10/18(木)レポート 仏教の2つの精神“我利我利と自利利他”とは?-ブッダと行動心理学に学ぶ GIVEの精神11

勉強会主催の みなみ です。

今回のワークショップには、初めての方お1人を含む6名の方にご参加いただきました!

続けて来られている方が、友人を誘ってきてくださいました^^ このワークショップのことを紹介されたところ、関心を持たれたようです。

ご友人もワークショップの内容を喜ばれ、「本当に有意義な時間を過ごせた」と言われていたそうです。

ご友人が喜ばれたことも、誘われたことにも嬉しさを感じました(^^)

有意義な時間を共有できるよう、ワークショップの内容も常に研鑽していきます!

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世界的ベストセラー『GIVE&TAKE』を簡単要約

今回の勉強会のテーマは、
ブッダと行動心理学から学ぶ「人間の3つのタイプと、GIVEの精神」
についてでした。

このワークショップでは、『GIVE&TAKE』という本の内容をメインにしてお話ししています。

GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)

『GIVE&TAKE』は、組織心理学者であるアダム・グラント氏(ペンシルベニア大学ウォートン校の心理学教授)によって書かれたものです。

簡単に、全体の内容を紹介しますと、

まず、人間を「取る」「与える」という観点から3つのタイプに分けられています(世界中の3万人以上を対象にした調査で明らかにされています)。

その3つのタイプが

  1. ギバー
  2. テイカー
  3. マッチャー

です。

ギバーは与える人-受け取るより多くを与えようとする人、

テイカーは取る人-与えるより多くを受け取ろうとする人、

マッチャーは与えることと受け取ることのバランスを取ろうとする人(自分が与えたなら相手から見返りがほしい、相手から与えられたならその分のお返しをする)のことです。

成功(地位や収入)という基準を設けた場合、この中で最も成功から遠ざかるのは、意外なことにギバーなのです。
ギバーは多くを与えようとする良い人なのですが、それゆえテイカーにだまされやすく利用されやすいのです。

しかし実は、最も成功しているのもギバーなのです。

成功という基準に照らすと、ギバーは成功している人とそうでない人の差が、ほかのタイプと比べて最も大きかったのです。

この結果からギバーにも2通りあるとわかりました。
それは自己犠牲型(最も成功から遠い)のギバーと、他者志向性(最も成功している)のギバーです。

この3つのタイプのそれぞれの詳しい特徴、
ギバーの素晴らしい特徴の数々、
そして自己犠牲型に陥らずに、他者志向性のギバーになるにはどうすればいいのか、

という内容が、さまざまな心理学実験を紹介されながら『GIVE&TAKE』の中でまとめられています。

前回までは、ギバーの素晴らしい特徴の1つである「自分のものの見方を相手の視点に合わせる」についてご紹介をしていました。

前回の記事はこちら

8/12(日)レポート 相手を真に助けるには?大切な自問は「“受けとる側”はどう感じるだろうか」-ブッダと行動心理学に学ぶ GIVEの精神10
勉強会主催の みなみ です。 今回のワークショップには、初めての方お1人を含む4名の方にご参加いただきました! お盆休みと重なったため、来られる方が...

私達はどうしても、「この場合、『私』ならどう感じるだろうか」と自問してしまいがちです。
しかし自分目線で考えていては、相手の本当のニーズはわからず、相手を真に助けることはできません。

対してギバーは、「この場合、『受けとる側』はどう感じるだろうか」と自問し、自分のものの見方、考え方から出ることができ、相手の本当のニーズを知ろうとし、相手の真の助けになることができる人なのです。

まさに素晴らしい特徴ですね。

この相手の視点に合わせる大切さは仏教でも説かれています。今回はそのことを詳しくご紹介していきます。

仏教の2つの精神「我利我利」と「自利利他」

仏教で説かれる「我利我利」とは?

お釈迦様の説かれた仏教に、「我利我利(がりがり)」という言葉があります。

我利我利とは、我が利益・我が利益、ということで、自分の利益ばかりを優先させる心のことをいいます。

「自分さえよければいい」という自己中心的な心です。

  • 自分にとって面倒なことはやらない。すぐ人に押しつける
  • 自分の利益にすぐつながることしかやろうとしない
  • 機嫌の良いときはめちゃくちゃいいが、気に入らないことがあると途端にあからさまに不機嫌になる
  • 相手を理解しようとせず、自分の価値観をぶつける

このような人は自己中心的な人であり、こんな人と接するとのは避けたいですし、自分のこのような心は戒めていかねばなりませんね。

我利我利の心では相手の助けとなったり、喜ばせたりすることはできず、他者との良好な関係を築くことはできません。

「めんどうなことをやらずにすむ」と思っていても、やがては重要な役割も任せられなくなり、結果としてその人自身が恵まれることは難しいでしょう。

仏教で勧められるのは自利利他の心

仏教では我利我利でなく、「自利利他(じりりた)」の心がけが勧められています。

自利利他とは、自利は「自分の利益・幸せ」、利他は「他人の利益・幸せ」ということで、自分の幸せと他人の幸せは切り離せない、ということです。

言い方を変えれば、他人に喜ばせることが自分の幸せになる、だから利他行をやりなさい、ということです(利他行とは、相手を喜ばせることですね)。

相手の本当の助けになるには相手を理解すること、相手の視点に合わせることもまた不可欠です。

  • 自分にとって面倒だからといってすぐに押しつけない
  • 自分の利益にすぐにつながらないことでも他者の視点で考える
  • 気に入らないことがあってもあからさまに不機嫌にならない、周囲のことを考える
  • 相手を理解しようと歩み寄る

このような人は利他に心がけている人であり、周りの人から喜ばれるでしょう。
そうなれば他者との良好な関係が築かれ、「この人には重要な役割も任せよう」と思われるようになるでしょう。まさに自利利他ですね。

もちろん依頼されたことを何でも引き受ければいい、ということではありません。疲弊するほど無理をするのはよくないですし、周りにも心配をかけてしまいます。

無理なことにはしっかりとノーと言いつつ、できる限り利他に心がけ、他者志向性のギバーに近づいていきたいですね。

まとめ

  • 組織心理学者のアダム・グラント氏は、人間を「ギバー・テイカー・マッチャー」の3つのタイプに分類されました。このなかで最も成功から遠ざかっているのも、最も成功しているのもギバーです
  • 最も成功している他者志向のギバーになるには、まずギバーの素晴らしい特徴を知ることが大切です。その1つが「自分のものの見方を相手の視点に合わせる」ことです。ギバーは受け取る側の視点からものを見て、相手を真に助けることができるのです
  • 仏教に「我利我利」「自利利他」という言葉があります。我利我利は面倒なことを押しつけたり、自分の利益になることしかやらない、自己中心的な考えのことです。我利我利の心では他者と良好な関係は築けず、その人自身も恵まれることは難しいでしょう
  • 我利我利と反対なのが自利利他であり、利他とは他者を喜ばせること、他者の視点で見て、他者の利益のために行動することです。利他の行動によって自利(=自分の幸せ、利益)が得られるというのが自利利他であり、仏教では自利利他の精神を持つことが勧められています

続きの記事はこちら

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コンテンツブッダと行動心理学レポート
この記事を書いた人
南 雄一郎

2011年 金沢大学工学部 卒業

大学では機械工学を専攻するなか、悩み解消のヒントや生きる指針を教える仏教に強い関心を持ち、仏教講演会に多数参加しました。

また大学卒業後は仏教と親和性のある心理学にも興味を持ち、独学で学びました。

現在は東京都内でライターをしながら、対人関係の悩みを解消し、自立した生き方の実現を目的とした 仏教×心理学のワークショップを開催しています。

自主開催のワークショップは累計500回以上。

2018年 新潟県キャリアセンター様主催 キャリアコンサルタント フォローアップセミナーにて講師をつとめました。

NPC法人HMC協会 認定心理カウンセラー(セルフ資格) 。

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