人生を明るくする六度万行(六波羅蜜)とは?仏教に学ぶ 悩み解決の3ステップ-ブッダの心理学4

仏教を説かれたお釈迦様は、「人生は苦なり」と言われた上で、

ではどうすればその苦しみばかりの人生を幸せに生きることができるのかという、悩み・問題の解決のメソッドを教えていかれました。

そのメソッドを以下の3つステップにして紹介しています。

  1. 「人生はドゥッカ」を認める
  2. 仏教のベース「因果応報」
  3. 六度万行(六波羅蜜)の実

今回は最終ステップである「六度万行(六波羅蜜)の実践」についてです。

1ステップ目-「人生はドゥッカ」を認める の詳細はこちら

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2ステップ目-仏教のベース「因果応報」 の詳細はこちら

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記事の内容を動画でもご紹介しています

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稲盛和夫さんも経営指針とする「六度万行(六波羅蜜)」

2ステップ目では、「因果応報」の真理を認め、「悩み・問題の原因は自分の行為にあるんだ」と、まず自分の行為に目を向けるべきだとお話ししました。

自分の行為に原因があったと受け入れたならば、

では、自分の行為をどのように改めていけばよいのか?
どんな行いに努めれば、悩み・問題は解決できるのか?

が知りたくなると思います。

その、私たちが努めるべき行為の模範を教えられているのが「六度万行(ろくどまんぎょう)」です。

お釈迦様は「これをすれば悩みが解決できる」という善を多く教えていかれました。
そのたくさんの善(万行)を6つにまとめられたのが六度万行です。

六度万行は中国語に翻訳された言葉で、元々のサンスクリット語では「パラミッター(波羅蜜)」といわれています。

パラミッター(波羅蜜)は、明るい人生へと渡す、という意味があります。
六波羅蜜を実行すれば、苦難の人生が明るい人生になるのですね。

六度万行(六波羅蜜)といえば、京セラ・KDDIの創業者である稲盛和夫さんが著書の中で

(六波羅蜜)普通の人間が生きるための知恵として、ぜひ取り入れるべきだと私は信じます

と語られるなど、経営指針にされていることでも知られていますね。

それではその6つの代表的な善とは具体的にどんなものなのでしょうか。

良好な人間関係を築く「布施」 、信用の元である「持戒」

六度万行は以下の6つです。

  1. 布施
  2. 持戒
  3. 忍辱(にんにく)
  4. 精進
  5. 禅定(ぜんじょう)
  6. 智慧(ちえ)

今回は「布施」と「持戒」についてご紹介します。

①布施

布は「広く」、
施は「施す、与える」という意味なので、

布施は広く施す、広く与えることをいいます。

困っている人がいたならば手を差し伸べる、
災害に遭って苦しまれている人に物資を支援する、
お世話になっている人に感謝し、お礼の品を渡すなど、

他人に親切する、ということですね。

笑顔で接してもらったり、仕事を手伝ってもらったりするなど、親切にされて嫌な気持ちになる人はいませんよね。
親切な人にはこちらも優しく接したい、その人が困っているときは私が助けたい、という気持ちになり、信頼関係が築かれていきます。

この布施と反対の意味の言葉が「慳貪(けんどん)」であり、ケチということです。

お金や物だけでなく、労力や笑顔を出し惜しみする人は、とてもケチな人なのです。
そんな態度では人から好かれず、信頼関係を築くことなどできませんね。

ケチな人は目先の利益を守ろうとするあまり、長きにわたって私を支えてくれる「信頼」という財産を手放してしまっているのです。

目先の利益にとらわれず、他人に親切していくことは、人生を実り豊かなものにするために必須です。

しかし「言うは易く行うは難し」。
実際に親切をしようと思えば二の足を踏んでしまうのが人間の性です…。

ただ、実行が難しいからこそ、親切な人は周りから必要とされ、尊重もされます。

1日1日、慳貪な心に1回でも多く打ち勝ち、布施を実行していきたいですね。

②持戒

持戒は「戒を持つ」ということで、

現代の言葉でいえば言行一致という意味です。

言うことを行うことを一致させること、もっと砕いていうと約束を守る、ということですね。

他人との約束を守ることは、信用の元であり、世の中を生きていく上で欠かせません。

新商品や新サービスを開発することも、
チームで仕事を進めることも、
人と合ったり複数でミーティングをしたりするのも、

すべてルールを守ることが前提です。

ルールを破れば信用を失います。信用を失い続ければ、やがては会社やコミュニティにいられなくなってしまいます。

信用はまさに命であり、一流といわれる人や会社ほど信用を守ることに心血を注がれていますね。

信用は、失うのはあっという間ですが、築き上げるのは並大抵ではありません

これまで大変な苦労をして築き上げた信用が些細なことで一気に崩れてしまうほど、もったいないことはないでしょう。

「これくらいいいだろう…」と思わず、手を抜くことなく、約束を守っていきたいものです。

自分との約束も守っていきたい

また他人との約束に加え、自分との約束もできる限り守っていきたいですね。

自分との約束とは、目標を立て、計画通りに物事を実行していくことです。

  • 食べる量を減らして5㌔やせる
  • 通勤時間に英語のラーニングをする
  • 毎日1時間、資格の勉強をする
  • 毎朝、ジョキングをする

など、私たちはいろいろの目標を立てます。

けれどなかなか目標を達成するのは難しく、挫折してしまうことが多いのではないでしょうか。

他人との約束は守れるという人でも、自分との約束は誰にも見られていない分、甘くなってしまうのです。

しかし自分との約束を果たしていけば着実にステップアップしていき、大きな自信も得ることができます。より高い目標達成へと向かっていけるのでしょう。

自分一人では難しいときは、仲間の力も借りて、自分との約束も1回でも多く果たしていきたいですね。

 

次回は六度万行の後の4つ、「忍辱」「精進」「禅定」「智慧」についてお話ししていきます。

まとめ

  • 悩み・問題の原因は自分の行為にある、と認めた上で、お釈迦様は「六度万行(六波羅蜜)」(たくさんの善を6つにまとめられたもの)の実践を勧められています。実践すれば、苦難の人生が明るい人生になり得ます
  • 六度万行の1つ目は「布施」、現代語では「親切」ということです。布施を実行するほど相手は喜ばれ、自分は相手にとって必要な人になります
  • 六度万行の2つ目は「持戒」、現代語では「言行一致=約束を守る」ことです。約束を厳守してこそ、信頼関係が構築されます。また自分との約束も守ってこそ、自信が高まり、目標達成へ向かえるでしょう

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