勉強会主催の みなみ です。
ベストセラー書『自分の小さな「箱」から脱出する方法』を通して、人間関係の悩みを解消するメソッドをご紹介しています。
今回はその11回目です。
スポンサーリンク
人間関係の問題を根本から解決するには?キーワードは「自己欺瞞」
『自分の小さな「箱」から脱出する方法』は、累計150万部を売り上げているシリーズの最初の本です。
この本では、あらゆる人間関係の問題は、自分が「箱」に入っていることが原因。ゆえに箱から脱出することで、人間関係の問題が根本から解決できると教えています。
箱から脱出せずに、上辺だけのテクニックを使っていても、相手に与える印象は良くならず、問題は解決できるどころか、良くない方へと進んでしまうのです。
「箱」というのは、「自己欺瞞」「自己正当化」の心であるといわれています。心が敵対的な状態であり、相手の関心やニーズを無視し、自分にしか関心がない状態ともいえます。
そういう心の状態では、とても相手と良好な関係を築くことはできませんね。
自分の気持ちを欺いたり、自分を正当化したりすることなく、相手と真正面から向き合ってこそ、真の解決の道が開かれるのです。
前回は、箱にも大きく4種類あり、そのなかの「体裁」「劣等感」の箱の特徴についてお話ししました。
前回の記事はこちら

「自分がまずどんな箱に入り、心が敵対的になってしまっているのか」という、自分の箱の兆候を知ることが、箱から脱出するために欠かせない要素です。
今回は、では相手を箱から脱出させるにはどうすればいいのか、そのためのルールをお話ししていきます。
箱から脱出させるルール「和平のピラミッド」
相手を箱から脱出させる方法として、『2日で人生が変わる 「箱」の法則』には、「和平のピラミッド」に従うように、と書かれています。
図にあるように、和平のピラミッドは「相手を箱から出させること」を最上段(ゴール)として、そこまで正しく到達するためのステップを表したものです。
そのステップを1つ1つ、お話ししていきます。
ステップ①(最下段) 箱から脱出する、平和な心を獲得する
まず始めにすべきことは、自分が箱から脱出すること、自分が敵対的な心をしずめ、平和的な心を獲得することです。
それについてこう書かれています。
物事が正しい方向に向かう手助けをするために最も重要な要素は、自分が箱から出ることです。
(『2日で人生が変わる 「箱」の法則』より引用)
自分が箱から出ていない状態で、心が敵対的なままで、相手を箱から出させよう、相手の心を平和的にしようと思っても、それはできません。
それは、こちらが武器を持ったままで、相手だけ武器を捨てさせようとするようなことであり、それは出来ない道理ですね。
※自らが箱から脱出するための要素については、こちらの記事をご参照ください

ステップ② 影響力を持つ他者との関係を築く
2番目のステップは、あなたが手を貸そうとしている人、箱から出させたいと思っている人に対して影響を持つ人々と人間関係を築くことです。
たとえば、自分の子供との関係を良くしたい、と思ったとします。
その場合、子供がいま、大きな影響を受けている人、信頼している人は誰かを知り、その人との関係を築くことが先決です。
それは母親かもしれませんし、友人、あるいは部活動の先輩の場合もあるでしょう。それらの人の協力を仰ぐのですね。
子供の友人のことが気に入らなくて、付き合いをやめさせようと友人のことを悪く言えば、子供は聞く耳を持たないどころか、親に対する不審を強めてしまうでしょう。
友人に対して心を開き、その人を理解することに努めることが大切なのですね。それがそのまま子供のことを理解することにつながります。
箱から脱出させたいのが会社の同僚であれば、他の同僚や上司、
友人あれば、他の友人やその友人の家族との関係を構築することが、ステップ②に当たるでしょう。
ステップ③ 関係を築く
ステップ②までを踏まえて、ここから相手との関係づくりをはじめます。
自らが箱から脱出し、相手に影響力を持つ人との関係を構築したことで、相手との接し方も根底から違っているはずです。
そのうえで相手から直接話を聴けるようになるまでの関係を築いていきましょう。
※具体的な関係の築き方については後の記事で詳しくお話しします
ステップ④ 聴き、知る
4番目は、直接、相手のニーズや望み、問題になっていること、苦しみを聴いて、しっかりと理解することです。
これまでも相手のニーズや抱えている問題は想像してきたと思いますが、実際に聴いてみると、思い違いがあることが知らされます。
このように直接聴いてみることで
- 私たちの見方や意見が間違っているかもしれない、と注意喚起してくれる
- 常に謙虚であるよう仕向けてくれる
のです。
要らぬ誤解からくる対人関係の亀裂を未然に防いでくれるのですね。
ステップ⑤ 教え、伝える
最後は、相手に、
- 箱とは何か
- どうすれば箱から脱出できるのか
を教え、伝えることです。
「箱とは自己欺瞞のことであり、人を物として見ていること」
「自分のことしか関心がないのは心が敵対的な状態であり、人間関係を悪化させることになる」
ということを丁寧に伝え、箱の法則を共有することで、お互いが箱に入らないよう忠告し合える関係を築くことができるようになるのです。
これが「和平のピラミッド」のゴール、5つのステップです。
次回はこれを踏まえたうえで、「和平のピラミッドの3つの教訓」をお話しします。
まとめ
- あらゆる人間関係の問題は、自分が「箱」に入っていることが原因、と教えられています。箱とは自己欺瞞・自己正当化のことで、箱に入るとは、相手のニーズを無視し、自分のニーズをのみ見ている状態のことです
- 相手を箱から脱出させるときに従うべきが、「和平のピラミッド」です。最上段までは5つのステップに分けられています。それは以下の5つです
- (自分が)箱から脱出する・平和的な心を獲得する
- 影響力を持つ他者との関係を築く
- (相手との)関係を築く
- 聴き、知る
- 教え、伝える
続きの記事はこちら

引用した書籍
スポンサーリンク