自己解決型パーソナリティの致命的なデメリットとは-パーソナリティ心理学に学ぶ 幸福度を高める 主体的な生き方6

ワークショップ主催の みなみ です。

ベストセラー書『自分の価値を最大にする ハーバードの心理学講義』を通して、幸福度を高める主体的な生き方をご紹介しています。

自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義

今回は6回目です。

記事の内容を動画でもご紹介しています

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パーソナリティ心理学と、運命についての2つの信念

『ハーバードの心理学講義』は、ハーバード大学で3年連続で人気教授に選出されたこともある、ブライアン・R・リトル教授によって書かれた、「パーソナリティ心理学」についての本です。

自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義

「パーソナリティ心理学」とは、

  • パーソナリティ(=性格)はどのように形成されるのか
  • パーソナリティを決める因子とは何か
  • またパーソナリティとウェルビーイング(=幸福度)との関係は?

ということについて教えている学問です。

リトル教授はこのパーソナリティ心理学の第一人者ともいえる人物なのです。

そのパーソナリティ心理学の中でも、運命についての2つの信念である「自己解決型」と「他者依存型」を、数回にわたってご紹介してきました。

自己解決型は「運命は自分でコントロールできる、自分で変えることができる」という考え方。

対して他者依存型は「問題は自分で解決できず、他者による。運命を自分で変えることはできない」という考え方でしたね。

このうち、自己解決型には3つのメリット

  1. 他人の言動にむやみに流されない
  2. 目標を達成しやすい
  3. ストレスにうまく対処できる

があり、成功しやすく幸福感を高い、ということをお話ししていきました。

2番目、3番目のメリットを詳述した、前回の記事はこちら

運命は変えられると思うべき?自己解決型の3つのメリット-パーソナリティ心理学に学ぶ 幸福度を高める 主体的な生き方5
ワークショップ主催の みなみ です。 ベストセラー書『自分の価値を最大にする ハーバードの心理学講義』を通して、幸福度を高める主体的な生き方をご紹介してい...

ところが自己解決型の人にはいくつものメリットがある反面、致命的なデメリットがあることが指摘されています。
それはいったい、何なのでしょうか?

爆音ストレスの実験でわかった、もう1つの重大事

自己解決型の3番目のメリット「ストレスにうまく対処できる」のところで紹介したのが「爆音ストレスの実験」でした。

それは、被験者に装着してもらったヘッドフォンから爆音が聞こえてくる、とうものです。

この実験では、不定期に爆音が聞こえてくる被験者よりも、事前に爆音のタイミングを知らされていた被験者のほうが主観的なストレスが低く設定され、ストレスにうまく対処できた、という結果が得られました。

つまり、「コントロール感」がストレスの緩和をもたらした、ということですね。

さらに、あまりに爆音がうるさければ「停止ボタン」を押せる、とした実験も行われました。

すると、たとえボタンがダミーであったとしてもコントロール感が得られ、ボタンを押すことが許可されていない他の被験者と比べ、明らかにストレスが減った、という結果も得られたのです。

コントロール感の効能がいかに強力であるかがわかったとともに、もう1つ、重大なことにリトル教授は気づいたのです。

それは、被験者がボタンがダミーであることに気づいたらどうなるか…、ということです。

つまり、コントロール感が突然失われてしまうと、どういう状態になるのでしょうか?

突然コントロール感が奪われたら… 介護施設での衝撃

この疑問への答えが、ある介護施設での実験からわかりました。

その実験は、デューク大学の学生が介護施設の入居者を訪問する際に、事前に訪問日を知らせる入居者と、何も告げない入居とに分ける、というものです。

何も告げられなかった入居者に比べ、事前に訪問日を知らせた入居者のほうが、コントロール感が得られた分、幸福度は高まった、という結果が出ました。

これは予想通りの結果であり、この実験から得られた新たな発見はないと思われていました。

その後、デューク大学の学生が卒業したことで、この実験が終わることになったのですが、大学生の訪問が終わることは入居者には伝わらなかったそうです。

すると、事前に訪問日を知らされコントロール感を持っていた介護施設入居者は、コントロール感を持っていなかった入居者よりも、健康や幸福に著しい減少が見られ、死亡率が高まったのです

このことから、コントロール感が突然奪われてしまうと、幸福度や健康にさえも悪影響が及ぶことがわかったのです。

このように、突如としてコントロール感を奪われたときに、それまでとの落差から余計に悩み、苦しんでしまうというのが、自己解決型の致命的なデメリットなのですね。

そして私達の人生には残念ながら、突然に不幸に見舞われる、手の施しようのないような大きな壁にぶつかることがあります。

実はリトル教授にも、ふつうの人生では起こりえないような、コントロール感を奪われる出来事が起きてしまったのです。

それについては次回、ご紹介していきます。

まとめ

  • 運命についてのパーソナリティである「自己解決型(運命は自分でコントロールできる、という考え)」は、コントロール感が高いゆえストレスが緩和される、というメリットがあります
  • 自己解決型はストレスの緩和をはじめ、多くのメリットがある一方、突如としてコントロール感が失われると、健康や幸福感が著しく減少する、という致命的なデメリットもあるのです

続きの記事はこちら

リトル教授の人生観を変えた 非日常的体験とは?-パーソナリティ心理学に学ぶ 幸福度を高める 主体的な生き方7
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コンテンツブッダとパーソナリティ心理学
この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計200回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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