8/25(日)レポート 立ち直りに最も役立つ方法とは?「“考え得る最悪の事態”を想定する」大きな効果-ブッダと行動心理学から学ぶ レジリエンスの鍛え方8

勉強会主催の みなみ です。

今回は、初めての方2名を含む、8名の方にご参加いただきました^^

キャンセルされた方も何名かおられたのは残念でしたが(無断で来られなかったのはもっと残念でしたが悲)、それでも多くの方にご参加いただけて、嬉しくも思います。

今回のワークショップのキーワードである「レジリエンス」という言葉は流行しているようで、耳にされる機会も多く、よく知りたいと思っている方も多いと感じます。

初めて来られた方にも、理解が中途半端になっているのでしっかりと深めたい、という方がおられました。その方からは「レジリエンスの要素を仏教の教えと絡めて説明していて、とても納得できた」というご感想をいただき、理解の一助になったこと、嬉しく思います。

私自身もより正しく理解できるように学びを続け、みなさんのご理解、挫折や悲嘆からの実践にお役立ちできれば幸いに思います。

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レジリエンスを鍛え、高めるには?キーワードは「3つのP」

今回のテーマは先でも少し触れました、
ブッダと行動心理学から学ぶ「レジリエンス(=折れない心)の鍛え方
についてでした。

このテーマのワークショップでは、『OPTION B』という本の内容をメインにお話しています。

OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び

この本は、悲嘆や挫折などの苦境に陥ったときに、いかにそこから素早く、力強く立ち上がれるかを決める力(=レジリエンス)について、それを高める方法が実体験をもとに紹介されています。

立ち直りを妨げてしまうのは、「3つのP」による影響であると言われています。

3つのPとは、

  • Personalization(=自責化)
  • Pervasiveness(=普遍化)
  • Permanence(=永続化)

のことです。

自分にとって悪い出来事が起きたときに、

この出来事が起きたのはすべて自分のせいだ(=自責化)、
すべてのことが悪い状態だ(=普遍化)、
この悪い状況がずっと続いていく(=永続化)

と考えると、状況の打開案も見えなくなり、無力感に陥り、立ち直りが妨げられてしまうのですね。

反対に、

過剰に自分のせいだと思わず、
あくまでこの出来事が悪いのだと限定的に物事を捉え、
過去を振り返れば、なくならないと思えた不幸も続かなかったではないか、

と考えれば、希望を見出せて、気持ちも前向きになり、打開策を見つけて行動し、苦境から脱することができるのですね。

ではこの3つのPに、具体的にどのように対処すればいいのでしょうか?

前回は、永続化への3つの対処法のうち、1つ目の「禁止ワードの設定」、2つ目の「認知行動療法」について詳しくご紹介しました。

前回の記事はこちら

6/11(火)レポート いちばん手こずる“永続化”への対処法-ブッダと行動心理学から学ぶ レジリエンスの鍛え方7
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今回は、永続化への対処法の3つ目「『考え得る最悪の事態』を想定する」についてお話しします。

立ち直りの最大の壁「永続化」 その3つの対処法

③「考え得る最悪の事態」を想定する

永続化への対処法の3つ目が、「考え得る最悪の事態」を想像し、それが起こったらどうなっていたかを考えてみる、というものです。

最悪の事態を想像したら、余計、気持ちが落ち込むのではないだろうか、とも思われるかもしれません。

しかし、これについて、『OPTION B』の著者であるシェリル・サンドバーグさんはこう語っています。

私の立ち直りにもっとも役立ったことのひとつは、「考え得る最悪の事態が起こっていたら」と想像することだった

考え得る最悪の事態の想定こそ立ち直りに役立った、と言われているのですね。

シェリルさんは不慮の事故でご主人のデイブさんを亡くされ、夫にもう会うことができないという悲嘆と、

残された二人の子どもとこの先、どのようにして生きていけばいいのか、もう幸せな生活を送ることはできないのではないかという恐れで、非常に苦しまれていました。

その最中、シェリルさんはふと「もし主人だけでなく、3人(主人、子ども)とも失っていたら…」という想像をしたそうです。すると、その瞬間、「子どもたちが元気に暮らしていることに、途方もない感謝の念が湧いてきた」と言われています。

もちろんそれによってご主人を失った悲しみはなくならないのですが、最悪の事態を想定することで、実際の出来事を相対化して見ることができ、現状のありがたさ、感謝の念をも抱くことができるのですね。

この解決方法が得られた、仏教で説かれる真理

シェリルさんは、仏教で説かれる真理からこの解決方法を得た、とも言われています。

その仏教で説かれる真理は、「苦諦(くたい)」のことです。

諦というのは「真理」のことなので、苦諦とは「苦しみの真理」、「一切の生は苦なり」ということを意味しています。

よりわかりやすくいうと「人生は苦なり」ということです。
私たち人間の一生は本質的には苦しいものだ、といわれているのですね。

この真理を聞かれて、

「人生は確かに苦しいときもあるが、それだけではない。幸せなとき、大きな喜びを感じるとき、楽しくて充実しているときもあるじゃないか」

と思われる方もいるでしょう。

人生は苦なり、人生の本質というのは苦しみである、とはどういうことでしょうか。

これについて、仏教を説かれたお釈迦様が、まだ悟りを開かれる前、一国の太子であったときに経験したある出来事を知られると、より理解いただけると思います。
それは「四門出遊(しもんしゅつゆう)」という言葉として残っているエピソードです。

 

次回、この四門出遊と、なぜ人生は苦しみなのかについて、より詳しくご紹介していきます。

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この記事を書いた人
南 雄一郎

仏教で説かれるブレない“人生の指針”を伝えたいと思い、 心理学や自己啓発を切り口に、都内で仏教と心理学を組み合わせたワークショップを開催しています。

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