無責任だわ、礼儀知らずなんだわ」という思いをますます強め、いっそうブライアンを厳しく叱責するでしょう。

そうなればブライアンはブライアンで、「お母さんは本当に独裁的で、自分への優しさがまったくない」という思いを強め、家にさえも帰ってこなくなってしまう…、ということもあり得るでしょう。

ケイトは「息子に早く帰ってきてほしい」、
ブライアンは「お母さんにもっと優しくしてほしい」と思っているのに、それとは真逆の方向へどんどん進んでいき、悪循環に陥ってしまっています。

このように、お互いに、相手がひどいことをしていると非難することで、相手にしてほしいと思っていることを実はさせないようしているのです

この状態は「共謀」といわれています。

共謀状態に入ってしまうと、お互いが相手のことを罵り合い、人間関係はズタズタになってしまうのですね。

すでには箱に入っている人への対処法は?

自分が箱に入ることで、相手も箱に入れてしまい、共謀状態が引き起こされてしまう。これが箱に入ることの重大な問題です。

では、自分が箱に入っていなくても、こちらを責めてくるような、すでに箱に入っている人に対してはどうすればいいのでしょうか?

そんな相手には、さすがにこちらも相手の非を指摘し、責めたくなりますよね。

しかし『自分の小さな「箱」から脱出する方法』では、このように諭されています。

相手を責めたとして、 それで相手は良くなるのだろうか?

責めると、相手はもっとひどくなったりするんじゃないか?

相手を責めることは、会社の業績があがるよう力を尽くす、という有益な目標に、かなったことだといえるだろうか?

相手を責めたら、箱の外での目標を達成するうえで、何がプラスになるんだろうか?

こちらが箱の中に留まり続ける限り、相手はひどい奴であり続ける

こちらが責めれば責めるほど、相手は責められるようなことをするわけだ

こっちが箱から出てしまえば、相手がひどい奴である必要はなくなり、相手をひどい奴にする必要もなくなる。

(『自分の小さな「箱」から脱出する方法』より引用)

相手を責めたくなる気持ちはわかります。

しかし、先に見たように、相手を責めても状況は良くならないどころか、ますます相手の態度はひどくなり、共謀の状態に入ってしまうのですね。

そうなれば、相手との悪い関係ばかりが心を占め、大切な目標を見失ってしまいかねません。

責めるほど、相手は自分の正しさを証明しようと、ひどいやつであり続けてしまうのであり、反対にこちらが箱から出てしまえば、相手はひどい奴である必要はなくなるのですね

※そうなっても相手によってはひどい奴になり続ける人もいるので、その際は外部からの制裁が必要です

まず自分が箱から脱出すること。それが問題解決の始まりであり、終わりともいえるでしょう。

 

ではどうすれば箱から脱出し、問題の解決ができるのでしょうか。それについては次回、ご紹介していきます。

まとめ

  • 人間関係の問題の原因とされる「箱」とは、自己欺瞞・自己正当化のことです。自分の問題は棚上げし、相手の欠点をあげつらっているがため、対人関係の問題が生じます
  • 自分の長所を過大評価し、相手を責めることで生じるのが「共謀」の関係です。お互いに相手がひどいことをしていると非難することで、してほしいと思っていることをさせないようにしてしまうのです
  • 相手を責め、自分の正しさを証明しようとするほど、相手は責められるようなことをして、ひどい人であり続けます。反対にこちらが箱から出て、非難をやめれば、相手はひどい人でいる必要はなくなるのです

続きの記事はこちら

箱から脱出する4つの要素とは?-箱の心理学に学ぶ 人間関係の悩み解決のメソッド6
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コンテンツブッダと「箱」の法則
この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計500回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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