勉強会主催の みなみ です。
今回のワークショップには初めての方2名を含む、4名の方にご参加いただきました^^
今年から武蔵小杉でもスペースをお借りして、ワークショップを開催しています。
中目黒からそれほどは離れていませんが、横浜を中心に神奈川にお住まいの方が参加されることが多く、新たな人との出会いが増え、嬉しく思います(今回のワークショップでも金沢文庫にお住まいの方が来られました)。
初めての方も明るく自己紹介をされ、お仕事やワークショップの内容で話が弾み、良い時間を過ごせました(^^)
今後も新たな出会いが楽しみです。
※記事の内容を動画でもご紹介しています
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「依存」の状態を招く、承認欲の追求
今回のテーマは、
ブッダとアドラー心理学から学ぶ「悩みを解消する“承認欲求との向き合い方” 」
でした。
承認欲求とは「人から認められたい、ほめられたい」という欲求です。
私たち人間には、「共同体の中で『私はここにいてもいいんだ』と思いたい」という根源的な欲求(=所属感)があり、この所属感を得るために周りから承認されたいと思います。
しかし承認欲求は満たされたとしてもそれは一時的であり、気持ちが安定しません。
また、そもそも他人の評価は変わりやすく、一定でありません。ゆえに他人の評価を自己評価ととらえると精神的に不安定になってしまうのですね。
だから、他人に自分の価値を決められる「依存」ではなく、自分で自分の価値を決める「自立」をしてこそ安心して生きられる、ということを前回はご紹介しました。
前回の記事はこちら
今回は、では自立をするために、具体的にどうしていくべきなのか、
そのための方法をご紹介していきます。
自立するための最初のステップ「課題の分離」
自立するための最初のステップは、「課題の分離」を実行することです。
- 課題の分離の実行ステップ
- これは「誰の問題か」を問う
- 自分の課題と相手の課題を切り離す
まず、何か問題やトラブルが生じたときに、これは誰の問題か、と問うことです。最初に当事者をハッキリさせてこそ、対策の立てようがあります。
次に、自分の課題と相手の課題を切り離します。
ここで課題の所在は、最終的にそれをする決定権があるのは誰か、その結果の責任を引き受けるのは誰か、で見極めます。
たとえば、子供が勉強をしなくて親が悩んでいるとします。
この場合、親は子供に「勉強しなさい」と干渉したくなるのですが、勉強するかどうかの決定権は子供にあり、また勉強した/しなかったことの責任を引き受けるのも子供自身ですね。
ゆえに勉強するかどうかという課題は、子供の課題です。
承認欲求の問題でいいますと、たとえば、相手のために忙しい中、時間をかけて仕事を手伝ったとします。
ところが、相手から何の反応もなく、お礼も労いの言葉もなかったらどう思うでしょうか?
「私だって忙しい中、仕事を手伝ってあげたのに、何のお礼もないなんて、どういうこと?! あー、イライラする!」
と思うのではないでしょうか?
もちろん、ひと言もお礼を言わない相手は相手で問題があるのですが、この「お礼を言うか、言わないか」は相手の課題であり、自分には決定権のないことです。
自分の課題は、お礼を言わないことに対してどう対応するか、ということですね。
課題の分離:
親/自分の課題 | 子供/相手の課題 |
勉強しないことにどう対応するか | 勉強するかしないか |
お礼がないことにどう対処するか | お礼を言うか言わないか |
トラブルを引き起こす「課題への介入」
課題の分離には基本ルールがあり、やってはならないことあります。
それは「他者の課題に介入すること」です。
介入することで、他者との関係が悪化してしまいます。
先の勉強の例でいえば、親が子供に「勉強しなさい」と言うのは課題への介入になります。
自分が子供の立場だったとして、そのように言われたらどう思うでしょうか?「今からちょうどうやろうと思っていたのに、やる気がなくなった」と思うかもしれませんね笑
本当にやろうと思っていたかどうかは置いておくとして、言われる前よりやる気が下がったのは確かでしょう。
お礼を言われないケースでいうと、相手に期待をかけ、お礼を求める、称賛を求めるのは課題への介入になるのですね。
お礼を求められたほうとしても良い気分はしなくなり、求めても期待通りの結果が得られなかった方も釈然としなく、腹が立ちます。
せっかくいいことをしているのに「こんなことなら、やらなきゃよかった」とさえ思うかもしれません。
このように、他者の課題への介入は、事態がさらに悪くなってしまいかねないのです。
ではどうすればいいかというと、アドラー心理学では「他者貢献感」を持つことが勧められています。
他者貢献感とは何かについて、次回、詳しくご紹介します。
まとめ
- 「人からほめられたい、認められたい」という気持ちが承認欲求です。私たちの根源的な欲求が「私はここにいてもいいんだ」と思える所属感であり、所属感を得るために承認欲求を満たそうとします。しかし承認欲求の満足感は一時的で、終わりがなく、気持ちは安定しないのです
- 他人に価値を決められるのではなく、自分で自分の価値を決定する「自立」をしてこそ、安心して生きることができます。その最初のステップが「課題の分離」です
- 課題の分離とは、自分の課題と相手の課題とを切り離すことです(課題の分け方は、最終的にそれをするのは誰か、結果の責任を引き受けるのは誰か、です)。私が相手の手伝いをしたことに対して、お礼を言うかどうかは相手の課題といえます
- 相手の課題に介入する(やらない相手を責める、批判する、強要する)と、相手との間でトラブルが生じてしまいます。課題には介入せずに、他者貢献感を持つことが勧められています
続きの記事はこちら
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