勉強会主催の みなみ です。
今回のワークショップには、初めての方5名を含む、12名の方にご参加いただきました。
武蔵小杉で、平日の開催にもかかわらず、多くの方にご参加くださり、嬉しく思います^^
今回3回目の参加の方が、友人の方をお誘いしてご参加いただきました。
友人の方は、はじめはとても緊張されていましたが、セルフ・コンパッションのワークも実践され、その効果も実感されていたようでした。
学びの輪を広げていただき、とてもありがたいです(^^)
これからも、シェアしたくなる情報や場を提供できるよう、努めていきたいと思います。
スポンサーリンク
1億総ストレス社会で最も身につけておきたい、セルフ・コンパッション
今回の勉強会は、
ブッダと心理学から学ぶ「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)の効果と身につけ方」
についてでした。
このテーマの勉強会では、『セルフ・コンパッションのやさしい実践ワークブック』という本の内容をメインにしてお話ししています。
こちらの本は、アメリカの心理療法家ティム・ディスモンド氏によって書かれた、セルフ・コンパッションがわかりやすく解説されている本です。
セルフ・コンパッションとは、
「自己への思いやり」
「自分に対する慈悲」
のことです。
今日は、1億総ストレス社会とまでいわれるほど、多くの人が対人関係のストレスにさらされています。
その反動で自分の殻に閉じこもり、さらにそのような自分を批判することで苦しまれている方は多くなってきているとも思います。
「自分はダメだ」
「愛される価値なんてない」
「もっとがんばらねば」
と自分を責めることで、ますます気分が落ち込み、そんな自分をまた責める、という悪循環に入ってしまいかねません。
しかしセルフ・コンパッションを身につけることで、自己批判の苦しみを和らげ、心のバランスを保つことができるようになります。
また人生が順調なときも、セルフ・コンパッションの実践によって、「私のような人間が、心から楽しんではいけない」というブレーキをかけることを緩め、人生の喜びを最大限まで味わうことができるのです。
セルフ・コンパッションは、現代社会を幸せに生き抜く上で、最も身につけおきたいことの1つといえるでしょう。
前回は、心理的な障害と自己批判との関係、またセルフ・コンパッションで得られる効果についてお話ししました。
前回の記事はこちら
今回は、セルフ・コンパッションと間違えやすい概念について、詳しくお話しします。
似てまったく非なるもの?セルフ・コンパッションと自尊心との違い
セルフ・コンパッションと似たような概念と思われていますが、実は大きく異なるのが「自尊心」です。
「セルフ・コンパッションも自尊心も、『自分を大切に思っている』『自分に自信がある』というもので、同じではないか?」と思われるかもしれません。
しかし自尊心には「自分は“ほかの人より”優れていると信じている」という傾向があるのです。
他者を批判する自尊心、他者を思いやるセルフ・コンパッション
自尊心に関する研究によると、
- 自尊心が高まるほど、他者批判をしやすくなる
ということがわかっています。
対してセルフ・コンパッションは、
- 周りよりも優れているか、劣っているかを考えない
- 自己への思いやりを育むほど、他者への思いやりも増す
といわれています。
自尊心は、他者を批判し、低く見ることで、相対的に自分を高めています。
しかしセルフ・コンパッションはそもそも他者と自分とを比較しません。むしろ、自分を価値ある存在と思うことで、他人も大切な存在だと思えるのです。
ナルシシズム(自己陶酔)と自尊心、セルフ・コンパッションとの関係を調べた研究によると、ナルシシズムと自尊心には相関関係があったのに対し、ナルシシズムとセルフ・コンパッションの相関関係はほぼゼロでした。
自尊心は高まるほど周りを適正に評価できなくなり、自己陶酔に陥ってしまいかねない。
セルフ・コンパッションは高めることによる弊害はなく、むしろ他者への思いやりが増していくのですね。
傲慢になりやすい自尊心、自己改善を怠らないセルフ・コンパッション
ほかにも、自尊心は
- 他者からのフィードバックは受けつけない、ゆえに傲慢になりやすい
という特徴があります。
セルフ・コンパッションは、失敗したときにも自分を責めることはないものの、
- 自己の改善も怠ることはなく、現状認識も正確である
といわれています。
このように見ていくと、セルフ・コンパッションは、自尊心のプラスの面は含まれるが、マイナスの面は含まれないとわかります。
セルフ・コンパッションに限っては、「高め過ぎてしまうと、なにかデメリットがあるのではないか」と心配する必要はありません。
安心して、セルフ・コンパッションのトレーニングに臨んでいただければと思います。
次回は、自尊心のほかにもある、似たような概念との違いについてご紹介していきます。
まとめ
- セルフ・コンパッションとは「自己への思いやり」「自分に対する慈悲」のことをいわれます。セルフ・コンパッションに身につけることで、自己批判への苦しみが和らぎ、心のバランスを保つことができるようになるのです
- セルフ・コンパッションと似て非なるものが「自尊心」です。自尊心には「自分はほかの人より優れている」という傾向があります。自尊心は高まるほど他者を批判しやすくなる、他者からのフィードバックは受けつけず傲慢になりやすい、といわれています
- 対してセルフ・コンパッションは、育むほど他者への思いやりも増していきます。現状認識も正確であり、自己改善を怠ることもありません。セルフ・コンパッションには自尊心のプラスの面は含まれますが、マイナスの面は含まれないのです
続きの記事はこちら
スポンサーリンク