勉強会主催の みなみ です。
ベストセラー書『自分の小さな「箱」から脱出する方法』を通して、人間関係の悩みを解消するメソッドをご紹介しています。
今回はその10回目です。
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あらゆる人間関係の問題を引き起こす「箱」とは?
『自分の小さな「箱」から脱出する方法』シリーズは、世界で累計150万部を超えるベストセラーになっています。
あらゆる人間関係の問題の原因は「自分が『箱』に入っていることである」と、印象的な比喩を用いた新しい切り口による対人関係のメソッドが注目されました。
ここで箱といわれているのは「自己欺瞞」であり、箱に入っているとは「敵対的な心の状態」をいわれています。
人間関係で最も重要なのは心であり、人を“物”として見るような、敵対的な心こそ人間関係の問題の原因であること、
ゆえにその問題を根本から解決するには、自分が箱から脱出すること(=人を人として見ること、心が平和的な状態になること)が先決であることが紹介されています。
その箱にもいろいろと種類があり、大きく分ければ
- 「優越」の箱
- 「当然」の箱
- 「体裁」の箱
- 「劣等感」の箱
の4つがあるといわれています。
前回は、「優越」と「当然」の箱に入っているのはどのような心の状態であるかをお話ししました。
前回の記事はこちら
どちらも自己を過大評価し、相手を不当に責める心であり、そのような心では対人関係は悪化する一方になってしまいます。
今回は、残りの2つの箱の特徴をご紹介していきます。
箱のそれぞれの特徴とは?相手を敵と見なす「体裁」と「劣等感」
③「体裁」の箱
「体裁」の箱に入っている人は、周りから「好ましい人と思ってもらいたい」、また「立派でなければいけない」と考えています。
そして相手のことは「自分の名を脅かす人」、「自分の評判を危うくする人」と見なすのです。
そうなると、体裁の箱に入っている人は、自分のことを悪く言わせないよう、相手に「寛大に接する」ようになるのです。
寛大に接するのはいいことではないか?と思われるかもしれません。
確かに行動としては悪くないのですが、問題はその人の心です。
寛大に接する目的は相手のことを思ってではなく、自分が悪く言われないようにすることです。
だから、本当なら相手に言うべき忠告も言わず、悪いところがあっても目をつぶっているのですね。
ゆえに寛大に接するのは相手のためではなく、自分のためなのです。
自分のことしか関心がない態度であり、相手を物と見なし、人としての関係を避けているのですね。
④「劣等感」の箱
「劣等感」の箱に入っている人は、「自分は他の人より劣っている、不完全だ」と思い、「これは運命づけられていて、変えられない」と見なしています。
そして相手のことは「自分よりも優れた特徴を持っている」、「私に対して敵対的であり、さげすんでいる」と思っているのです。
しかし「相手が私に敵対的であり、さげすんでいる」というのは事実ではなく被害妄想かもしれません。
事実を確かめることなくそう言っていれば、それは対人関係を避ける「言い訳」といえます。
また、「自分が劣っていて、不完全である」と言うのは、それを克服する努力をしていないことを正当化するため、相手との対人関係を避けるため、ともいえるでしょう。
「体裁」や「劣等感」の箱は、「優越」や「当然」の箱とは違った状態のように感じますが、
体裁でいえば自分の評判を守るため、劣等感でいえば対人関係を避けるために、相手を物と見なしている点は共通しています。
箱から脱出すれば、劇的な変化が起きる
先にお話ししましたように、「相手を物と見なしている」「自己正当化している」点は共通しているため、これらは単独のものではないということですね。
人によって「優越」と「当然」の特徴がそれぞれ表れる人もいれば、「体裁」と「劣等感」の箱に入っているという人もいます。
いずれも健全な状態ではないため、対人関係でトラブルが生じ、苦しむことになってしまいます。
しかし箱から脱出すれば、
謙虚になって「優越」からは出て、
感謝の気持ちが起こって「当然」と思わなくなり、
勇気が湧いてきて「体裁」にこだわらないようになり、
自信に溢れて「劣等感」は抱かないようになるのです。
ではどうすれば箱から脱出し、対人関係の問題を解決できるのでしょうか?
それについては「箱から脱出する4つの要素」でご紹介しましたので、ぜひご覧ください。
まず大切なのは、自分はどの箱に入ってしまうことが多いのかという「箱の兆候」を知ることです。
自分がこの箱に入っているという自覚がなければ、箱から脱出するための方法を使うこともできません。
自分はどの箱に入る傾向があるのかを、ぜひ振り返ってみてください。
次回は、相手を箱から脱出させるためのルール「和平のピラミッド」について詳しくお話しします。
まとめ
- あらゆる人間関係の悩みの原因とは自分が「箱」に入っていること、箱とは自己欺瞞、敵対的な心であるといわれています。その箱は、①優越、②当然、③体裁、④劣等感の4つに分類されています
- 体裁の箱に入っている人は、相手を自分の評判を危うくする人と見なします。ゆえに自分が悪者にならないために、相手に寛大に接し、忠告すべきことも言わないようになるのです。関心があるのは相手ではなく、自らの評判です
- 劣等感の箱に入っている人は、自分を「劣った人間」であり、相手を「私をさげすむ人」と見なします。しかし相手が私に敵対的かどうかは事実ではなく被害妄想の可能性もあり、努力をしないための言い訳かもしれません
- 箱から脱出すれば、謙虚になり、感謝の気持ちが起こって、勇気が湧き、自信が溢れるようになるのです
続きの記事はこちら
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