勉強会主催の みなみ です。
今回の勉強会には初めての方3名を含む、9名の方にご参加いただきました!
前回と同様に、今回も平日ながら多くの方に参加され、とても嬉しく思います^^
実際に私生活で大きな挫折を経験され、その挫折を乗り越えるにはどうすればいいのか? 心の鍛え方を学びたいと思って参加された方がいらっしゃいました。
正しい挫折の乗り越え方がわからないまま自分一人で悩んでいても、余計に悲嘆が広がってしまい、立ち直りまでに多くの時間を要してしまうと思います。
今回のワークショップが、今抱えておられる、あるいは今後経験され得る挫折を乗り越え、立ち直りを早めることに少しでも役立てば、幸いに思います。
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レジリエンスとは?必要なのは「3つのP」への対処
今回の勉強会のテーマは、
ブッダと行動心理学から学ぶ「レジリエンス(=折れない心)の鍛え方」
についてでした。
このテーマでは、『OPTION B』という本の内容をメインでお話ししています。
OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び
『OPTION B』は、フェイスブックCOO シェリル・サンドバーグ氏が2015年に最愛の夫を不慮の事故で失い、悲嘆と恐れで苦しむ中、友人の心理学者 アダム・グラント氏から適切なアドバイスを得て、悲嘆から立ち直っていく姿が書かれています。
この本のテーマは「レジリエンス」です。
レジリエンスとは、逆境にぶつかったときに、そこからどれだけ力強く、すばやく立ち直れるか決める力をいいます。
レジリエンスが高ければ逆境からの立ち直りが早く、
反対にレジリエンスが欠けていれば立ち直りに時間がかかってしまいます。
ひどい場合は、精神的な病を発症してしまいかねません。
レジリエンスを鍛えておくことは、特にストレスにさらされることの多い現今は必須になっているといえます。
シェリル・サンドバーグ氏の経験、アダム・グラント氏のアドバイスは、私たちが挫折や悲嘆を乗り越えるとき、レジリエンスを鍛えることに大いに助けとなるのですね。
ワークショップではその具体的な方法をご紹介しています。
前回は、レジリエンスを鍛えるには「3つのP」の対処法を学び、実践することだとお話ししました。
前回の記事はこちら
3つのPとは、
- Personalization(=自責化)
- Pervasiveness(=普遍化)
- Permanence(=永続化)
のことです。
自責化とは、何か悪いことが起きたときに、全部自分のせいだと思うこと、
普遍化は、その出来事だけでなく、すべてが悪いと思うこと、
そして永続化は、その出来事の悪い影響がずっと続いていくと思うことです。
自責化・普遍化・永続化によって、私たちは挫折からの回復が妨げられてしまいます。逆にいえば、この3つのPに対処できる人はうつになりにくく、状況により良く対処でき、立ち直りも早くなるのですね。
今回は、1番目の自責化への対処法をご紹介します。
「自分を責めすぎない」自責化の2つの対処法
①禁止ワードの設定
自責化への対処法として有効で、かつすぐにでも実践できるのが「禁止ワードの設定」です。
自分のせいだと思い込んでしまう、自分を必要以上に追い詰めてしまう言葉の使用を禁止してしまうことで、自責化に結びつくのを防ぎます。
使用を禁止するのはどんな言葉かというと、
「ごめんなさい」
「すみませんが」
「残念ながら」
です。
本当は自分が悪いことではない、環境や相手に問題があるようなことでも「ごめんなさい」「すみません」という言葉を使っていると、自分を責めてしまうことにつながり、立ち直りが遅くなってしまうのです。
だから、本当に謝罪が必要なとき以外は使わないようにするのがいいのですね。
また「残念ながら」という言葉も、ものごとをマイナスなイメージで染め上げてしまいます。
そうではなく、ものごとのプラスの面を見つけて、「これにも意味がある」「次はきっとうまくいく。これはそのための経験の1つ」「これによって自分のここが強くなれた」と思うことが有効ですね。
②自己への思いやりを持つ
次に、自責化の根本的な解決に役立つのが「自己への思いやり」を持つことです。
自己への思いやりについて、心理学者 クリスティーン・ネフ氏は
友人に対して持つような思いやりを自分自身に対して持つこと
と語っています。
大切な友人が失敗して落ち込んでいたら、どう声をかけるでしょうか?
欠点を指摘して追い詰めたり、嘲笑したりは絶対にしないですよね。
「君自信が悪いわけじゃないよ。今回はタイミングが良くなかっただけだ。次回はきっとうまくいくよ」と、相手を思いやり、励ますはずです。
それと同様に、自分自身に対してもやさしく励ますのが、自己への思いやりということですね。
『OPTION B』では
自己への思いやりは、「人間である以上、落ち度があるのは当たり前」という認識から始まる。
ともいわれています。
人間であるから失敗するのは当たり前。自分はそもそもそういうものだとまず認めてほしい、よって必要以上に責めないでほしい、ということですね。
この自己への思いやりについて、次回はさらに深く考察していきます。
まとめ
- 逆境にぶつかったときに、そこからどれだけ力強く、すばやく立ち直れるかを決める力が「レジリエンス」です。レジリエンスが高ければ、それだけ早く挫折からも回復し、自己成長へと変えられます
- レジリエンスを鍛えるには、立ち直りを妨げる「3つのP(自責化・普遍化・永続化)」への対処法を学び、実践することです
- 自責化(過度に自分の責任だと思う)への対処法として、2つをご紹介しました
- 禁止ワードの設定-「ごめんなさい」「すみません」など、自分を必要以上に追い詰める言葉の使用を禁止しましょう
- 自己への思いやりを持つ-友人に対して持つような思いやりを自分自身に持ち、優しく接することです。それは、「人間だから、落ち度があるのは当たり前」という認識から始まります
続きの記事はこちら
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