勉強会主催の みなみ です。
ベストセラー書『自分の小さな「箱」から脱出する方法』を通して、人間関係の悩みを解消するメソッドをご紹介しています。
今回はその7回目です。
スポンサーリンク
世界的ベストセラーが解き明かした、人間関係の悩みのただ1つの原因
『自分の小さな「箱」から脱出する方法』は、新しい切り口から人間関係の悩みの解消法を教え、世界的にベストセラーとなりました。
では人間関係の悩みについてどう教えているかというと、悩みの原因は自分が「箱」に入っていることである、といわれています。
「箱」に入っているとは、敵対的な心の状態を表したものです。
心が敵対的で、自己を正当化し、相手の欠点をあげつらうことで、相手も箱の中に入れてしまい、お互いにさせたくないことをさせている状態になる、といわれています(この状態を「共謀」といわれます)。
前回はその共謀のメカニズムと、すでに箱に入っている状態の人に対する心がけについてお話ししました。
前回の記事はこちら
相手を責めたとしても、それで事態は良くなることはなく、むしろ相手の態度はますます悪くなり、もっとひどい状態になってしまいます。
だからまずは自分が箱から脱出することが、問題解決の一歩となるのです。
ではどうすれば箱から脱出することができるのでしょうか。その方法をご紹介していきます。
敵対的な関係を解消する、箱から脱出する4つの要素
箱から脱出するときには、4つの要素への考慮が大切です。
要素① 箱の兆候を探す
最も怖いのは自覚がないことです。
箱に入っている自覚がなければ、他者を責め、関係の修復が難しくなるところまでどんどん悪化してしまいかねません。
無自覚に陥らないためには、「箱に囚われているかもしれない兆候」をよく知り、自己確認ができるようになることです。
箱に囚われているかもしれない兆候とは、
- 他人の欠点をおおげさに扱っている
- 自分の長所を過大評価している
- 自己正当化の材料を探している
ことが当てはまります。
自分のことは棚に上げて他者の欠点を責めようとしていたり、相手の悪いところをあえて探そうしたりしていれば、それは箱に入りそうになっていることを意味します。
なのでそのような心の状態になっていないかに気をつけることが、箱という名の落とし穴にはまらないために重要です。
要素② 箱の外の場所を見つける
2番目の要素が、「箱の外の場所を見つける」ことです。
続編である「2日で人生が変わる『箱』の法則」には、こう書かれています。
あなたが普段、箱の外で向き合っている相手が誰かを考えてみることです。
その名前はすぐに頭に浮かび、その人たちと過ごしたときのことを考えるだけで、あなたは有利な地点へと導かれ、世の中が違って見えてくるはずです。
箱の外に出られる(心が平和的になれる)人がいたり、そんな場所があったりするはずです。
この人になら無条件で手助けしたくなる人や、反対に、無条件に優しくしてくれた人、
あるいはホッとできる、安心できる、リラックスできる場所。
その人達と一緒に過ごしたときのこと、その場所で過ごしたときのことを考えることで、箱の外に出た状態で物事を見ることができるようになるのですね。
箱の外から出た、有利な地点で物事を見ることで、これまでの見方が大きく変わるでしょう。
要素③ 状況を改めて考える
有利な地点へと導かれ、これまでにない視点を得たら、もう一度状況を考えてみることです。
「2日で人生が変わる『箱』の法則」にはそれについて、
いったん箱の外の有利な地点を見つけたら、それまで悩んでいた状況について、新しい考え方ができる立場にいるということです。
新たな観点から考えるから、箱の中で考えていたときには得られなかった考え方や発想が得られます。
といわれています。
新たな観点で考えることで、それまでとはまったく異なる発想を得て、問題解決にグッと近づくことも可能になります。
これまでと異なる発想を得るときには、自問することが勧められています。
自問すべきこととは具体的に、
- この人の重荷、苦しみは何か?
- 私は自分の重荷、苦しみをどのように増大させているか?
- 私が、この人をどんなやり方でないがしろにしてきたか?
- この人のために、私は何をすべきか?助けるために何ができるだろうか?
です。
自己正当化するために相手の欠点をあげつらうのではなく、相手の苦しみ、内情に注目する。
また自分がどのように責めてしまっていたかにも注目する。
そして相手を助けるためにできることを考えるのですね。
要素④ 私がすべきだと感じていることをする
最後は、要素③で考えた、相手の助けになること、すべきだと感じたことを実行に移すことです。
心が平和的な状態であるのは前提として、そのうえで具体的なアクションを起こすことで、相手との関係は着実に良好になっていくでしょう。
他人に対する感受性を取り戻したら、それに基づいて行動する。それが箱の外にとどまる鍵なのです。
人間関係で何か問題を感じたら、実際にトラブルになってしまったら、箱の兆候を思い出し、その状態に足を突っ込んでしまっていないかを自己確認するところから、ぜひ始めてみてください。
次回は、仏教の観点から、人間関係の悩みの解消法を見ていきます。
まとめ
- 人間関係の悩みの原因は、自分が「箱」に入っていること、つまり心が敵対的な状態にあることだといわれています。心が敵対的で、自分を正当化し、相手を責めることで、共謀の関係へと陥ってしまいます
- 対人関係の問題を解決するには、自分が箱から脱出することです。箱からの脱出には考慮すべき4つの要素があり、以下のものが教えられています
- 箱の兆候を探す
- 箱の外の場所を見つける
- 状況を改めて考える
- 私がすべきだと感じることをする
- まず自分が箱に入っていると自覚し、箱の外に出た感覚を思い出し、有利な地点から状況を再考し、再考して感じたことを実行する。そうすることで箱の外へと出て、とどまり続けることができます
続きの記事はこちら
引用した書籍
スポンサーリンク