5/6(月・祝)レポート 自己評価を高めることの基本「意識的に生きる」とは?-自信を育てる心理学から学ぶ「適切な自己評価の高め方」4

勉強会主催の みなみ です。

今回の勉強会には初めての方3名を含む、8名の方にご参加いただきました!

ゴールデンウィークの最終日、多くの方にご参加いただき、嬉しく思います^^

翌日から仕事が始まるのにも備えて、休みボケ解消のために参加された方もいました笑 そんな理由でも、学びたいお気持ちがあれば大丈夫です!

今回のテーマ「自己評価(セルフエスティーム)」に関連し、「自己評価を高めるにはどうすればいいのか?」というテーマで、参加者の方同士でディスカッションをしていただきました。

ご自身の意見を言われることで、より理解を深めていただけたと思います。また、私自身も意見をお聞きし、気づきも得られました。

時間が押してしまって十分な時間が取れないこともありますが、このような意見交換の機会をできる限り取っていきたいです(^^)

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満ち足りた人生に不可欠な“積極的な自己評価”

今回の勉強会は、
ブッダと自信を育てる心理学から学ぶ「適切な自己評価(セルフ エスティーム)の高め方
についてでした。

このテーマの勉強会では、『自信を育てる心理学』という本の内容をメインでお話ししています。

自信を育てる心理学 「自己評価」入門

この本は、アメリカの臨床心理学者 ナサニエル・ブランデン氏によって書かれた、セルフ・エスティーム(=自己評価)に関するものです。

セルフ・エスティームとは、「自分に自信を持ち、自分の価値を認める気持ち」をいいます。

セルフ・エスティームが欠けていると、

「自分はもうダメだ」
「何もやり遂げることができない」
「愛される価値がない」

と、自分に対して否定的な見方をしてしまいます(そのように自分の価値を値引きすることを、心理学用語では「ディスカウント」といわれます)。

自己否定してしまうと、積極的な行動・必要なリスクを取る行為・自己成長のための行動を恐れ、受動的・消極的になってしまいます

それどころか、他人を信じられなくなり、他者に対して破壊的な行動さえ取ってしまうことさえあります。

ゆえに、さまざまな心理的な障害は、この自己評価の欠如に行き着くとまでいわれているのです。

ブランデン氏が、満ち足りた人生に積極的な自己評価は不可欠と語るほどであり、自己評価は大事なものとわかりますね。

その自己評価は「人がどう思い、どう感じているか」ではなく、「自分が自分自身をどう思い、どう感じるか」であり、自己評価は自分の問題であると教えられています。

自己評価とは、自分が自分自身をどう思い、どう感じるか

自ら取り組んでこそ、自己評価を高めることができるのですね。

ところが私たちは、人にいい印象を与えたり、高い地位や給与を手に入れて物質的な欲求を満たしたり、優れた環境を手に入れたりすれば自己評価を高められると思い、自己評価を自分の外に求めてしまいがちです。

そのような「自己評価を自分の外に求める」のは誤ったアプローチであり、それでは本当の自己評価を手にすることはできません

ブランデン氏は、外に自己評価を求めるのは「悲劇」、とまで言われているのです。

では本当の自己評価を手に入れるにはどうすればいいのでしょうか? そのための方法、エクササイズを、今回からご紹介していきます。

※誤った自己評価の高め方に関する詳細記事はこちら

4/28(土)レポート 実は誤っている自己評価の高め方とは?「外に求める」ことの問題点-自信を育てる心理学から学ぶ「適切な自己評価の高め方」3
勉強会主催の みなみ です。 今回の勉強会には初めての方2名を含む、5名の方にご参加いただきました! 午前中、いつもよりかなり早めの開催で、皆さん来られるか不安...

自己評価を高めることの基本は「意識的に生きる」

自己評価の高め方として、はじめに紹介されているのは「意識的に生きる」ことです。

意識的に生きるとは「事実を尊重すること」をいいます。それが好きでも嫌いでも事実を認める、ということです。

自分にとって見たくない事実、受け入れたくない事実というのは誰にでもありますね。

しかし認めたくないものを見ようとしない、好きなものは認めるけれど、嫌いだから認めないというのは意識的でない生き方(無意識的な生き方)であり、望ましい生き方ではありません。

意識的に生きるのを別の言葉でいえば、「現実に責任をもって生きること」とも言われています。

「これはなにかの間違いだ」
「こうなったのは私のせいではない。原因はほかにある」
「あの人のせいでこんな事態になってしまった」
「私にはどうしようもないことだ」

と、自分の責任だと認めようとしないのは意識的でない生き方なのですね。

意識的に生きるとは事実を尊重する、好きでも嫌いでも事実を認める

ブランデン氏は、「意識的に生きる」ことと、「自己評価の高まり」は相互的な因果関係にある、といわれています。

意識的に生きる(事実を尊重する、現実に責任をもって生きる)ほど、自分の心を信頼して自分の価値を認められるようになります。

そして、自分の価値を尊重できるようになると、現実をごまかさずにしっかりと見られるようになり、ますます意識的に生きやすくなるのです。

「意識的に生きる」ことと「自己評価の高まり」は、相互的な因果関係にある

意識的に生きることは、自己評価を高めるために、自信・自尊を育てるためにできることの基本」ともブランデン氏は語られています。

この基本が抜けてしまっている状態で、ほかの手法で自己評価を高めることを試みても、一時的には高まることがあっても、残念ながら長くは続かないでしょう。

無意識的に生きていれば、高まった自己評価もだんだんと落ちてしまうからです。

まず、

「自分にとって都合のいいことだけ見ようとしていないか?」
「嫌いなことでも目を逸らさずに、ありのまま見ようとしているか?」
「起きた事実に対して、責任を放棄してはいないか?」

という目線で日常生活を振り返ってみて、どれくらい意識的に生きているかをぜひ意識してみてください(意識的に生きているかどうかを意識するというのは、ちょっとわかりづらい表現ですね ^^;)

 

次回は、仕事面、対人関係、自分の夢に対しての意識的な生き方、無意識的な生き方とはどのようなものかを具体的に見ていきます。

まとめ

  • 「自分に自信を持ち、自分の価値を認める気持ち」がセルフ・エスティーム(=自己評価)です。自己評価が欠けていれば、積極的な行動・必要なリスクを取る行為を恐れ、受動的・消極的になってしまいます。ゆえに満ち足りた人生に自己評価は不可欠です
  • 自己評価は自分の問題であり、これからの取り組みによって高めることができます。その自己評価を高める基本が「意識的に生きる」ことです
  • 意識的な生き方とは、事実を尊重すること、好き嫌いにかかわらず事実を認めること、現実に責任を持って生きることです。意識的に生きることで自己評価が高まり、自己評価が高まることでますます意識的に生きやすくなります
  • 現実への責任を回避し、都合のいいものだけを見て、気に入らないことには目を逸らすのは無意識的な生き方であり、自己評価を悪くします

続きの記事はこちら

5/16(木)レポート 自己評価を高める“意識的な生き方”、自己評価を下げる”無意識的な生き方”の具体的な違い-自信を育てる心理学から学ぶ「適切な自己評価の高め方」5
勉強会主催の みなみ です。 今回の勉強会には初めての方6名を含む、12名の方にご参加いただきました! 平日の開催ながら、多くの方にご参加いただき、非常に嬉しく...

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この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計750回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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