勉強会主催の みなみ です。
今回のワークショップには初めての方7名を含む、13名の方にご参加いただきました。
2日前に続いて、平日の開催ながら多くの方がご参加くださり、とても嬉しく思います^^
参加された方のなかで、「セルフ・コンパッション」に関心を持たれ、それを調べていくうちに、こちらのワークショップを見つけて来ていただいた方もいました。
セルフ・コンパッションは「自己への思いやり」という意味で、比較的新しい概念であり、もともと仏教が由来であるといわれています。
ワークショップでは自己への思いやりを持つための考え・方法についてもご紹介し、そこが心に残ったという方も多かったです。
自分を批判するのではなく、自分に対して思いやりを持つにはどうすればいいのか、ということに関心がありましたら、ぜひ一度ワークショップでお越しいただき、お話しできればと思います(^^)
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「あなたは自分に価値があると思う?」の問いから知る、自己評価の現状
今回のテーマは、
ブッダと心理学から学ぶ「生きづらさを解消する“自己評価メソッド” 」
についてでした。
このテーマの勉強会では、『自己評価メソッド』という本の内容をメインでお話ししています。
『自己評価メソッド』は、フランスで人気の精神科医 クリストフ・アンドレ氏によって書かれた本です。
この本には、自己評価とはそもそも何なのか?ということ、またその自己評価をよくするための具体的な方法が数多く紹介されています。
前回は、
- 自己評価とはどういうものか
- 自己評価が低くなってしまうのはどんなときか
- 低い自己評価の問題点とは
ということについてお話ししました。
前回の記事はこちら
みなさんは自分で自分のことをどう思っているでしょうか?
また他人からどう思われていると思いますか?
自分に対して自信があり、人から自分はよく見られているという人もいると思います。
しかし現代は、自分に自信がなく、まわりからよく思われていないのではないか、と感じている方、自己評価の低い人のほうが多いのではないでしょうか。
数年前の青年に対する調査でも、「あなたは自分に価値があると思う?」という質問に対して、「はい」と答えた人の割合は、たったの8%だったのです(この調査は国別で行われており、アメリカ人の「はい」の割合は56%だったことから、いかに日本人の割合が低いかわかりますね)。
特に人生の困難に直面したとき、自己評価はもろさを露呈する、とクリストフ・アンドレ氏は語っています。
低い自己評価をそのままにしておけば、心理的な障害にもつながりかねないのです(心理的な障害と低い自己評価には深い関連があるともいわれています)。
自己評価をいかに高く、安定させていけるかは、切実な問題といえるでしょう。
その自己評価を高めていくには、まず“自己評価とはそもそもどんなものなのか”を正しく理解する必要があります。
今回は、自己評価の元となる2つの栄養源からお話ししていきます。
自己評価を高めるのに欠かせない2つの栄養源
自己評価の栄養源となる2つのものとは、
- 自分には能力があるという気持ち
- 人から愛されているという気持ち
です。
「自分には能力があり、人生の困難も乗り越えることができる」と思えれば、自己評価は良くなります。
また「自分は周りから認められている、愛されている」という気持ちも、自己評価を高めてくれますね。
この2つは自己評価をよくする上で両方、大切です。どちらか一方が多くても、もう片方が欠けていると、自己評価はあまり高まりません。
たとえば、社会的に成功していても、人との結びつきが感じられず、人から愛されていないと思えば、虚しくなるのではないでしょうか。
これとは反対に、たとえ同僚から人気があったとして、仕事の成果が出なければ自信が持てませんね。
「周りの人は自分をよく思ってくれている。だけれど自分は役立たずだ」と思っているとしたら、自己評価は高くはならないでしょう。
ゆえにこの2つの栄養源はどちらも大事なのですね。
2つの栄養源で特に大切なのはどっち?
ただ、両方大事ではあるのですが、クリストフ・アンドレ氏は「人から愛されているという気持ち」のほうが自己評価にはより重要であるといわれています。
自分の能力に自信を持つことも大切なのですが、人との結びつき、つながりはより重要なのですね。
どうすれば人から愛されていると感じることができるのか?という視点を持ち、そのために行動していくことを、より大切にしていっていただきたいと思います。
栄養の摂取を妨げるものとは?
自己評価を育むのには2つの栄養源が不可欠です。
ところが2つの栄養を摂取しているにもかかわらず(成功し、まわりから好意を持たれているのに)、自信がなく、嫌われていると思う人もいるのです。
そういう人は決して少なくないと思います。
なぜそうなるかというと、自己評価に“ゆがみ”が生じているから、と教えられています。
栄養の摂取を邪魔し、自己評価をよくすることを妨げている自己評価のゆがみとは何か?
次回、自己評価にゆがみをもたらす4つのものをお話ししていきます。
まとめ
- 自己評価は、自分のことを「自分でどう思っているのか」、「他人からどう思われているのか」で成り立っています。現代の日本では、自分に自信がなく、周囲からもよく思われていないのでは、と感じる人の割合が多い、という調査結果も出ています。特に人生の困難に直面したとき、自己評価はもろさを露呈するのです
- 自己評価の栄養源となるのが「自分には能力があるという気持ち」「人から愛されているという気持ち」の2つです。どちらか一方だけが高くても、自己評価はあまり高まりません。特に大事なのは「人から愛されているという気持ち」ですが、よい自己評価には両方が必要です
- 2つの栄養源を摂取している(成功し、周囲からも好意を持たれている)のに、自信がなく、まわりとのつながりから安心感を得られないのは、自己評価にゆがみが生じているから、といわれています。このゆがみが栄養の摂取を妨げるのです
続きの記事はこちら
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