トラウマにも有効!悩みを解消する2つのコーピング(=ストレス対処法)とは-ポジティブ心理学に学ぶ “幸せがずっと続く”6つの行動習慣8

勉強会主催の みなみ です。

ポジティブ心理学について解説された『幸せがずっと続く12の行動習慣』を通して、

  • どうすれば幸福感が長続きするのか
  • 長期的な幸福感を実現させる行動習慣とはどんなものか

をご紹介しています。

幸せがずっと続く12の行動習慣

こちらの本は、カルフォニア大学リバーサイド校の心理学教授 ソニア・リュボミアスキー氏によって書かれました。リュボミアスキー教授は、幸福に関する学問‐ポジティブ心理学の研究で最も注目されている人物の一人といわれています。

リュボミアスキー教授らの、最も幸福な人たちの持つ行動習慣の調査によって、幸福感が継続する12の行動習慣が明らかになっています。

このうちの、特に実行しやすい6つの行動習慣を、このブロクでは詳しくご紹介しています。

  1. 感謝の気持ちを表す
  2. 楽観的になる
  3. 考えすぎない、他人と比較しない
  4. 親切にする
  5. ストレスや悩みへの対抗策を練る
  6. 内面的なものを大切にする

前回は4番目の行動習慣「親切にする」についてお話ししました。

もっと幸福感が高まる、3つの「親切の正しいやり方」とは-ポジティブ心理学に学ぶ “幸せがずっと続く”6つの行動習慣7
勉強会主催の みなみ です。 ポジティブ心理学について解説された『幸せがずっと続く12の行動習慣』を通して、 どうすれば幸福感が長続きするのか ...

親切な行為は、それをされた人だけでなく、その行為をした人も幸福になれることが数多くの研究で明らかにされています。

その親切をするときには、

  1. 「いつ」「どのように」「どれくらいの頻度で」かを前もって決める
  2. やるべきことをいろいろと取り混ぜ、変化をもたせる
  3. 親切がいつでも歓迎されるわけではない

この3つのポイントを押さえることで、幸福感をより高めて、維持することができます。

親切は漠然とではなく、意識して行う(前もって誰に何をするかを決めておく、「1日親切デー」をつくっておく)、
単調に行動をするのではなく、変化をつけて行動する、
相手が本当に喜ばれることを知り、喜んでもらえるタイミングで親切をすることで、自分もより大きな恩恵を得ることができるのですね。

今回は、5番目の行動習慣「ストレスや悩みへの対抗策を練る」についてお話ししていきます。

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幸せが続く行動習慣⑤ ストレスや悩みへの対抗策を練る

生きていれば、ストレスや悩みはどうしてもついてきます。

日々の仕事上のストレスや人間関係の悩みに始まり、夫婦喧嘩が家庭内暴力へと悪化し、離婚。あるいは愛する人を失ったり、失業したり、自身が重い病気にかかったりすることもあります。

事故や自然災害に遭って大きな被害を受けることもあるでしょう。テロリストからの攻撃を受ける可能性もゼロではありませんね。

仏教を説かれたお釈迦様が、「人生はドゥッカ(思い通りにならない・苦しみである)」といわれている通りです。

では、そのような悩み、ストレス、苦難の連続の人生で、幸福になることはできないのでしょうか。

それについてリュボミアスキー教授はこういわれています。

たとえ、あなたの人生にどんな困難やストレス、苦悩があろうとも、どのように考え、どのように行動するかが、最終的には「どれくらい幸せになれるか」に大きく関わってくるのです

(『幸せがずっと続く12の行動習慣』より引用)

重要なのは、何が起きたかではなく、それをどう考え、どう行動したかです。

ストレスや苦悩があろうとも、それらへの適切な考え方を知り、正しく対処することで、幸福感は高めることができるのですね。

ストレスや苦しみに対処するためにとる行動を「コーピング」といいます。科学的に効果のあるコーピングを知って実践することで、苦しみやストレスの中でも幸せを感じることが可能になるのです。

大きなストレス体験であるトラウマにも有効とされる、2つのコーピングをご紹介します。

コーピング① 「書く」というプロセスを大切にする

テキサス大学オースティン校のジェームズ・ペネベイカー教授(社会心理学)の大学生を対象にした実験を紹介します。

大学生を2つのグループに分け、一方のグループは日常のできごとを感情を抜きに書いてもらいました。

そしてもう一方のグループには人生最大のトラウマ体験について書いてもらったのです(失恋、失業、人格を否定された叱責など)。

書き始めた初日は、トラウマについて書いたグループのほうが幸福度は低かったです。

しかし6カ月後の追跡調査では、トラウマについて書いた人のほうが心身ともに良好な状態であったとわかりました

「書く」ことの大きな効果

過去の体験を書くことには、2つの大きな効果があるといわれています。

1つ目は、書き記すことで自分の体験・考えが体系化されてまとまり、その意味や解決策を見出しやすくなることです。

トラウマ体験について書いたならば、そのプラス面を見出すことができ、真の意味での人間の変化につながる、といわれています(トラウマ後に心身ともに良好な変化が生じる「心的外傷後成長」が起きやすくなります)。

  • 仕事で度重なる失敗→「耐え忍んで勝利をつかみとる能力が鍛えられているんだ
  • 友人の裏切り→「誰が心から信じられる人かがわかるようになり、人間関係が良くなるんだ
  • 大事な人を失った→「大切な人をなくして苦しんでいる人に思いやりを持てるようになれるんだ
  • 重い病気にかかった→「人生を真剣に考えるようになり、後悔なく生きれるんだ

つらく、苦しい体験も、このようにプラスの意味を見出すことができれば、その体験をきっかけに成長することもできるのですね。

2つ目は、自分の外側に記録することで内側に背負っていた重荷を降ろすことができる、といわれています。

自分のなかのネガティブな考えや気持ち、トラウマ体験を書き出すことで、その感情や考え、体験を客観的に見ることができ、重荷を降ろしたかのように気持ちが楽になり、冷静に状況を見ることができるようになるのですね。

 

ストレスや悩みを抱えたときには、そのときの状況や気持ち、考えをまず書いてみて、冷静さを取り戻し、その中からプラスの面や、いま自分にできることを見つけてみてください。

コーピング② 悲観的な考えに反論する

苦しみやストレスに直面したときは、考えが悲観的になりやすいです。

悲観的な考えを持つと、気分も沈んで行動も消極的になって、状況は改善せず、さらに悲観的な考えになる…、と悪循環に陥ってしまいかねません。
そのままでは、余計な悩みやストレスも生じてしまうでしょう。

その悪循環を断ち切るには、ネガティブ思考に反論をすることです。

悲観的な考えに

「それは現実的な考えか?」
「そう考えるよりも、もっといい考えはできないだろうか?」
「そのように考えていて、なにかいいことがあるだろうか?」

と反論することで、ネガティブな考えをもっと柔軟な考え(適応的思考)に変えることができます。

柔軟な考えに至れば、気持ちも前向きになり、積極的に行動できるようになるでしょう。

反論については、より詳細に紹介した記事もありますので、ご覧ください。

ネガティブな感情をコントロールするには?認知行動療法の実践法-ブッダとポジティブ心理学に学ぶ“3:1の法則”6
勉強会主催の みなみ です。 『ポジティブな人だけがうまくいく“3:1の法則”』を通して、心理学の新しい分野である「ポジティブ心理学」について続けてお話し...

 

以上がストレスへの対処に有効な2つの方法でした。

次回は、6番目の習慣「内面的なものを大切にする」についてご紹介します。

まとめ

ストレスや悩みを人生から無くし切ることはできません。ゆえにそれへの対処法を知ることは、苦しみの人生のなかで幸福に生きるのに重要です。

ストレスや悩みにぶつかったときには、今回ご紹介した

  1. 「書く」というプロセスを大切にする
  2. 悲観的な考えに反論する

をぜひ試されて、気持ちの沈静化や具体的な対策を立てることに役立てていただけばと思います。

続きの記事はこちら

宗教的なものが幸福や健康をもたらす?幸福感が上がる“信仰心”の科学的な効果-ポジティブ心理学に学ぶ “幸せがずっと続く”6つの行動習慣9
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