9/3(火)レポート 自分の価値を感じられない人へ… 価値を実感し、自分を受け入れる方法-アドラー心理学に学ぶ 対人関係を激変させる“課題の分離”5

勉強会主催の みなみ です。

今回のワークショップには、初めての方3名を含む、5名の方にご参加いただきました。

アドラー心理学だけでなく、仏教に関心のある方も参加され、仏教の素晴らしさを少しでもお話ししたいと思っている自分にとっては、より嬉しい気持ちになりました。

今回のメインテーマである「課題の分離」は、すでにご存知の方もおられ、日常で実践を心がけているものの、なかなかうまくいってない、という声をお聞きしました(前回のワークショップでも、そう言われていた参加者の方が多かったです)。

それについて、自分の学びをや経験を通して、具体的な伝え方、接し方をお話しし、自分にとっても新たな気づきが得られ、感謝の思いです。
今後の良好な関係の構築の一助になれば、と願っています(>_<)

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他者との関係を良好なものに変える「課題の分離」

今回の勉強会のテーマは
アドラー心理学に学ぶ「対人関係を激変させる“課題の分離”」
についてでした。

私自身がアドラー心理学を知るようになったきっかけが、『嫌われる勇気』です。

世界で累計500万部以上を売り上げているベストセラーですね。この記事を見ていただいている方で、読まれている方も多いと思います。

この『嫌われる勇気』のなかで、私が初めに「なるほど!」と非常に納得し、ぜひ実践していきたいと思ったのが、「課題の分離」でした。

承認欲求が満たされないことや、相手からの批判、レッテル貼りなど、対人関係で悩んでいる私達にとって、この課題の分離が実行できれば対人関係を激変させられると言われているのです。

課題の分離とは、自分の課題と相手の課題とを切り離す、ということですね。

ここで課題とは、

あることの最終的な結末が誰にふりかかるのか
あることの最終的な責任を誰が引き受けなければならないか

というものです。

自分の課題とはなにか、相手の課題はなにかを考えて、相手の課題に介入しないようにする、また自分の課題に相手に踏み込ませないようにすることで、対人関係のトラブルを避けて、関係を良好な方向へ進ませることができるのですね。

具体的な例を挙げて、課題の分離とはなにかについては、以前の記事でご紹介しましたので、ご参照ください。

「課題の分離とは?その手順と、やってはならない『課題への介入』」に関する記事はこちら

7/15(日)レポート トラブル解消の出発点-アドラー心理学に学ぶ 対人関係を激変させる“課題の分離”1
勉強会主催の みなみ です。 今回のワークショップには初めての方4名を含む、8名の方にご参加いただきました^^ まだ7月にもかかわらず、35度超えの...

課題の分離に関連して知りたい“他者貢献感”-精神的に健康になれるキーワード

この課題の分離に関連して、「他者貢献感」についてもお話ししました。

他者貢献感とは「自分が他の人の役に立てている、と感じている状態」のことをいいます。

たとえ他者から称賛を浴びなくても、他者からの承認が得られなくても、「自分が役に立てていれば、それでいい」と主観的に思えているのが、他者貢献感が持てている状態です。

私達が生きていく上で、他者への貢献は欠かせませんね。共同体のなかに存在している限り、自分勝手に生きていくことはできませんし、そうしようとすればトラブルが生じます。

その他者への貢献をしたときに、「お礼を求める、承認を求める」というのは、相手の課題に介入することになり、相手はなおさらお礼を言おうとせずに、自分はイライラし、フラストレーションが溜まってしまう…、となってしまいます。

そんなときには他者貢献感を持つことで、他者の課題に介入することなく、自己完結し、精神的に健康になれるのですね。

前回は、仏教の観点から、他者貢献・親切をしたときの大切な心がけ「三輪空寂」についてお話ししました。

仏教でも、アドラー心理学と同じように他者貢献の実践と、貢献感を持つこと(見返りを求めないこと、執着しないこと)が勧められています。

前回の記事はこちら

5/9(木)レポート 見返りを求めてイライラ?親切・貢献をしたときの大切な心がけ「三輪空寂」-アドラー心理学に学ぶ 対人関係を激変させる“課題の分離”4
勉強会主催の みなみ です。 今回のワークショップには、初めての方5名を含む、14名の方にご参加いただきました。 平日ながら、たくさんの方に来てくだ...

今回は、他者貢献感を持つことと「自分の価値」との結びつきについてお話ししていきます。

貢献感を持つことで“自分の価値”を感じられる

他者貢献感を持つことで、他者との関係は自己完結し、精神的な健康にもつながります。

さらに貢献感を持つことで、自分の価値を感じて、自分を認める、受け入れることもできるようなるのです。

これについてアドラーは

私に価値があると思えるのは、私の行動が共同体にとって有益である時だけである

と語っています。

自分の行動が他者の役に立っていると感じるときに、自分の価値・幸せを感じ、さらなる貢献していこうという勇気が持てるのですね。

他者貢献は、相手が喜ばれるだけでなく、自分が人間としての価値を感じ、幸せになることにも結びつくのです。

神経症(今でいえば不安障害にあたります)で悩むんでいるある患者さんが、

「どうすればこの苦しみから抜け出すことができるでしょうか?」

と、アドラーにたずねたそうです。

それに対してアドラーは

他の人を喜ばせることです

『自分に何ができるだろうか?』『どうすれば他の人に喜んでもらえるだろうか?』と考え、それを行動に移すことです

と言い、一日一善を勧めました。

患者がアドラーの言うとおりに実行したところ、わずか2週間で神経症から回復したそうです。

もしこの患者は自分のことでもっと思い悩んでいれば、ますます自分には価値がないと思い、症状が悪化していったでしょう。

反対に、他者に関心を向けて、他の人を喜ばせるための行動に時間を使うことで貢献感を持つことができ、そこから自分の価値を見出せたことで、神経症の症状が和らいていったのではないか、と推察されます。

自分のことで悩んでいるときこそ、周囲に目を向け、他者貢献に踏み出すことを実践していきたいですね。

他者貢献と聞くと、大それたこと、難しいことと感じられるかもしれませんが、仏教を説かれたお釈迦様は、どんな人にも、心がけさえあれば実行できる、素晴らしい他者貢献を7通り、教えられています(「無財の七施」といいます)。

以前の記事でご紹介しましたので、こちらもぜひご参照ください。

元手なし!誰でもできる、仏教で説かれる7つの他者貢献とは?
アドラー心理学では、他者貢献感を持つことが進められています。 他者貢献感とは「私は他人の役に立てている」と感じている状態のことです。 アドラーが ...

 

次回は、自分の課題に介入させないための「自己尊重」の実践の仕方をお話しします。

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コンテンツブッダとアドラー心理学レポート
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この記事を書いた人
南 雄一郎

仏教で説かれるブレない“人生の指針”を伝えたいと思い、 心理学や自己啓発を切り口に、都内で仏教と心理学を組み合わせたワークショップを開催しています。

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